夢の中で人狼ゲーム~負けたら存在消滅するし勝ってもなんかヤバそうなんですが~

世津路 章

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第7話 『とびこえてその先できみの声を聞く』

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 おやおや、と空々しく言ったのはジュースだ。


「せっかちさんだなぁ。なにも自分から消えることはなかろうに」


 竹内妹――キリは、半狂乱で兄がいた場所をまさぐっている。

 その痛々しい姿を見ていられなくて目を逸らすと、うろたえたホマレが訊いてきた。


「これ、どういうこと……? フウキ、なにが起こってるのかわかる?」

「サッパリだっつーの! あいつ、なんでこんなヤケみたいな――」

「おまえのせいだ、蒲帆フウキ!!」


 気づけば、いつの間にか立ち上がったキリが般若みたいな顔で俺に詰め寄ってきた。


「許さない……許さない、許さない!! 兄ぃがこんな意味不明なことして消えちゃったのは、ぜんぶ、おまえが悪いんだ!! おまえが大人しく消えていれば……!」

「ちょ、落ちつけよ! それはさすがに逆恨みだって、」


 聞く耳も持たず、キリは喉がひしゃげた声で笑った。


「いいさ! おまえらの予想どおり、ウチは狼だ! 最後の、ひとりぽっちの狼だ! どうせ明日には追放される……けどそのまえに、蒲帆フウキ、おまえを喰ってやる!!!」


 
 くっ、こいつマジだ! どんな説得も通じなさそうだ……!

 どうする? もう狩人は……マコトはいない。でも今俺が喰われちゃ、本当の意味でゲームオーバーになっちまう……! あーっ、だめだ、回避できる道が見えねぇ! ラッパ吹き能力、譲渡とかできねぇかな?! こんなことなら先生に確認しとくんだった!

 と、わずか一秒間ですっかり混乱した俺の頭をしずめたのは、


「竹内さん、それじゃあぬるいよ」


 やけに静かな、ホマレの声だった。


「はぁ……? 命ごいなら、」

「当人をこらしめるより、もっと効果的でもっと破滅的な、復讐の方法――今の君になら、わかるはずだけど」


 最初、キリはポカンとしていた。
 けど次第にその顔に、火花の爆ぜるような歓喜が満ちていく。

 その理由がなんなのか――うかつにも俺は、一歩遅れて悟った。


「おいっ! ホマレ、おまえ、まさかっ!!?」


 ホマレが振り返る――なぜかそれが、やたらとゆっくり見えた。
 あいつは穏やかに笑って、


「フウキ、

















 
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