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本編
着いて行きます
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初めてのお留守番でお手伝いという名の邪魔をしていた次の日、パパもギル兄様もお休みだったはずなのに騎士団の隊舎へ行く事になったらしい。
2日続けてのお留守番は寂しいので意地でも着いて行きたい。
「ぼく、いっちょ、いい?」
「当たり前だよ。お休みの日はずっと一緒の約束でしょう?」
ギル兄様がしっかりと頷いてくれたので安心だ。
それならば今日は昨日シェフと一緒に作ったクッキーを持って行きたい。
あまり数は無いが、頑張った犬や狐に食べさせてあげよう。
熊と虎には昨日の内に一枚ずつ食べてもらった。
ギル兄様の通訳によれば、熊も虎も美味しいと言ってくれていたらしい。
味はシェフが担当したので当たり前だ。
イメージ的にはグリフォンは雑食なので食べてくれそうだが、ペンギンや馬はどうだろうか。
鳥も怪しい気がする。
ペンギンと鳥は隊舎に居るのかもわからないが、いなければその時は誰かにあげればいいだろう。
昨日メイドさん達からもらったお花の鞄をかけてもらい、手にクッキーの入った籠を持つ。
トカゲはいつのまにか肩に乗っていた。
今日は虎に乗って出発だ。
虎の背にはいつのまにか自分専用として出来上がっていた鞍が付けられているのだが、こちらも安定のメルヘン仕様である。
まず、色がパステルカラーなのがいただけない。
何かの皮で出来ているのだが、持ち手も付いており、その上にお尻が痛くない様に綿が敷き詰められている。
綿の上からスケスケの布やレースが折り重なっており、どこぞのお姫様でも乗りますかという様な出来に仕上がっているのだ。
乗るのはお姫様ではなくコロポックル改めキノコの妖怪である。
よくこれに乗っている自分とギル兄様は手を繋いでくれるなと感心してしまう。
自分ならちょっと恥ずかしい。
もちろん付けてくれている虎が1番恥ずかしいと思うので、そんな虎の男気を無にする訳には行かないと自分も心を無にして毎回乗せてもらっている。
ちなみに熊の時はカゴだ。
首から自分がすっぽり入る大きさのカゴを装着してくれる。
二足歩行時も四足歩行時も対応できると言う優れものだ。
コチラはカゴの中に柔らかい素材が入っているので、眠ってしまっても痛くないのだが檻に囚われている感は拭えない。
騎士団内ではどちらも披露しているのだが、初めは余裕で二度見、三度見された。
ルイに至ってはいつもの様に爆笑していたので、不貞腐れていたら鳥が突いてくれていた。
たぶん敵討ちだと思う。
ありがとう、鳥。
2日続けてのお留守番は寂しいので意地でも着いて行きたい。
「ぼく、いっちょ、いい?」
「当たり前だよ。お休みの日はずっと一緒の約束でしょう?」
ギル兄様がしっかりと頷いてくれたので安心だ。
それならば今日は昨日シェフと一緒に作ったクッキーを持って行きたい。
あまり数は無いが、頑張った犬や狐に食べさせてあげよう。
熊と虎には昨日の内に一枚ずつ食べてもらった。
ギル兄様の通訳によれば、熊も虎も美味しいと言ってくれていたらしい。
味はシェフが担当したので当たり前だ。
イメージ的にはグリフォンは雑食なので食べてくれそうだが、ペンギンや馬はどうだろうか。
鳥も怪しい気がする。
ペンギンと鳥は隊舎に居るのかもわからないが、いなければその時は誰かにあげればいいだろう。
昨日メイドさん達からもらったお花の鞄をかけてもらい、手にクッキーの入った籠を持つ。
トカゲはいつのまにか肩に乗っていた。
今日は虎に乗って出発だ。
虎の背にはいつのまにか自分専用として出来上がっていた鞍が付けられているのだが、こちらも安定のメルヘン仕様である。
まず、色がパステルカラーなのがいただけない。
何かの皮で出来ているのだが、持ち手も付いており、その上にお尻が痛くない様に綿が敷き詰められている。
綿の上からスケスケの布やレースが折り重なっており、どこぞのお姫様でも乗りますかという様な出来に仕上がっているのだ。
乗るのはお姫様ではなくコロポックル改めキノコの妖怪である。
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自分ならちょっと恥ずかしい。
もちろん付けてくれている虎が1番恥ずかしいと思うので、そんな虎の男気を無にする訳には行かないと自分も心を無にして毎回乗せてもらっている。
ちなみに熊の時はカゴだ。
首から自分がすっぽり入る大きさのカゴを装着してくれる。
二足歩行時も四足歩行時も対応できると言う優れものだ。
コチラはカゴの中に柔らかい素材が入っているので、眠ってしまっても痛くないのだが檻に囚われている感は拭えない。
騎士団内ではどちらも披露しているのだが、初めは余裕で二度見、三度見された。
ルイに至ってはいつもの様に爆笑していたので、不貞腐れていたら鳥が突いてくれていた。
たぶん敵討ちだと思う。
ありがとう、鳥。
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