【完結】夜物語〜蝋燭が消える前に〜

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本編

押し入れ

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これは私が中学生の頃の話、

当時、家事の手伝いで外に干した布団を押し入れの中に入れる為、襖を開けた。

外の光が差し込むと共に、押し入れの暗闇から人らしき顔が見えた。顔つきからして、さては弟だな。

「もうっ!いくら眠たいからって押し入れにで寝ないでよ。布団が入れられないじゃない!」

何故か分からないけど、弟は眠たくなると、押し入れの中で寝る癖がある。理由は真っ暗で眠りにつきやすいから。

少しだけ、気持ちは分かるが…はっきり言ってどいて欲しい。布団が入らない。

いつもの弟の癖に私は呆れながら小言を言い、布団を押し入れの中に入れて…

「寝るんだったら、布団ひいて寝さないよ。」


そう弟にひと言いってから、ピシャン!と押し入れの戸を閉め、リビングにいった。


だけど…

弟「ふうー…やっと宿題が終わった。喉乾いたー。」

先程押し入れの中にいた弟はリビングにいた。私の目の前で麦茶を飲んでいる。

「…………」

じゃあ、私が押し入れで見た弟は一体何だったのか?


暗闇から見た、2つの瞳を思い出して、背筋が薄ら寒くなるのを感じた。


皆さんも押し入れを開ける際は、気をつけて。何かがいるかもしれませんよ。

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