異世界に飛ばされた僕の従騎士生活

コプラ@貧乏令嬢〜コミカライズ12/26

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王都へ

王様との対面

「して、そちが噂の者であるか。」

僕は騎士としての最大の敬意を払って王座の前で跪いていた。

僕を取り巻く視線には色々な色が感じられて、これまで破天荒な人生だった僕でも緊張を隠せなかった。

隣で同様に跪いているフォーカス様が居るのが唯一の拠り所だった。


王座の左側からよく通る声が響いてきた。

「王よ、リール公爵が後見人であり、現在フォーカス筆頭参謀の従騎士を務めている、異界からの訪問者のシン タチバナなる者です。シンよ、王に挨拶を述べよ。」


僕は練習通りに立ち上がると左手を剣に、右手を胸に手を当てて王の胸元を見つめながら口上を述べた。

「我が君、煌々たる我らの光、思し召しにより名を名乗る事をお許しください。
我が名はシン タチバナ。異界のニホン国より時の狭間に落ちて、ここメイトワール国へと辿り着きし者なり。
我が君に栄えある事を祈ります。」

「うむ。そなたの事はフォーカスより聞いておる。面をあげよ。」


僕はフォーカス様に言われていた様に、表情を出さない様にして顔を上げて王様を見た。

目の前の王様は僕のイメージしていた王に近い御仁だった。歳の頃は40歳ぐらいだろうか。団長より少し上という感じで、団長が赤龍のイメージなら、王様は白龍だ。

ほとんど白に近いプラチナブロンドの肩までの髪を撫でつけて、耳には煌めく大きな黄金のイヤーカフが輝いている。
印象的な大きなエメラルド色の瞳は深い森を思わせた。

この国の男達は戦いに明け暮れているせいか誰もがいかにも武人という身体つきだけれど、それは王も一緒の様で立派な体躯である事がうかがい知れた。


「ほう、聞いてはいたが実際目の前にすると稀なものである。黒髪に黒目。真珠色の肌。しかも先の砦の戦では目覚ましい働きをしたと聞く。

シンと申したな、シンは稀有な弓を引くと聞いた。この世界にない魔を祓う白い魔法が籠るとか。魔の加護のある夜の国との戦にて大きく貢献したと報告が来ておる。我も機会あれば一度見てみたい。」

そう言うとフォーカス様に目を向けて言った。


「今まで従騎士を頑な持たない御仁が、突如現れたシンを召し上げたのも何かの巡りかもしれぬ。
これからもシンの力を活かしつつ我が国を勝利に導きたれ。」

「はっ。我が君の寛大なる御心を胸にこれからも我ら忠誠を誓い、精進を重ねて参ります。」

フォーカス様の返礼と一緒に僕も跪いて礼をとった。


…う、上手くいったみたい?
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