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第一章 本編
20 淑女の称号は……
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アリーナは凛としており、キビキビとした口調の女性だ。
「本日のテストは合格をいただきました。しかし、例え最終テストを合格しても、王子殿下からのご指名を受けるとは思えません」
自分を卑下しているわけではなさそうだ。先に年齢を言ったことを踏まえると、それが理由と考えているのだろう。
すでにこの一年、メーデルとのお茶会は何度も開かれているので、その際のメーデルの対応を鑑みたものかもしれない。
「メーデル王子殿下のご意向はわかりかねますが、お一人しか選ばれませんので、サバライト嬢が選ばれますとは言えませんね」
高官も希望を持たせるようなことは言わなかった。
「はい。ですから、わたくしは女性高官試験を受けたいと存じますの。それは可能でしょうか?」
アリーナは二十三歳まで浮いた話がなかったわけではない。ただサバライト侯爵家はとても安定して裕福だったし、末っ子のアリーナを家族で溺愛していた。なので、婚姻を家族も望まず、兄たちもさらには兄嫁までもがずっと家にいていいと考えていたのだ。
アリーナは学園を卒業してからも勉学の心が冷めず、図書館で勉強したり、家庭教師をつけたりしていた。
今日の語学試験は100点であった。これまでの合計点数もラビオナを除けばトップである。
「わかりました。王子妃候補試験と女性高官試験との両立を認めます」
「ありがとうございます」
厳しい顔であったアリーナの口元が少し和らいだ。
「他の方もです。メイド試験との両立も認めます。
他にご質問はございますか?」
メイド長への質問がいくつか出た。何度目かに手が挙がらなくなったので、高官が言葉を締めた。そして、王妃陛下たち三人が立ち上がった。
「では、みなさん。今日のテストが合格でも不合格でも、ここまで合格であったことを心の糧になさい。学ぶことは己を高めることになるということを心に刻みなさい。
学ぶことはどこでもできます。一生できます。
貴女たちのこれからを楽しみにしていますよ」
「「「はいっ! 王妃陛下」」」
みなが座ったまま頭を下げると、三人は部屋から出ていった。
〰️ 〰️
メーデルは最終月に残った十人のご令嬢の名簿を見て、ニヤニヤしていた。この十一ヶ月で目をつけていたご令嬢の三人が残っていたのだ。三人共高位貴族令嬢である。
メーデルの好みはたまたまであろうが、ここまで残った者が高位貴族令嬢であることはたまたまではない。やはり幼少期からの学習における家庭の姿勢から、高位貴族と下位貴族では能力に差ができるというものだ。
王妃陛下からメーデルの意向を勘ぐられる行為は禁止されていた。お茶会には王妃陛下の考えを理解しているメイド長がぴったりとメーデルの後ろに控えていたので、相手に気持ちの気配を送ることもできなかった。
ちなみにその三人にアリーナは含まれていない。そもそもメーデルは年上を選ぶつもりはないようである。
メーデルの頭にはシエラの事はすっかり浮かぶことがない。シエラの一ヶ月目の試験の様子を見て、気持ちが失せていた。
その無責任だと思われるような考えもメイドを通して両陛下には報告されているなど、メーデルは全く知る由もないのだった。
〰️ 〰️
最終月の授業は前月のまま四十人で行われた。淑女たちは高みを目指し学ぶ事を選んだのだ。淑女たちのキラキラとした瞳を見たメイド長と高官は平静を装いながら心の中で喜んでいる。
王妃陛下もまた、その報告に満足気に微笑んだ。
〰️ 〰️
学園の卒業式の三日前。最終試験と採用試験が行われた。
いつもの合格発表室に、王妃陛下、メイド長、高官も始めから座っていた。
まずは文官が王太子妃候補試験の合格者を発表した。なんと十人とも合格していた。
「まあ! 素晴らしいわ! 貴女たちがメーデルに選ばれようと選ばれまいと素晴らしい淑女であることは変わらないわ。
ですから、十人にはこの場で勲章授与をしましょう」
王妃陛下が用意した『淑女の称号』の勲章は、真ん中に王妃陛下の瞳の青を思わせるサファイアがきらめき、その回りを小さなダイヤが散りばめられ、更にその外側に白のギャザーリボン、更に外側にピンクのギャザーリボンで、可愛らしいロゼット風になっていた。
十人が前に出て横に並ぶ。
王妃陛下は、十人に一人一人に声をかけながら王妃陛下が手ずから胸に付けていった。そして一人一人に部屋中から惜しみない拍手が送られた。その部屋にはいつの間にか、文官数名とメイド数名も壁際におり、彼らも惜しみなく拍手をしている。
淑女たちは泣きながら微笑んで勲章をいただいた。
十人が席に戻る。
「他のみなさん。貴女たちも自信を持ってね。今日の試験は全員が合格だったそうよ」
みなが喜びとここまでの努力と達成感で笑顔で涙していた。
「これはわたくしからみなさんへのプレゼントよ」
メイド長とメイドが三十人に王妃陛下からのプレゼントを配った。それは、先程よりは少し小さいが、真ん中に水晶がはめられ、水色と白のリボンで作られたロゼットだった。つまり『准淑女の称号』といったところであろう。
「パーティーなどには是非使ってね」
王妃陛下の笑顔に、みなが感動してさらに涙を流した。部屋は歓喜と拍手で溢れた。
ラビオナは満面の笑顔でみんなに拍手を送っている。
