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はじめての戦
色の話
騎士団長に僕の感じる色について聞かれた瞬間、僕は恐怖を感じた。
他人に自分が考えてることを色とはいえ知られるのは、気分が悪いことではないのか。
もし自分だったら、そんな人間の側には居られない。
人間は複雑な生き物だ。時に心迷うこともあるだろうから…。
ぐるぐるとそんな思いが顔に出ていたのかもしれない。
フォーカス様が僕の側に来て、座っている僕の肩に手を置いた。
「フォーカス様、僕は…。」
「シン、心配はいらない。この事に関してはこの幕内に居る者だけが知る秘密だ。」
僕はふっと息を吐いて団長の目を見た。
「僕にもなぜそれが感じられるのかは分かりません。この世界に来て直ぐに、時々、人が色づいて見える事があるのに気づいたんです。
普段は感じませんが、集中したり、濃く色づいている場合は見えてきます。
生活するうちにそれぞれの色がどんな意味を持つのかわかる様になりました。」
団長はナルシスやルカと顔を見合わせて言った。
「それで、裏切り者を発見したのか。」
「はい。砦の中に濃い紫色の兵士や下僕が数人居ました。
そして先日の戦場で後方部隊に合流しようとした際に、目の前に同じ色の兵士が数人、隊長に飛びかかろうとしていました。」
「それについては両方とも報告を受けている。
フォーカスがしきりに砦内のネズミを捕まえるのが上手くてな、どこかにネコがいると思ってたんだが…、綺麗な黒猫だったとはな。
戦場では後方から崩されていたら中々の痛手だったからな、シンの今回の手柄は大きいぞ。
人の口に扉は付けられまい。シンの功績の噂はすぐにでも王都まで聞こえてくるだろう。
…フォーカス、私はそれを危惧している。果たして王族が放っておいてくれるだろうかとな。
ましてやシンはこの見た目だ。上手く誤魔化すにしても中々難儀だろう。この者達と良くよく相談せよ。」
僕の肩に置いたフォーカス様の手にグッと力が入った。
「シンは私の従騎士です。王族と言えどもそれを覆すことは出来ないでしょう。」
「そうだと良いが…。話は変わるがシンには今回の功績で何か褒美を授けたい。希望はあるか?」
僕は急に深刻な話で落ち込んでた気分が、即物的なご機嫌さに浮上した。
そんな僕に団長もニヤニヤして、何なら他の方々も呆れ顔で僕の言葉を待っていた。
「はい!でしたら僕、お菓子を作りたいです。作らせて下さい。」
他人に自分が考えてることを色とはいえ知られるのは、気分が悪いことではないのか。
もし自分だったら、そんな人間の側には居られない。
人間は複雑な生き物だ。時に心迷うこともあるだろうから…。
ぐるぐるとそんな思いが顔に出ていたのかもしれない。
フォーカス様が僕の側に来て、座っている僕の肩に手を置いた。
「フォーカス様、僕は…。」
「シン、心配はいらない。この事に関してはこの幕内に居る者だけが知る秘密だ。」
僕はふっと息を吐いて団長の目を見た。
「僕にもなぜそれが感じられるのかは分かりません。この世界に来て直ぐに、時々、人が色づいて見える事があるのに気づいたんです。
普段は感じませんが、集中したり、濃く色づいている場合は見えてきます。
生活するうちにそれぞれの色がどんな意味を持つのかわかる様になりました。」
団長はナルシスやルカと顔を見合わせて言った。
「それで、裏切り者を発見したのか。」
「はい。砦の中に濃い紫色の兵士や下僕が数人居ました。
そして先日の戦場で後方部隊に合流しようとした際に、目の前に同じ色の兵士が数人、隊長に飛びかかろうとしていました。」
「それについては両方とも報告を受けている。
フォーカスがしきりに砦内のネズミを捕まえるのが上手くてな、どこかにネコがいると思ってたんだが…、綺麗な黒猫だったとはな。
戦場では後方から崩されていたら中々の痛手だったからな、シンの今回の手柄は大きいぞ。
人の口に扉は付けられまい。シンの功績の噂はすぐにでも王都まで聞こえてくるだろう。
…フォーカス、私はそれを危惧している。果たして王族が放っておいてくれるだろうかとな。
ましてやシンはこの見た目だ。上手く誤魔化すにしても中々難儀だろう。この者達と良くよく相談せよ。」
僕の肩に置いたフォーカス様の手にグッと力が入った。
「シンは私の従騎士です。王族と言えどもそれを覆すことは出来ないでしょう。」
「そうだと良いが…。話は変わるがシンには今回の功績で何か褒美を授けたい。希望はあるか?」
僕は急に深刻な話で落ち込んでた気分が、即物的なご機嫌さに浮上した。
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「はい!でしたら僕、お菓子を作りたいです。作らせて下さい。」
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