28 / 44
28.「vs毒のガスポイ(魔王軍幹部)」
「ポヒャヒャ! 早くくたばれポイ!」
湖周辺を覆う結界内が紫色の毒霧で満たされていく。
飛んでいた鳥が死亡して落下、木々や草が瞬時に朽ち果て、湖が毒に染まる。
「くっ!」
マイカさんが必死に魔力を注ぎ込んで抗おうとしているものの、僕ら全員をドーム状に覆う防御魔法が徐々に侵食されていき、罅が入る。
教皇さんの結界が解けるまで、あともう少し掛かる。
このままじゃ防御魔法が持たない。
「ファイドラ! アイドラ!」
「ファアガアアア!」
「アイガアアア!」
入れ替わりで召喚した二体が、防御魔法内からドラゴンブレスを上空に向けて発射。
「ポヒャヒャ! 残念ポイ!」
だけど、虚空に浮かぶガスポイはひらりと身を翻して炎と冷気を避けてしまった。
ここからだと、遠過ぎて回避する余裕を与えてしまうようだ。
ん?
っていうか、〝回避〟した?
ウォタドラの水塊は避けなかったのに?
水だとダメージを食らわないけど、炎や冷気はそうじゃない?
どうやら、無敵ではないみたいだ。
「ポヒャヒャ! さっさと死ねポイ! 早く! 一秒でも早く!!」
それに、なんか余裕が無い?
焦ってる?
こんなに強力な力を持ってるのに?
「ディテドラ!」
「ディテガアアア!」
二体と入れ替わりで再び呼んだ彼に感知してもらう。
名前:ガスポイ。属性:毒。LV230。
いくら相性があると言っても、レベル差から考えて、ウォタドラの攻撃をもろに食らってるのに無傷なのはおかしい。
「ディテガ!」
「やっぱり!」
炎のファルガの時のように戦闘能力の底上げをしているんじゃないかと思ったら、やはりあった。
身体の中心に、毒魔石とでもいうべきものが埋め込まれている。
でも、固体じゃない。液体。大量の毒が圧縮されているものだ。
ディテドラによると、その毒は少しずつ減っているらしい。
魔石が新たに毒を生み出しているというよりも、元々の毒の量が決まっていて、そこから少しずつ使用している状態。
「それって、もしかしたら……!」
攻撃するためには、毒を使わなければならない。
けど、使い過ぎたらマズいってこと?
下手したら、自分の命にもかかわるくらい?
「チッ! あたいらには、指をくわえて見ていることしか出来ないのかい!?」
「歯痒いですわ!」
「リュウ君、ごめんなさい! もう持たないわ!」
光り輝く防御魔法が紫色に変色、あちこちに罅が入っており、崩壊寸前だ。
「大丈夫です! あの子、以前〝お腹空いてる〟って言ってたので!」
「え? お腹!?」
「『召喚! ポイズンドラゴン』!」
「ポイガアアア!」
ポイドラが出現した直後、金属の割れるような音と共に、防御魔法が砕け散った。
猛毒が全方位から襲い掛かる。
「ポヒャヒャ! 終わりポイ!」
「ポイドラ!」
「ポイガ!」
勝利を確信するガスポイの哄笑が響く中、ポイドラは思いっ切り吸い込んだ。
「すごい!」
「どんどん吸い込まれていきますわ!」
毒が僕たちに触れる寸前に、ガスポイの口に強引に引き寄せられ、吸い込まれていく。
まるでブラックホールのように全ての方向から吸引すると、あっと言う間に結界内の大気が浄化された。
更に。
「ポヒャ!? どれだけ吸うつもりポイ!?」
ガスポイが毒魔石を利用して放つ毒を、ぐんぐん吸い込んでいき。
「や、やめるポイ!」
吸い込んでいき。
「そ、それ以上は!」
吸い込んでいき。
「マ、マズいポイ!」
吸い込んでいき。
「に、逃げないと――ぶべっ! あ、そう言えば結界があったポイ!」
毒魔石を構成していた毒全てを吸引、逃げようとするも結界に阻まれるガスポイ、その身体を成していた毒すらも全て吸い込んで。
「魔王さまああああああああ!」
ガスポイは消滅。
三大将軍の二人目討伐を完了した。
湖周辺を覆う結界内が紫色の毒霧で満たされていく。
飛んでいた鳥が死亡して落下、木々や草が瞬時に朽ち果て、湖が毒に染まる。
「くっ!」
マイカさんが必死に魔力を注ぎ込んで抗おうとしているものの、僕ら全員をドーム状に覆う防御魔法が徐々に侵食されていき、罅が入る。
教皇さんの結界が解けるまで、あともう少し掛かる。
このままじゃ防御魔法が持たない。
「ファイドラ! アイドラ!」
「ファアガアアア!」
「アイガアアア!」
入れ替わりで召喚した二体が、防御魔法内からドラゴンブレスを上空に向けて発射。
「ポヒャヒャ! 残念ポイ!」
だけど、虚空に浮かぶガスポイはひらりと身を翻して炎と冷気を避けてしまった。
ここからだと、遠過ぎて回避する余裕を与えてしまうようだ。
ん?
