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本編
パパ
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「今日の朝ごはんは何かな?ルシーは何が食べたい?」
「うんとねぇ…ふわふわのパンがいいのぉ」
シェフの作るパンはどれも絶品だ。
ふわふわのパンに甘いジャムをたっぷり乗せて食べるのに今はハマっている。
「ちゃんとお野菜も食べようね」
パンばかり食べてしまい他の物が入らなくなってしまう事がある為、ギル兄様は毎回声をかけてくれる。
胃が小さいのか、なかなか量が食べられないのだ。
「はーい!」
パンは絶対に食べたいがなんとかサラダも完食しようと思う。
すれ違うメイドさんにも朝の挨拶をしながら食堂まで移動した。
「おはようございます、父上」
「おはよごじゃましゅ、パパ」
食堂には既に団長が来ていた。
変わった事で1番大きいのは、団長をパパと呼ぶ様になった事だろう。
あれは2週間が経った頃だったと思う。
その日はギル兄様がお勉強の日で団長と2人で隊舎に来ていた。
急に欠員が出たらしく、団長も領都の巡回に出る事になり、自分も連れて行ってもらえる事になったのだ。
団長と自分、それからルイも一緒だ。
巡回コースは決まっているらしく、団長に抱っこされながら領都の街を見て回っていたのだが、さすが領主であり騎士団の団長だ。
至る所で声をかけられている。
「迷子ですか?」
団長に抱っこされている様子からか、毎回迷子に間違えられてしまうのが悲しい。
その度に団長が息子だと笑顔で話すのだが、何故だかすぐには信じてもらえないのだ。
全く似ていないので当然ではあるのだが、言われる度に団長の笑顔に陰りがさしてきたのが気になってしまう。
「だんちょ?」
「なんでもないよ。…やっぱり息子には見えないのかな」
大きさや見た目から言って無理だと思う。
団長やギル兄様は綺麗な銀髪だが、自分は真っ黒なキノコである。
瞳の色にも自分には全く赤みが無い。
それにもし自分が本当に団長の息子だと思われるとしたら、団長と誰との間の子だとなるだろう。
団長は奥様以外娶る気は無いと公言しているのに。
だが、どうやら団長はとても気にしている様だ。
公的には既に養子として受理されているが、自分は街に来たのもこれで2回目だ。
1度目はギル兄様とセイバースさんと一緒にお買い物に来たが、目的のお店だけでこんな風に街中を見て回ったのは初めてだった。
たぶん、街の人達は見た事のない子供が団長に抱っこされて街中を回っているので、親を探していると思ったのだろう。
自分がキョロキョロしていたのも問題だったかもしれない。
団長の可愛いクマ耳がシナシナしてきた様に見えるのは幻覚だろうか。
「うんとねぇ…ふわふわのパンがいいのぉ」
シェフの作るパンはどれも絶品だ。
ふわふわのパンに甘いジャムをたっぷり乗せて食べるのに今はハマっている。
「ちゃんとお野菜も食べようね」
パンばかり食べてしまい他の物が入らなくなってしまう事がある為、ギル兄様は毎回声をかけてくれる。
胃が小さいのか、なかなか量が食べられないのだ。
「はーい!」
パンは絶対に食べたいがなんとかサラダも完食しようと思う。
すれ違うメイドさんにも朝の挨拶をしながら食堂まで移動した。
「おはようございます、父上」
「おはよごじゃましゅ、パパ」
食堂には既に団長が来ていた。
変わった事で1番大きいのは、団長をパパと呼ぶ様になった事だろう。
あれは2週間が経った頃だったと思う。
その日はギル兄様がお勉強の日で団長と2人で隊舎に来ていた。
急に欠員が出たらしく、団長も領都の巡回に出る事になり、自分も連れて行ってもらえる事になったのだ。
団長と自分、それからルイも一緒だ。
巡回コースは決まっているらしく、団長に抱っこされながら領都の街を見て回っていたのだが、さすが領主であり騎士団の団長だ。
至る所で声をかけられている。
「迷子ですか?」
団長に抱っこされている様子からか、毎回迷子に間違えられてしまうのが悲しい。
その度に団長が息子だと笑顔で話すのだが、何故だかすぐには信じてもらえないのだ。
全く似ていないので当然ではあるのだが、言われる度に団長の笑顔に陰りがさしてきたのが気になってしまう。
「だんちょ?」
「なんでもないよ。…やっぱり息子には見えないのかな」
大きさや見た目から言って無理だと思う。
団長やギル兄様は綺麗な銀髪だが、自分は真っ黒なキノコである。
瞳の色にも自分には全く赤みが無い。
それにもし自分が本当に団長の息子だと思われるとしたら、団長と誰との間の子だとなるだろう。
団長は奥様以外娶る気は無いと公言しているのに。
だが、どうやら団長はとても気にしている様だ。
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たぶん、街の人達は見た事のない子供が団長に抱っこされて街中を回っているので、親を探していると思ったのだろう。
自分がキョロキョロしていたのも問題だったかもしれない。
団長の可愛いクマ耳がシナシナしてきた様に見えるのは幻覚だろうか。
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