69 / 127
二度目の砦生活
戦況の悪化
今日は兵士長に剣の仕上がり具合を見てもらう日だ。
ここ半年ほど、僕は剣を中心に鍛錬を続けてきた。手のマメも硬くなって剣を振るのも様になって来たんじゃないかな。
剣に白魔法を乗せるのは、弓と同じで集中して祝詞を口の中で呟く。
身体が熱くなったら斬りつける。これは人で試すわけにいかなかったので、ダミー人形を下僕に作ってもらった。
数体立ててもらって試したんだけど、思った通り僕の力以上に斬りつける威力が出た感じ。
周囲の人形にもカマイタチ的な切り傷が出来てたから弓の時の様に周囲に影響が出た。
でもこれ、味方が入り乱れてたら味方も切れちゃわないかな?
そう青ざめた僕は魔法士の副団長の指導のもと、魔の加護のある者だけに効果がある様にできないかなと色々試した。
結局、要はイメージだった。確かに最初の弓掛けで試した時もイメージありきだった。
剣を振るう時も、魔の加護のある者への攻撃をイメージする事で魔の加護のない者には飛び火しない事が分かった。
「この作戦はひとつ弱点がある。それが何か分かるか、シン君。」
ローディ副団長が僕を紫を感じる紺色の瞳で見つめて言った。
「…もし、敵に魔の加護を受けてない兵士がいた場合、その敵も飛び刃からは無傷という事でしょうか。」
「そうだ。だから1回目の戦いでは大丈夫かもしれないが、何度も戦っているとそれが発覚する恐れがある。
まぁ、ただ夜の国は基本魔の加護ありきの国なので、加護なしの敵兵を見つけるのは至難の技だろうがね?」
副団長はそう言って笑った。
そして急に真剣な眼差しで前方を見つめた。前回戦った戦場がある方向だ。
「シン君も感じてるかい?夜の国の魔の波動が一段と強くなった。そろそろ次の戦が始まる気がする。
今回は前回より手強い気がする。秘密兵器のシン君の事も多分バレてるだろう。
私やシン君に出来ることは効果的に力のある魔法を使うことだ。シン君も何か思いついたら些細な事でも僕に言ってくれ。
頼りにしてるよ。」
そう真面目な顔で言うと、ローディ副団長は手を挙げて立ち去った。
僕は副団長との訓練を思い出しながら、前回の戦のことを考えていた。
前回はただ夢中で参加したけれど、今回はもう少しうまくやれるはずだ。
弓隊として参加した後でも合流して、ジュリアンの側で剣を使って従騎士としてお守りできるかもしれない。
ローディ副団長の見つめた砦の向こうを僕も何か黒いモヤがごく僅かだが、広がっていくのを感じながら睨んだ。
ここ半年ほど、僕は剣を中心に鍛錬を続けてきた。手のマメも硬くなって剣を振るのも様になって来たんじゃないかな。
剣に白魔法を乗せるのは、弓と同じで集中して祝詞を口の中で呟く。
身体が熱くなったら斬りつける。これは人で試すわけにいかなかったので、ダミー人形を下僕に作ってもらった。
数体立ててもらって試したんだけど、思った通り僕の力以上に斬りつける威力が出た感じ。
周囲の人形にもカマイタチ的な切り傷が出来てたから弓の時の様に周囲に影響が出た。
でもこれ、味方が入り乱れてたら味方も切れちゃわないかな?
そう青ざめた僕は魔法士の副団長の指導のもと、魔の加護のある者だけに効果がある様にできないかなと色々試した。
結局、要はイメージだった。確かに最初の弓掛けで試した時もイメージありきだった。
剣を振るう時も、魔の加護のある者への攻撃をイメージする事で魔の加護のない者には飛び火しない事が分かった。
「この作戦はひとつ弱点がある。それが何か分かるか、シン君。」
ローディ副団長が僕を紫を感じる紺色の瞳で見つめて言った。
「…もし、敵に魔の加護を受けてない兵士がいた場合、その敵も飛び刃からは無傷という事でしょうか。」
「そうだ。だから1回目の戦いでは大丈夫かもしれないが、何度も戦っているとそれが発覚する恐れがある。
まぁ、ただ夜の国は基本魔の加護ありきの国なので、加護なしの敵兵を見つけるのは至難の技だろうがね?」
副団長はそう言って笑った。
そして急に真剣な眼差しで前方を見つめた。前回戦った戦場がある方向だ。
「シン君も感じてるかい?夜の国の魔の波動が一段と強くなった。そろそろ次の戦が始まる気がする。
今回は前回より手強い気がする。秘密兵器のシン君の事も多分バレてるだろう。
私やシン君に出来ることは効果的に力のある魔法を使うことだ。シン君も何か思いついたら些細な事でも僕に言ってくれ。
頼りにしてるよ。」
そう真面目な顔で言うと、ローディ副団長は手を挙げて立ち去った。
僕は副団長との訓練を思い出しながら、前回の戦のことを考えていた。
前回はただ夢中で参加したけれど、今回はもう少しうまくやれるはずだ。
弓隊として参加した後でも合流して、ジュリアンの側で剣を使って従騎士としてお守りできるかもしれない。
ローディ副団長の見つめた砦の向こうを僕も何か黒いモヤがごく僅かだが、広がっていくのを感じながら睨んだ。
あなたにおすすめの小説
転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~
ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。
コイツは何かがおかしい。
本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。
目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。
オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。
平凡ハイスペックのマイペース少年!〜王道学園風〜
ミクリ21
BL
竜城 梓という平凡な見た目のハイスペック高校生の話です。
王道学園物が元ネタで、とにかくコメディに走る物語を心掛けています!
※作者の遊び心を詰め込んだ作品になります。
※現在連載中止中で、途中までしかないです。
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~
さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。
そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。
姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。
だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。
その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。
女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。
もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。
周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか?
侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?
婚約破棄されたから能力隠すのやめまーすw
ミクリ21
BL
婚約破棄されたエドワードは、実は秘密をもっていた。それを知らない転生ヒロインは見事に王太子をゲットした。しかし、のちにこれが王太子とヒロインのざまぁに繋がる。
軽く説明
★シンシア…乙女ゲームに転生したヒロイン。自分が主人公だと思っている。
★エドワード…転生者だけど乙女ゲームの世界だとは知らない。本当の主人公です。
親友と同時に死んで異世界転生したけど立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話
gina
BL
親友と同時に死んで異世界転生したけど、
立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話です。
タイトルそのままですみません。