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第15話 旅に出たら護衛の頭のネジが外れている件
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ハッと目を覚まし窓の外を見る。
わーすげーめっちゃ明るーい。
じゃない!やばい!寝坊した!
慌ててベッドから這い出て1階へ向かう。
あ、ちなみに汚い話だけどこの世界ではいつでもどこでも入浴や洗濯ができるわけじゃない。
まぁ僕はこの辺りはある程度は魔法でクリアできちゃうんだけどさ。
昨晩の湯浴みも借りた桶と水に魔法の熱でお湯を作ってやったわけで。
洗濯?疲れていて無理だったわ!
そんなわけで1階に到着。
「すみません!寝坊しました」
「あー急ぐ旅でもありませんし、ゆっくりでいいですよー。その方が私も訓練じゃなくてゆっくり旅行できますし(小声)」
そう言ってくれた。優しい。昨晩の鬼具合はなんだったのか。
「まーでも早めに朝ごはん?お昼ごはん?を食べて清算はした方が良いかもですね。料金も嵩むでしょうし」
と言われたので店主には頭を下げて料理を温めてもらった。
もちろん袖の下を払って。
店主は「まー清掃の順番変えるだけだからいいんだけどな」などと言いつつも受け取ってくれた。
問題はないんだろうけどこういうのはちゃんとやっておいた方が良い気がする。
え?料理?
朝も芋料理だよちくしょう!
そんなわけで芋のパンを頬張りながらメリアに声をかけた。
「それにしても王都から来たにしては早すぎません?先ぶれの兵士さんを見送ったのまだ数日前のことですよ?」
そうなのだ。
うちの村から兵士さんが帰る。そこからメリアが出発する。
と考えるとあまりに早すぎる。
王都まではまだまだ距離はあるはずだから、馬より早く走れでもしないと昨日僕とラト村の手前で会えるわけがない。
しかもなんかその後隣村まで行ってラト村に戻ってきてるし……。
それに対してメリアは、
「あー私低位の風魔法が使えるんで」
とのこと。
いや、意味が分からない。
僕が知ってる風魔法には、足が速くなるなんて便利な物はなかったはずだ。
あーいやーでも僕が知らない魔法なだけかもしれないしなー。
僕もオリジナル魔法いくつか作ったし。
まぁあれらはオリジナル魔法というより既存の魔法を組み合わせて現象を再現しただけだけど。
しかしメリアからは呆れた答えが返ってきた。
「こう、背中に風を当てて——ドン、って感じで押すんですよ」
そう言ってメリアは自分の背中をぽんと叩いた。
「あー最初の頃はいっぱい怪我したなぁ」とか言ってる。
旅に出たら護衛の頭のネジが外れている件。
あーでも言われてみればやたら健脚だったし、普通に走ったとは思えないほど猫いちごが揺れてたし。
なんというか、そんな魔法の使い方もあるんだなー。
とか思ってたらどうやら違うらしく。
「うちの家の秘伝なんですよー」
恐ろしい家すぎない!?
アニメでもあるまいし、普通そんなことやるか?
とか考えてたら後ろで「あーでも隠してないし秘伝じゃないかー」とか呑気なことを言ってる。
旅に出たら護衛の頭のネジが本格的に飛んでいる件。
「む。何か失礼なこと考えてませんか?」
ブンブンと首を横に振る。
なんで気づかれたんだ?こわ。
僕は話題を変えることにした。
「それはそうと、僕が寝坊したせいで夕方までに次の村にたどり着けるか怪しくなっちゃいましたね」
「あーそれならたぶん、大丈夫ですよ。あたしに妙案があります」
メリアはそう言うとニッコリ笑った。
僕はその笑顔を見て、なぜか嫌な予感が過ったのだった。
わーすげーめっちゃ明るーい。
じゃない!やばい!寝坊した!
慌ててベッドから這い出て1階へ向かう。
あ、ちなみに汚い話だけどこの世界ではいつでもどこでも入浴や洗濯ができるわけじゃない。
まぁ僕はこの辺りはある程度は魔法でクリアできちゃうんだけどさ。
昨晩の湯浴みも借りた桶と水に魔法の熱でお湯を作ってやったわけで。
洗濯?疲れていて無理だったわ!
そんなわけで1階に到着。
「すみません!寝坊しました」
「あー急ぐ旅でもありませんし、ゆっくりでいいですよー。その方が私も訓練じゃなくてゆっくり旅行できますし(小声)」
そう言ってくれた。優しい。昨晩の鬼具合はなんだったのか。
「まーでも早めに朝ごはん?お昼ごはん?を食べて清算はした方が良いかもですね。料金も嵩むでしょうし」
と言われたので店主には頭を下げて料理を温めてもらった。
もちろん袖の下を払って。
店主は「まー清掃の順番変えるだけだからいいんだけどな」などと言いつつも受け取ってくれた。
問題はないんだろうけどこういうのはちゃんとやっておいた方が良い気がする。
え?料理?
朝も芋料理だよちくしょう!
そんなわけで芋のパンを頬張りながらメリアに声をかけた。
「それにしても王都から来たにしては早すぎません?先ぶれの兵士さんを見送ったのまだ数日前のことですよ?」
そうなのだ。
うちの村から兵士さんが帰る。そこからメリアが出発する。
と考えるとあまりに早すぎる。
王都まではまだまだ距離はあるはずだから、馬より早く走れでもしないと昨日僕とラト村の手前で会えるわけがない。
しかもなんかその後隣村まで行ってラト村に戻ってきてるし……。
それに対してメリアは、
「あー私低位の風魔法が使えるんで」
とのこと。
いや、意味が分からない。
僕が知ってる風魔法には、足が速くなるなんて便利な物はなかったはずだ。
あーいやーでも僕が知らない魔法なだけかもしれないしなー。
僕もオリジナル魔法いくつか作ったし。
まぁあれらはオリジナル魔法というより既存の魔法を組み合わせて現象を再現しただけだけど。
しかしメリアからは呆れた答えが返ってきた。
「こう、背中に風を当てて——ドン、って感じで押すんですよ」
そう言ってメリアは自分の背中をぽんと叩いた。
「あー最初の頃はいっぱい怪我したなぁ」とか言ってる。
旅に出たら護衛の頭のネジが外れている件。
あーでも言われてみればやたら健脚だったし、普通に走ったとは思えないほど猫いちごが揺れてたし。
なんというか、そんな魔法の使い方もあるんだなー。
とか思ってたらどうやら違うらしく。
「うちの家の秘伝なんですよー」
恐ろしい家すぎない!?
アニメでもあるまいし、普通そんなことやるか?
とか考えてたら後ろで「あーでも隠してないし秘伝じゃないかー」とか呑気なことを言ってる。
旅に出たら護衛の頭のネジが本格的に飛んでいる件。
「む。何か失礼なこと考えてませんか?」
ブンブンと首を横に振る。
なんで気づかれたんだ?こわ。
僕は話題を変えることにした。
「それはそうと、僕が寝坊したせいで夕方までに次の村にたどり着けるか怪しくなっちゃいましたね」
「あーそれならたぶん、大丈夫ですよ。あたしに妙案があります」
メリアはそう言うとニッコリ笑った。
僕はその笑顔を見て、なぜか嫌な予感が過ったのだった。
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