っていうか、〝回避〟した?
ウォタドラの水塊は避けなかったのに?
水だとダメージを食らわないけど、炎や冷気はそうじゃない?
どうやら、無敵ではないみたいだ。
「ポヒャヒャ! さっさと死ねポイ! 早く! 一秒でも早く!!」
それに、なんか余裕が無い?
焦ってる?
こんなに強力な力を持ってるのに?
「ディテドラ!」
「ディテガアアア!」
二体と入れ替わりで再び呼んだ彼に感知してもらう。
名前:ガスポイ。属性:毒。LV230。
いくら相性があると言っても、レベル差から考えて、ウォタドラの攻撃をもろに食らってるのに無傷なのはおかしい。
「ディテガ!」
「やっぱり!」
炎のファルガの時のように戦闘能力の底上げをしているんじゃないかと思ったら、やはりあった。
身体の中心に、毒魔石とでもいうべきものが埋め込まれている。
でも、固体じゃない。液体。大量の毒が圧縮されているものだ。
ディテドラによると、その毒は少しずつ減っているらしい。
魔石が新たに毒を生み出しているというよりも、元々の毒の量が決まっていて、そこから少しずつ使用している状態。
「それって、もしかしたら……!」
攻撃するためには、毒を使わなければならない。
けど、使い過ぎたらマズいってこと?
下手したら、自分の命にもかかわるくらい?
「チッ! あたいらには、指をくわえて見ていることしか出来ないのかい!?」
「歯痒いですわ!」
「リュウ君、ごめんなさい! もう持たないわ!」
光り輝く防御魔法が紫色に変色、あちこちに罅が入っており、崩壊寸前だ。
「大丈夫です! あの子、以前〝お腹空いてる〟って言ってたので!」
「え? お腹!?」
「『召喚! ポイズンドラゴン』!」
「ポイガアアア!」
ポイドラが出現した直後、金属の割れるような音と共に、防御魔法が砕け散った。
猛毒が全方位から襲い掛かる。
「ポヒャヒャ! 終わりポイ!」
「ポイドラ!」
「ポイガ!」
勝利を確信するガスポイの哄笑が響く中、ポイドラは思いっ切り吸い込んだ。
「すごい!」
「どんどん吸い込まれていきますわ!」
毒が僕たちに触れる寸前に、ガスポイの口に強引に引き寄せられ、吸い込まれていく。
まるでブラックホールのように全ての方向から吸引すると、あっと言う間に結界内の大気が浄化された。
更に。
「ポヒャ!? どれだけ吸うつもりポイ!?」
ガスポイが毒魔石を利用して放つ毒を、ぐんぐん吸い込んでいき。
「や、やめるポイ!」
吸い込んでいき。
「そ、それ以上は!」
吸い込んでいき。
「マ、マズいポイ!」
吸い込んでいき。
「に、逃げないと――ぶべっ! あ、そう言えば結界があったポイ!」
毒魔石を構成していた毒全てを吸引、逃げようとするも結界に阻まれるガスポイ、その身体を成していた毒すらも全て吸い込んで。
「魔王さまああああああああ!」
ガスポイは消滅。
三大将軍の二人目討伐を完了した。
あなたにおすすめの小説
老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!
菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは
「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。
同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと
アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう
最初の武器は木の棒!?
そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。
何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら
困難に立ち向かっていく。
チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!
異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。
話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい!
****** 完結まで必ず続けます *****
****** 毎日更新もします *****
他サイトへ重複投稿しています!
