【完結】夜物語〜蝋燭が消える前に〜

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本編

大叔母さんの話

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死の直前、人は「自分の死を他の人間に知らせる」事は本当にあり得るのだろうか?


僕は…あり得ると思う。

最初はそんな空想的な事…ある訳がないと、思っていた僕でも、大叔母さんの話を聞いて考えを改めた。

なんだって彼女は生まれつき霊感が強い。また、自宅からすぐの場所には霊園がある。それにより自宅は霊道となっており、頻繁に霊現象が起きているから。

例えば、夜中に室内で足音や知らない声が聞こえてきたり…何か複数の視線を感じたり…実際、僕も大叔母宅に泊まった時に体験した事がある。

霊感があまり無い僕でもこの霊障だ。

これだけの確証があれば信じたくなくても信じるしかない。

前置きはここまでとして、大叔母さんから聞いた話する。


-------
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事の顛末は、大叔母さんが介護職で働いていた頃、彼女は出勤当日の夜中に夢を見た。

夢の内容は…施設の利用者がお手洗いの便座に座り込み微動だにしない…死んでいる夢。

あまりの夢の内容に大叔母さんは驚き、利用者に声をかけた。

すると、微動だにしなかった利用者は、顔を上げて大叔母さんにこう言った。


利用者「今までありがとう。さようなら。」


その言葉を聞いた途端、大叔母さんは夢から覚めた。

大叔母「……なんて夢を…」

夢見が悪くても仕事に行かなくてはならない。目を覚ました彼女は起き上がり、支度を始めた。

その時、
リーンリーンと黒電話が鳴り出した。

朝早くから何事かと電話を取ると職場からだった。大叔母さんは、欠員が出たから出勤の有無確認かと思っていたが、そうではなかった。

【利用者の〇〇さんが今朝、お手洗いで亡くなっいた】

…そう職場から告げられた。


-------
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この話を聞いて、僕は思う。


人はいつ死ぬのか分からない。

突然死んでしまい大切な人とお別れができないままなんて、とても寂しいじゃないかと。

だから利用者は霊感の強い大叔母さんにお別れを言いにきたのではないかと。

だから、もし、大切な人が夢で別れを言いにきた時は、怖がらずちゃんと耳を傾けて会話してほしい。

お互いが後悔しないためにも…








おわり
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