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初詣はあなたと。
大凶→吉→吉→大吉
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※※※※※
年が明ける。
麗央は戻って来なかった。なんでも、バイトが忙しいらしい。
初めて初詣に一人で行った。くじをひく。
「……大凶って、マジかよ」
麗央のように私には笑えない。待人来ず、確かにそのとおり。
大きなため息をついて、私はおみくじを結んだ。麗央が結んだ場所には全然届かない。なんか悔しい。
※※※※※
さらに翌年。
おみくじは吉。待人は来ず。
町が開催する二十歳の祝いのイベントは、人数が集まらなくて複数の市町村で合同のものになった。そこに麗央の姿はなかった。
「……見せたかったのになあ」
馬子にも衣装ではあるけれど、こんな綺麗な振袖を着る機会はきっとない。撮った写真はメッセージで送った。悔しがるスタンプがついていたけど、本気なのかどうなのかよくわからない。相手は麗央だし。
※※※※※
その翌年は吉で、さらに翌年は大吉だった。
「大吉、あるじゃん」
これまで中吉までしか見たことがなかったので、私は小躍りした。
概ね私にとって都合のいいことが並んでいる。就職も良いらしい。頑張って都会にある職場を選んだから、ケチがつかなくてよかったと思う。
「願望は正しく願えばすぐに叶う、か。転居もいい感じだし、失物はすぐ出るねえ」
嬉しい気持ちを胸に、私は家に急いだ。
年が明ける。
麗央は戻って来なかった。なんでも、バイトが忙しいらしい。
初めて初詣に一人で行った。くじをひく。
「……大凶って、マジかよ」
麗央のように私には笑えない。待人来ず、確かにそのとおり。
大きなため息をついて、私はおみくじを結んだ。麗央が結んだ場所には全然届かない。なんか悔しい。
※※※※※
さらに翌年。
おみくじは吉。待人は来ず。
町が開催する二十歳の祝いのイベントは、人数が集まらなくて複数の市町村で合同のものになった。そこに麗央の姿はなかった。
「……見せたかったのになあ」
馬子にも衣装ではあるけれど、こんな綺麗な振袖を着る機会はきっとない。撮った写真はメッセージで送った。悔しがるスタンプがついていたけど、本気なのかどうなのかよくわからない。相手は麗央だし。
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その翌年は吉で、さらに翌年は大吉だった。
「大吉、あるじゃん」
これまで中吉までしか見たことがなかったので、私は小躍りした。
概ね私にとって都合のいいことが並んでいる。就職も良いらしい。頑張って都会にある職場を選んだから、ケチがつかなくてよかったと思う。
「願望は正しく願えばすぐに叶う、か。転居もいい感じだし、失物はすぐ出るねえ」
嬉しい気持ちを胸に、私は家に急いだ。
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