男装令嬢は溺愛許嫁から逃げ出したい!だって中の人は僕ですから!

コプラ@貧乏令嬢〜コミカライズ12/26

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学院生活

許嫁の待ち伏せ

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「アンドレア!」

満面の笑みで部屋に飛び込んだ僕を抱きしめているのは、やはりラファエルなんだろうか。確かに僕は気分良く部屋に入室したけれど、目の前にラファエルが居るとか全然予想していなかった。

「アンドレア、もう身体の方は良さそうだね。足は痛くないのかい?…それにしてもしばらく見ない間に随分美しくなったね。アンドレアの美しさに私もドキドキしてしまうよ。…これはちょっと予想外だな。」

ラファエルが何かブツブツ言い始めたのを機に、僕は腕の中からスルリと逃れて言った。


「いきなり抱きしめるだなんて、びっくり致しましたわ。」

僕が頬を膨らませて文句を言うと、ラファエルが悪戯っぽい顔で言った。

「私に会いたくて部屋に飛び込んできたのかと思ったんだよ、許嫁殿。」

僕たちが二人で言い合っていると咳払いが聞こえて来た。お父様が呆れ顔で僕たちを見て言った。

「まぁ、仲が良いのは良いことだがね。そんなところで話していないでこちらに来てお茶でも飲んだらどうかね。」

僕達はそそくさと席に着くと三人で雑談をした。18歳のラファエルはフレッド兄様と同じ様に王宮騎士団で騎士としての役割を行いながら、同時にグローバンス侯爵家の後継として、父親の侯爵と一緒に領地を行き来して領地経営の勉強をしたり、貴族界で活発に社交に勤しんでいるみたいだ。


「ラファエル様は王都で令嬢達の噂にのぼるくらい社交で大活躍ですのね。もういっその事、私と…。」

僕と許嫁を解消して、もっと良い令嬢と縁を結び直した方が良いのではないかと言おうと思ったのに、僕の言葉はラファエルに急に遮られた。

「アンドレアは足が治ったら学院へ行くのかい?」

僕とお父様はきっと分かりやすく顔を引き攣らせた気がする。もう少し領地で伏せっているつもりだったのだし、アンドレアとしては学院へ行くつもりは無かったからだ。するとにっこり微笑んだラファエルが僕の手を握って言った。


「私はアンドレアに無理してほしくはないし、他の令息達に美しいアンドレアを見せたくはないからね。王都で家庭教師をつけるのに賛成だね。時々私もこうして会いに来れるだろう?…これ以上アンドレアが無茶をしない事を願っているよ。」

ん?何だか含みのある言い方をするなと、僕がラファエルの顔をじっと見つめているとラファエルはとろける様な眼差しで私に言った。

「少し二人で庭園を散策して来ても構いませんか?伯爵。」

自分の方をチラリとも見ずにそう願うラファエルに苦笑したお父様は、笑って言った。

「ああ、アンドレアも足の調子は良い様だし、行って来なさい。」

ああ、お父様への僕の必死の目配せは叶えられなかった!この男、凄く危険なのに!



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