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43 幼少期のノマーリン
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ノマーリンは幼き頃から蝶よ花よと育てられた。甘やかされたわけではないが守られるように愛くしまれて育った。
ある日メイドと隠れんぼをして遊んでいる時に、屋敷の裏側へとやってきた。普段はこちらは危ないから行ってはいけないと言われていた。
そこには一人の少年がいた。ノマーリンは同年代の子供を始めて見たのでとても興味を持ち彼に近づいていく。ノマーリンに気がついた少年は慌てたように止まり手に持っていたものを地面に置いて頭を下げた。
「そこで何をしているの?」
「今は薪を運ぶ仕事をしております」
頭を少しだけ下げたまま話をする少年。衣服は小綺麗で公爵家での使用人らしい格好をしている。
「ねぇ。頭を上げて。お話を為難いわ」
「かしこまりました」
「貴方。わたしと同じ歳くらいよね。もうお仕事をしているの?」
「私の父と母はこちらで執事とメイドをしております。私もいつかこちらでお仕事をさせていただくため、今は勉強させていただいております。公爵様のご厚意で学ばせていただいておりますので、手が空いた時には手伝いをしております」
少年の家は准男爵で代々バザジール家の執事をしており、敷地内に家も与えられている。
「わあ! えらいのね! お仕事をするってどんな感じなの?」
「え? あの……。ええっとぉ……」
ノマーリンの勢いに負けた少年はノマーリンの質問に答えていった。
「そうやってお仕事をしてくれるから、美味しいお料理も暖かいお部屋もあるのね」
少年は普段薪運びだけをしているわけではないが、喜んで聞いているノマーリンを見て敢えてそこは言わない。
「ええ。では、お嬢様のお部屋が冷たくなっては困りますのでそろそろ仕事に戻ります。
私がサボっていたことは内緒にしてもらえると嬉しいです」
「わたしとお話することもお仕事よ。もし誰かに何か言われたらわたしのことを言ってね」
「かしこまりました」
実際に叱責を受けたらノマーリンの名前など出すことは執事家としてはありえない。それに手が空いた時の手伝いなのでサボっていたというほどのことではないだろう。
ノマーリンは新しいことを知れた喜びでスキップするように前庭に戻った。メイドは肩で息をして近づいてきた。
「お嬢様。お隠れになることが上手過ぎます。出てきてくださってよかったです」
「ねぇ! わたし、やりたいことがあるの」
「かしこまりました。次は何をして遊びますか?」
「遊びではないわ。わたし、お仕事がしたいの。誰かのお手伝いでもいいわ」
びっくり眼になったメイドは慌てて止めるがノマーリンを説得するには至らず、助けを求めるように老執事の元へとノマーリンを連れて行った。
「お嬢様。メイドにはそれぞれに仕事があります。その仕事を取り上げては、メイドたちの給与に関わります」
「わたしは取り上げると言っているのではないわ。何でもいいからお仕事がしたいと言っているだけよ」
「お嬢様のお仕事は、にこやかにお過ごしになることでございますよ」
「そんなのお人形たちにもできるじゃないの。わたしはお人形ではないわ」
ノマーリンは泣き顔で部屋へと走り戻りそのまま寝入ってしまった。
朝方、早めに目が覚めてしまったノマーリンは部屋を見渡す。暖炉には薪が焚べられておりパチパチと音がした。昨日少年から聞いた話で、薪は朝までは保たないことを知った。
服装も寝間着になっているし、カーテンも閉められている。
「わたしが寝てしまってもお仕事をしてくれている人がいるのね。
わたしのお仕事が笑顔でいることなら、そのお仕事をしっかりとやらなくっちゃ」
ノマーリンはしばらくして入室したメイドに笑顔で挨拶して、身支度を手伝ってもらった。食堂で待っていた家族にも笑顔で答えてホッとさせる。
ある日メイドと隠れんぼをして遊んでいる時に、屋敷の裏側へとやってきた。普段はこちらは危ないから行ってはいけないと言われていた。
そこには一人の少年がいた。ノマーリンは同年代の子供を始めて見たのでとても興味を持ち彼に近づいていく。ノマーリンに気がついた少年は慌てたように止まり手に持っていたものを地面に置いて頭を下げた。
「そこで何をしているの?」
「今は薪を運ぶ仕事をしております」
頭を少しだけ下げたまま話をする少年。衣服は小綺麗で公爵家での使用人らしい格好をしている。
「ねぇ。頭を上げて。お話を為難いわ」
「かしこまりました」
「貴方。わたしと同じ歳くらいよね。もうお仕事をしているの?」
「私の父と母はこちらで執事とメイドをしております。私もいつかこちらでお仕事をさせていただくため、今は勉強させていただいております。公爵様のご厚意で学ばせていただいておりますので、手が空いた時には手伝いをしております」
少年の家は准男爵で代々バザジール家の執事をしており、敷地内に家も与えられている。
「わあ! えらいのね! お仕事をするってどんな感じなの?」
「え? あの……。ええっとぉ……」
ノマーリンの勢いに負けた少年はノマーリンの質問に答えていった。
「そうやってお仕事をしてくれるから、美味しいお料理も暖かいお部屋もあるのね」
少年は普段薪運びだけをしているわけではないが、喜んで聞いているノマーリンを見て敢えてそこは言わない。
「ええ。では、お嬢様のお部屋が冷たくなっては困りますのでそろそろ仕事に戻ります。
私がサボっていたことは内緒にしてもらえると嬉しいです」
「わたしとお話することもお仕事よ。もし誰かに何か言われたらわたしのことを言ってね」
「かしこまりました」
実際に叱責を受けたらノマーリンの名前など出すことは執事家としてはありえない。それに手が空いた時の手伝いなのでサボっていたというほどのことではないだろう。
ノマーリンは新しいことを知れた喜びでスキップするように前庭に戻った。メイドは肩で息をして近づいてきた。
「お嬢様。お隠れになることが上手過ぎます。出てきてくださってよかったです」
「ねぇ! わたし、やりたいことがあるの」
「かしこまりました。次は何をして遊びますか?」
「遊びではないわ。わたし、お仕事がしたいの。誰かのお手伝いでもいいわ」
びっくり眼になったメイドは慌てて止めるがノマーリンを説得するには至らず、助けを求めるように老執事の元へとノマーリンを連れて行った。
「お嬢様。メイドにはそれぞれに仕事があります。その仕事を取り上げては、メイドたちの給与に関わります」
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「お嬢様のお仕事は、にこやかにお過ごしになることでございますよ」
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朝方、早めに目が覚めてしまったノマーリンは部屋を見渡す。暖炉には薪が焚べられておりパチパチと音がした。昨日少年から聞いた話で、薪は朝までは保たないことを知った。
服装も寝間着になっているし、カーテンも閉められている。
「わたしが寝てしまってもお仕事をしてくれている人がいるのね。
わたしのお仕事が笑顔でいることなら、そのお仕事をしっかりとやらなくっちゃ」
ノマーリンはしばらくして入室したメイドに笑顔で挨拶して、身支度を手伝ってもらった。食堂で待っていた家族にも笑顔で答えてホッとさせる。
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