3 / 10
第3話 説明されました
しおりを挟む人間族の強欲な支配者達は、これまでも度々同じ大陸に住むエルフやドワーフ等の他種族の領土を狙って攻めいっている。
その度魔族は、他種族に味方し、乞われれば独占状態の制空権を生かして侵略から守ってきた。
大半が脳筋に占められているとはいえ、圧倒的な強さを持つ魔族に対し、多少の策を講じたところで身体的にも魔力量でも劣る人間族がそう易々と抵抗できるものではない。
自分達の領土拡大の邪魔をされた彼らは、次第に魔族を敵視するようになっていく。
欲は止まることを知らず、一度も訪れた事がない魔大陸についても食指を伸ばしてくることに……。
どうやら隣の芝は青く見えるようで、資源の宝庫に違いないと盲信しているらしい。何とかして自分達のものに出来ないかと度々軍を動かしては、海峡に跳ね返されていた。
度重なる敗北という事実を認められなかった人間の支配者達は、信仰する神に祈り、助力を乞い願った。
その結果、多くの犠牲を伴ったものの、ついに異世界から聖女を召喚することに成功したのである。
効果の程は、魔族にとっての魔女と同じ。聖女の祈りは増幅器のような役割を持つため、人間達の能力の底上げしてくれる。
特に勇者とか呼ばれる者達が使う聖魔法は、聖女の祈りで強化されるため、徐々に攻撃が届くようになってきてしまった。
闇魔法の得意な魔族は、それと対をなす聖魔法の攻撃を苦手としている。魔族の中にも聖魔法の使い手はいるが、圧倒的に少なく対策が後手に回った。
対抗手段を手に入れた人間達は神に感謝し、領土拡大を夢見て嬉々として攻め込んできている……らしい。
「全く好戦的で困ったものです。フフフッ、強欲で小賢しい人間どもめがっ」
「な、成る程ぉ。そうゆうことやったんやー」
纏っていたキラキラ成分がドロドロ成分に変化してて、今の魔導師長様はちょっと想像上の悪役魔族っぽかった。
(おぉ怖っ、絶対怒らせやんとこ!)
後塵を拝することになった魔族だが、こちらも戦力増強のため、古から伝わる選定の儀を行うことになった。
そしてついに今日、魔族と共に戦ってくれる異界の魔女を召喚した……とのこと。
「で、その召喚された魔女が君だ」
「じょっ、冗談! ウチは普通のか弱い女の子やってっ。魔女やないし、戦とか無理無理無理!」
「う~ん。でも君、魔力総量が凄いんだよねぇ」
「ま、魔力?」
「そう、魔力。おまけに俺の魔力との親和性の高い」
「し、親和性?」
「はい、素晴らしいです。ゆくゆくは魔王陛下の花嫁になっていただきたいものですね」
「は、花嫁やて~!?」
「ええ、是非」
「……あかんわ。なんやしらんけど全く理解出来へん。宇宙語喋ってはらんと、ウチにも分かる言葉で噛み砕いて話してくれへんやろか!?」
0
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
聖女として召還されたのにフェンリルをテイムしたら追放されましたー腹いせに快適すぎる森に引きこもって我慢していた事色々好き放題してやります!
ふぃえま
ファンタジー
「勝手に呼び出して無茶振りしたくせに自分達に都合の悪い聖獣がでたら責任追及とか狡すぎません?
せめて裏で良いから謝罪の一言くらいあるはずですよね?」
不況の中、なんとか内定をもぎ取った会社にやっと慣れたと思ったら異世界召還されて勝手に聖女にされました、佐藤です。いや、元佐藤か。
実は今日、なんか国を守る聖獣を召還せよって言われたからやったらフェンリルが出ました。
あんまりこういうの詳しくないけど確か超強いやつですよね?
なのに周りの反応は正反対!
なんかめっちゃ裏切り者とか怒鳴られてロープグルグル巻きにされました。
勝手にこっちに連れて来たりただでさえ難しい聖獣召喚にケチつけたり……なんかもうこの人たち助けなくてもバチ当たりませんよね?
わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。
織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。
父であるアーヴェント大公に疎まれている――
噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる