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透けるマモル
皇太子side魔法の生成
「皇太子、これは我々にとって新しい試みなのです。皇太子のおっしゃる様に、魔法そのもの自体を溜め込み、放出させると言う試みはした事がありませんから。隣国では魔法生成の研究が、我が国よりも格段に進んでいると聞きます。
が、それは隣国の最高機密で、よその国に情報を開示してくれるかどうか…。」
そう言って、魔法書の古いものを捲る手を、休みなく動かしている魔法師たちを師長は眺めた。
私は自分の国が武力には富んでいるものの、他の面では色々と出遅れている事を、この時ばかりは後悔した事はなかった。他国との協力体制もこの『人間』に関して表立って問い合わせることは出来ない。
マモルを他国にも情報開示するにはまだ早かったからだ。しかし最近では他国の王宮筋では『人間』や『竜』についての噂が、チラチラと囁かれている様だと私の所に情報は届いていた。
リチャードが私に尋ねた。
「ロクシーはマモルは元の世界で実体化していると言ってましたね。眠りにつくと、こちらへ精神体だけやって来て私たちの様子を心配して見ているのだとかも。
…私はマモルが本当にこちらに戻ってくれるのか不安なんです。元の世界にマモルが戻っているとなると、そちらはマモルにとっては故郷ではないですか?…私たちの元に戻ってくれるのでしょうか。」
私はリチャードをじっと見つめて言った。
「私はマモルが必ず戻ってくれると信じている。なぜなら、元の世界に実体化しているのに、この世界の大聖堂にマモルの一部が残っているからだ。
あれがある限り、マモルはこちらにも心を残してくれているのだと思うよ。実際、ロクシーにはマモルの精神体が感じられたと言うじゃないか。
私にも魔法の力がもっとあったのなら感じる事が出来たのだろうか…。いや、竜ほどの魔法の力だからこそ、感じられたのだ。竜を信じるのなら、マモルを取り戻すには、大聖堂の天井付近にある例のモチーフに魔力を注ぎ込む必要があるのだ。」
リチャードは何か考え込んでいたけれど、魔法師長に言った。
「リットン伯爵にも協力を頼もう。彼は博識だ。何か良いアイデアを出してくれるかもしれない。」
私たちは顔を見合わせて頷いた。リチャードが目撃したと言うあの怪生物、ユニコーンを魔法によって復活させることが、マモルをこの世界に取り戻す唯一の方法だと、ロクシーが教えてくれたからだ。
私は自分で出来ることをする為に、王の元へと急いだ。
が、それは隣国の最高機密で、よその国に情報を開示してくれるかどうか…。」
そう言って、魔法書の古いものを捲る手を、休みなく動かしている魔法師たちを師長は眺めた。
私は自分の国が武力には富んでいるものの、他の面では色々と出遅れている事を、この時ばかりは後悔した事はなかった。他国との協力体制もこの『人間』に関して表立って問い合わせることは出来ない。
マモルを他国にも情報開示するにはまだ早かったからだ。しかし最近では他国の王宮筋では『人間』や『竜』についての噂が、チラチラと囁かれている様だと私の所に情報は届いていた。
リチャードが私に尋ねた。
「ロクシーはマモルは元の世界で実体化していると言ってましたね。眠りにつくと、こちらへ精神体だけやって来て私たちの様子を心配して見ているのだとかも。
…私はマモルが本当にこちらに戻ってくれるのか不安なんです。元の世界にマモルが戻っているとなると、そちらはマモルにとっては故郷ではないですか?…私たちの元に戻ってくれるのでしょうか。」
私はリチャードをじっと見つめて言った。
「私はマモルが必ず戻ってくれると信じている。なぜなら、元の世界に実体化しているのに、この世界の大聖堂にマモルの一部が残っているからだ。
あれがある限り、マモルはこちらにも心を残してくれているのだと思うよ。実際、ロクシーにはマモルの精神体が感じられたと言うじゃないか。
私にも魔法の力がもっとあったのなら感じる事が出来たのだろうか…。いや、竜ほどの魔法の力だからこそ、感じられたのだ。竜を信じるのなら、マモルを取り戻すには、大聖堂の天井付近にある例のモチーフに魔力を注ぎ込む必要があるのだ。」
リチャードは何か考え込んでいたけれど、魔法師長に言った。
「リットン伯爵にも協力を頼もう。彼は博識だ。何か良いアイデアを出してくれるかもしれない。」
私たちは顔を見合わせて頷いた。リチャードが目撃したと言うあの怪生物、ユニコーンを魔法によって復活させることが、マモルをこの世界に取り戻す唯一の方法だと、ロクシーが教えてくれたからだ。
私は自分で出来ることをする為に、王の元へと急いだ。
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