僕が獣人?いいえ、人間です。内緒ですけど。

コプラ@貧乏令嬢〜コミカライズ12/26

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僕はパンダ族

アーチストside親友の豹変

私はサーザーリン辺境伯のスペアとして生まれた。跡継ぎとしてのプレッシャーは無いものの、国境境の辺境伯の子供として武芸に重きを置かれて育ったんだ。そんな私が王立学園へ入る前の貴族学院で出会ったのは、ウェリントン伯爵家の跡継ぎであるロービンだった。

肉体で会話をする様な領地の同年代と違って、理知的な同級生であるロービンは、私には新鮮な驚きだった。13歳で出会った頃から感情の読めない、悪く言えば冷淡な少年だったロービンは、同級生達の喧騒を片眉を上げて皮肉めいた顔で遠くから見てる様な、付き合い辛い同級生だった。


いつ仲良くなったのかは覚えがないが、誰に対しても期待もせず、甘やかさないフラットなロービンと一緒にいるのは楽だった。そんなロービンに誘われて初めてウェリントン領へ向かう途中に、ロービンの後から輪車に乗って来たのは見た事のない風貌の華奢な少年だった。

ロービンがいつになく機嫌良く笑っているのが珍しくて、私はこれからパンダ族の少年と過ごす休暇がとても楽しみになったんだ。


マモルは同じ歳とは思えないほど幼く、いや、幼いのとは少し違う。何だろう、無垢というか、周囲には居ないタイプの獣人だった。繊細な指先はどこかの姫と言っても通るようだったし、ロービンの獣化しているまだ幼いマイケルを撫でるその手つきは私たちを何だかソワソワさせた。

でも私が一番驚いたのはロービンのマモルへの入れ込み様だった。大好きな遠乗りの約束を延期してまで、マモルの面倒を見たがる珍しいロービンの姿は、側から見ていても面白さとくすぐったさがあった。


ロービン本人が気づいてるかは分からないけれど、明らかにマモルに惹かれているのが見て取れた。決定的だったのは、マモルがふと漏らしたロービンに生薬を塗ってもらった話だった。

ピンクの気味悪い薬とマモルの口から出た時に、私がロービンの顔を見た事に、本人も気づいたのに違いない。あれは単純な打ち身に塗るような薬でない事はマモル以外の獣人なら誰でも知っている。あっという間に深い眠りに沈むことも。


ロービンがそれを使ってマモルに何をしたのかは知らないが、私はその時改めてロービンがマモルに執着しているのを感じたんだ。そして独りぼっちだと泣き濡れるマモルに私が思わず抱き寄せて慰めたあの時も。

強張った顔で自分のベッドへマモルを寝かせたロービンに、私は目の前の男は潔癖で有名なロービンなのだろうかと驚きを隠せなかったんだ。


ああ、マモル。私の親友の心を揺さぶる君、早く学園へやって来いよ?君だけが凍りついた親友の心を揺さぶるみたいだから、ね?





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