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
ダンジョントランスポーター ~ 現代に現れたダンジョンに潜ったらレベル999の天使に憑依されて運び屋になってしまった
海道一人
ファンタジー
二十年前、地球の各地に突然異世界とつながるダンジョンが出現した。
ダンジョンから持って出られるのは無機物のみだったが、それらは地球上には存在しない人類の科学や技術を数世代進ませるほどのものばかりだった。
そして現在、一獲千金を求めた探索者が世界中でダンジョンに潜るようになっていて、彼らは自らを冒険者と呼称していた。
主人公、天城 翔琉《あまぎ かける》はよんどころない事情からお金を稼ぐためにダンジョンに潜ることを決意する。
ダンジョン探索を続ける中で翔琉は羽の生えた不思議な生き物に出会い、憑依されてしまう。
それはダンジョンの最深部九九九層からやってきたという天使で、憑依された事で翔は新たなジョブ《運び屋》を手に入れる。
ダンジョンで最強の力を持つ天使に憑依された翔琉は様々な事件に巻き込まれていくのだった。
異世界だろうがソロキャンだろう!? one more camp!
ちゃりネコ
ファンタジー
ソロキャン命。そして異世界で手に入れた能力は…Awazonで買い物!?
夢の大学でキャンパスライフを送るはずだった主人公、四万十 葦拿。
しかし、運悪く世界的感染症によって殆ど大学に通えず、彼女にまでフラれて鬱屈とした日々を過ごす毎日。
うまくいかないプライベートによって押し潰されそうになっていた彼を救ったのはキャンプだった。
次第にキャンプ沼へのめり込んでいった彼は、全国のキャンプ場を制覇する程のヘビーユーザーとなり、着実に経験を積み重ねていく。
そして、知らん内に異世界にすっ飛ばされたが、どっぷりハマっていたアウトドア経験を駆使して、なんだかんだ未知のフィールドを楽しむようになっていく。
遭難をソロキャンと言い張る男、四万十 葦拿の異世界キャンプ物語。
別に要らんけど異世界なんでスマホからネットショッピングする能力をゲット。
Awazonの商品は3億5371万品目以上もあるんだって!
すごいよね。
―――――――――
以前公開していた小説のセルフリメイクです。
アルファポリス様で掲載していたのは同名のリメイク前の作品となります。
基本的には同じですが、リメイクするにあたって展開をかなり変えているので御注意を。
1話2000~3000文字で毎日更新してます。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
最弱スキルも9999個集まれば最強だよね(完結)
排他的経済水域
ファンタジー
12歳の誕生日
冒険者になる事が憧れのケインは、教会にて
スキル適性値とオリジナルスキルが告げられる
強いスキルを望むケインであったが、
スキル適性値はG
オリジナルスキルも『スキル重複』というよくわからない物
友人からも家族からも馬鹿にされ、
尚最強の冒険者になる事をあきらめないケイン
そんなある日、
『スキル重複』の本来の効果を知る事となる。
その効果とは、
同じスキルを2つ以上持つ事ができ、
同系統の効果のスキルは効果が重複するという
恐ろしい物であった。
このスキルをもって、ケインの下剋上は今始まる。
HOTランキング 1位!(2023年2月21日)
ファンタジー24hポイントランキング 3位!(2023年2月21日)
残念ながら主人公はゲスでした。~異世界転移したら空気を操る魔法を得て世界最強に。好き放題に無双する俺を誰も止められない!~
日和崎よしな
ファンタジー
―あらすじ―
異世界に転移したゲス・エストは精霊と契約して空気操作の魔法を獲得する。
強力な魔法を得たが、彼の真の強さは的確な洞察力や魔法の応用力といった優れた頭脳にあった。
ゲス・エストは最強の存在を目指し、しがらみのない異世界で容赦なく暴れまくる!
―作品について―
完結しました。
全302話(プロローグ、エピローグ含む),約100万字。
【1/20本編堂々完結!】自力で帰還した錬金術師の爛れた日常
ちょす氏
ファンタジー
「この先は分からないな」
帰れると言っても、時間まで同じかどうかわからない。
さて。
「とりあえず──妹と家族は救わないと」
あと金持ちになって、ニート三昧だな。
こっちは地球と環境が違いすぎるし。
やりたい事が多いな。
「さ、お別れの時間だ」
これは、異世界で全てを手に入れた男の爛れた日常の物語である。
※物語に出てくる組織、人物など全てフィクションです。
※主人公の癖が若干終わっているのは師匠のせいです。
ゆっくり投稿です。