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優しい大きな人達に、子供扱いされる私は中年女
今日も平穏な1日でした
しおりを挟むルーシェさんは、足の怪我を理由に、ご出勤になるまで、私を一歩も歩かせませんでした。
そして、食事中、気づいたらまた言葉が通じなくなっていた。なんなんだ? どうしてたまに通じているんだろう。
わかっているのは、今のところ、ルーシェさんが居る時だけって事。
ルーシェさんがお留守の間に、言葉が通じたことはない。
やっぱり、ルーシェさんの力なのかな?
通じる時と通じない時の違いってなんだろう。
なんの条件で通じるんだろう。と言うより、どうやって通じてるんだろう。
なにかの魔法なの? 誰の魔法なの?
考えてもわからないので、とりあえず、午前中のお勉強とお復習いを黙々と進める。
不思議な事に、今朝の小鳥さん達は、同じ個体かどうか判らないけど、窓の辺りでこちらを見てたり、庭木に止まってこちらを覗ってたりする。どこかへ飛んでいく様子はない。
何なの? ……ハッ!? もしかして、異世界チートに目覚めた? もふもふに愛されるという至高なスキルを開花したのかも!
早く色々試したくて、うずうずする。
「ヴァニラ……シュックンヴィルデリバン(略)」
これは、たぶん、気が散ってるのを怒られてるのかな。ため息交じりに絵本を閉じられてしまった。
「ご、ごめんなさい」
何度も言ってるので、この日本語が謝罪だとはわかってる模様。マジで、私がこちらの言葉を覚える前に、こちらの人達が日本語が出来るようになってたりして。
ルーティーシャさんと、図書室から階下のサンルームに移動し、更にテラスに出て、お陽さまにあたる。
やはり、今朝の小鳥さん達がやって来て、テラスのテーブルに集まる。
「懐いてくれてんのかな? 野生動物じゃなくて、どこかで飼われてる子達のお散歩……な訳はないか。集団だもんね」
餌もないし、どうしようかな、と思ってたら、みんなが頭や肩に手に乗ってきて、ちょっと鳥使いみたい。
ん? あれ? この感じ……
「ヴァニラ?」
ルーティーシャさんが首を傾げてこちらを見る。やや焦った感じで、私の頰を撫でてくれた。
「そっか、この子達も…… ヤヤとネネと同じなんだ……美味しい?」
この子達は、小鳥の姿をした、妖魔なんだ。森に棲んでるんだね。で、私の──異世界人の、珍しい霊気を欲しがって、寄って来たんだ。
私の不用意な態度で消滅させてしまった可愛い子達。あの子達を思い出して、つい涙が落ちた。
ルイヴィークがどこからともなく現れて、頰を舐めてくれる。小鳥さん達は、ルイヴィークが表れた途端、全員去ってしまった。
*****
その日の午後は、テラスでぼ~っとなにもせずに過ごしてしまった。
ルイヴィークが足元に伏せてついててくれ、番犬がいるにも拘わらず、時折小鳥さん達がやって来ては、私の肩に留まり頬ずりしながら霊気を摂っていた。
*** *** *** *** ***
長らく更新しなくて、申し訳ないです。
肩や手首、指関節の痛みは治るどころか増すばかりで、今や仕事にも日常生活にも支障が出て来てますが、せっかく始めた事なので、なんとかtabletに話しかけて作文シテマス。
しばらく、短めで進めていきます。
ご容赦ください。
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