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第20話
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魔王軍側近のナビスは魔導騎士団の本拠地で一暴れした後、魔術研究所へと早足で移動していた。
先程出くわした、ラングーンの住人の一人を殺しその住人の姿に化けているので追っ手が来たとしてもすぐには見つからないだろう。
魔導騎士団に潜入していたナビスの目的は、この聖都ラングーンにある魔術研究所から、とある魔術書を盗み出すことにあった。
タタタタタタタ。
深夜の住宅街にナビスの足音だけが響く。
必ず魔王様から言い渡された任務を全うしなければ。
ナビスはラーヌの街を通り抜けていく。
やがてナビスの正面に魔術研究所の黒い石造りの建物が見えてきた。
門の前で2人鎧を着込んだ見張りの者が立っている。
ナビスは脇の道に入ると再びクォーク・エル・グリドラの姿に変身した。
そして脇の道から出て2人の見張りの前まで近づいていく。
2人いる衛士の内の一人がナビスの姿に気づいて話しかけた。
「これはこれは。魔導騎士団のクォーク様ではないですか。こんな夜更けに一体何のご用でしょうか?」
涼しい顔でクォークに化けたナビスが答える。
「……何、研究所所長殿に至急確認したいことがあるのだ。取り次ぎ願おうか。」
「そうでしたか。……まあ参謀殿ならうちの所長とも親しくされていることですから。どうぞお通りください。」
そう言って2人の衛士達は鉄柵状の門を開きナビスを中に通した。
フフン。魔導騎士団参謀のクォークと魔術研究所所長との関係については既に調査済みよ。
そう胸中で一人ごちるナビスの顔に、知らず知らずのうちにうっすらと酷薄な笑みが浮かぶ。
衛士のうちの片方がそんなナビスの様子を見て首をかしげた。
首尾良く魔術研究所内に侵入したナビスは通路奥にある所長室の前に立ちその扉を静かにノックした。
コンコン。コンコン。
……………………………………………………。
ナビスは扉に耳を当て室内に耳を澄ます。
全く物音はしない。魔力も中からは感じ取れない。
どうやら所長は地下の秘密の実験場の方にいるようだ。
安心したナビスは大きく扉を開いて所長室の中へと入る。
やはり。
所長室右手の本棚がズラしてあり、地下へと下る隠し階段が覗いている。
なるべく足音を立てないようにしてナビスは地下へと続く階段を降りていった。
地下には迷路のような通路が広がっている。
しかし、ナビスには強い魔力を帯びた例の魔術書の位置はここからでも手に取るように分かった。
迷わず通路を右に曲がりしばらく歩くと例の魔術書のある部屋が見えてきた。
ナビスは周囲を一度伺い、部屋の中に誰もいないことを確認すると薄く扉を開いて室内に滑り込む。
暗い室内でも夜目のきくナビスにはハッキリと部屋の様子が見てとれた。
部屋の奥まで進み、床に置かれた鍵の掛けられた鋼鉄の箱の中に例の魔術書があるのを確認するとナビスは邪魔な錠前ごとその蓋をこじ開けた。
はたして、バキバキバキッ!と音を立てて開いた鋼鉄の箱の中には、禍々しい黒い光を放つ皮の表紙のついた古い魔術書が入っていた。
ナビスは魔術書を拾い上げその懐にしまうと、静かに来た道を引き返していった。
先程出くわした、ラングーンの住人の一人を殺しその住人の姿に化けているので追っ手が来たとしてもすぐには見つからないだろう。
魔導騎士団に潜入していたナビスの目的は、この聖都ラングーンにある魔術研究所から、とある魔術書を盗み出すことにあった。
タタタタタタタ。
深夜の住宅街にナビスの足音だけが響く。
必ず魔王様から言い渡された任務を全うしなければ。
ナビスはラーヌの街を通り抜けていく。
やがてナビスの正面に魔術研究所の黒い石造りの建物が見えてきた。
門の前で2人鎧を着込んだ見張りの者が立っている。
ナビスは脇の道に入ると再びクォーク・エル・グリドラの姿に変身した。
そして脇の道から出て2人の見張りの前まで近づいていく。
2人いる衛士の内の一人がナビスの姿に気づいて話しかけた。
「これはこれは。魔導騎士団のクォーク様ではないですか。こんな夜更けに一体何のご用でしょうか?」
涼しい顔でクォークに化けたナビスが答える。
「……何、研究所所長殿に至急確認したいことがあるのだ。取り次ぎ願おうか。」
「そうでしたか。……まあ参謀殿ならうちの所長とも親しくされていることですから。どうぞお通りください。」
そう言って2人の衛士達は鉄柵状の門を開きナビスを中に通した。
フフン。魔導騎士団参謀のクォークと魔術研究所所長との関係については既に調査済みよ。
そう胸中で一人ごちるナビスの顔に、知らず知らずのうちにうっすらと酷薄な笑みが浮かぶ。
衛士のうちの片方がそんなナビスの様子を見て首をかしげた。
首尾良く魔術研究所内に侵入したナビスは通路奥にある所長室の前に立ちその扉を静かにノックした。
コンコン。コンコン。
……………………………………………………。
ナビスは扉に耳を当て室内に耳を澄ます。
全く物音はしない。魔力も中からは感じ取れない。
どうやら所長は地下の秘密の実験場の方にいるようだ。
安心したナビスは大きく扉を開いて所長室の中へと入る。
やはり。
所長室右手の本棚がズラしてあり、地下へと下る隠し階段が覗いている。
なるべく足音を立てないようにしてナビスは地下へと続く階段を降りていった。
地下には迷路のような通路が広がっている。
しかし、ナビスには強い魔力を帯びた例の魔術書の位置はここからでも手に取るように分かった。
迷わず通路を右に曲がりしばらく歩くと例の魔術書のある部屋が見えてきた。
ナビスは周囲を一度伺い、部屋の中に誰もいないことを確認すると薄く扉を開いて室内に滑り込む。
暗い室内でも夜目のきくナビスにはハッキリと部屋の様子が見てとれた。
部屋の奥まで進み、床に置かれた鍵の掛けられた鋼鉄の箱の中に例の魔術書があるのを確認するとナビスは邪魔な錠前ごとその蓋をこじ開けた。
はたして、バキバキバキッ!と音を立てて開いた鋼鉄の箱の中には、禍々しい黒い光を放つ皮の表紙のついた古い魔術書が入っていた。
ナビスは魔術書を拾い上げその懐にしまうと、静かに来た道を引き返していった。
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