「ラビオナ。そなたにもありますよ。そなたはこちらで間違いないでしょう」
王妃陛下がラビオナの前に行き、立ち上がったラビオナの胸に付けたのはすべての試験が合格であった十人と同じ『淑女の称号』のロゼットだった。
「ラビオナ。すべて満点だったそうね。おめでとう。素晴らしいわ」
室内にいた者全員が大きく拍手した。
「陛下。ありがとうございます。二次試験も頑張りますわ」
全員が合格ということは、メイド試験であれ、高官試験であれ、採用試験希望者は全員が一次試験を合格したということだ。
ラビオナの言葉でそれに気が付いた淑女たちはお互いに喜んだ。
「二次試験は明日行います。メーデル殿下による王子妃候補者の決定も明日行います」
「本日のテストは合格をいただきました。しかし、例え最終テストを合格しても、王子殿下からのご指名を受けるとは思えません」
自分を卑下しているわけではなさそうだ。先に年齢を言ったことを踏まえると、それが理由と考えているのだろう。
すでにこの一年、メーデルとのお茶会は何度も開かれているので、その際のメーデルの対応を鑑みたものかもしれない。
「メーデル王子殿下のご意向はわかりかねますが、お一人しか選ばれませんので、サバライト嬢が選ばれますとは言えませんね」
高官も希望を持たせるようなことは言わなかった。
「はい。ですから、わたくしは女性高官試験を受けたいと存じますの。それは可能でしょうか?」
アリーナは二十三歳まで浮いた話がなかったわけではない。ただサバライト侯爵家はとても安定して裕福だったし、末っ子のアリーナを家族で溺愛していた。なので、婚姻を家族も望まず、兄たちもさらには兄嫁までもがずっと家にいていいと考えていたのだ。
アリーナは学園を卒業してからも勉学の心が冷めず、図書館で勉強したり、家庭教師をつけたりしていた。
今日の語学試験は100点であった。これまでの合計点数もラビオナを除けばトップである。
「わかりました。王子妃候補試験と女性高官試験との両立を認めます」
「ありがとうございます」
厳しい顔であったアリーナの口元が少し和らいだ。
「他の方もです。メイド試験との両立も認めます。
他にご質問はございますか?」
メイド長への質問がいくつか出た。何度目かに手が挙がらなくなったので、高官が言葉を締めた。そして、王妃陛下たち三人が立ち上がった。
「では、みなさん。今日のテストが合格でも不合格でも、ここまで合格であったことを心の糧になさい。学ぶことは己を高めることになるということを心に刻みなさい。
学ぶことはどこでもできます。一生できます。
貴女たちのこれからを楽しみにしていますよ」
「「「はいっ! 王妃陛下」」」
みなが座ったまま頭を下げると、三人は部屋から出ていった。
〰️ 〰️
メーデルは最終月に残った十人のご令嬢の名簿を見て、ニヤニヤしていた。この十一ヶ月で目をつけていたご令嬢の三人が残っていたのだ。三人共高位貴族令嬢である。
メーデルの好みはたまたまであろうが、ここまで残った者が高位貴族令嬢であることはたまたまではない。やはり幼少期からの学習における家庭の姿勢から、高位貴族と下位貴族では能力に差ができるというものだ。
王妃陛下からメーデルの意向を勘ぐられる行為は禁止されていた。お茶会には王妃陛下の考えを理解しているメイド長がぴったりとメーデルの後ろに控えていたので、相手に気持ちの気配を送ることもできなかった。
ちなみにその三人にアリーナは含まれていない。そもそもメーデルは年上を選ぶつもりはないようである。
メーデルの頭にはシエラの事はすっかり浮かぶことがない。シエラの一ヶ月目の試験の様子を見て、気持ちが失せていた。
その無責任だと思われるような考えもメイドを通して両陛下には報告されているなど、メーデルは全く知る由もないのだった。
〰️ 〰️
最終月の授業は前月のまま四十人で行われた。淑女たちは高みを目指し学ぶ事を選んだのだ。淑女たちのキラキラとした瞳を見たメイド長と高官は平静を装いながら心の中で喜んでいる。
王妃陛下もまた、その報告に満足気に微笑んだ。
〰️ 〰️
学園の卒業式の三日前。最終試験と採用試験が行われた。
いつもの合格発表室に、王妃陛下、メイド長、高官も始めから座っていた。
まずは文官が王太子妃候補試験の合格者を発表した。なんと十人とも合格していた。
「まあ! 素晴らしいわ! 貴女たちがメーデルに選ばれようと選ばれまいと素晴らしい淑女であることは変わらないわ。
ですから、十人にはこの場で勲章授与をしましょう」
王妃陛下が用意した『淑女の称号』の勲章は、真ん中に王妃陛下の瞳の青を思わせるサファイアがきらめき、その回りを小さなダイヤが散りばめられ、更にその外側に白のギャザーリボン、更に外側にピンクのギャザーリボンで、可愛らしいロゼット風になっていた。
十人が前に出て横に並ぶ。
王妃陛下は、十人に一人一人に声をかけながら王妃陛下が手ずから胸に付けていった。そして一人一人に部屋中から惜しみない拍手が送られた。その部屋にはいつの間にか、文官数名とメイド数名も壁際におり、彼らも惜しみなく拍手をしている。
淑女たちは泣きながら微笑んで勲章をいただいた。
十人が席に戻る。
「他のみなさん。貴女たちも自信を持ってね。今日の試験は全員が合格だったそうよ」
みなが喜びとここまでの努力と達成感で笑顔で涙していた。
「これはわたくしからみなさんへのプレゼントよ」
メイド長とメイドが三十人に王妃陛下からのプレゼントを配った。それは、先程よりは少し小さいが、真ん中に水晶がはめられ、水色と白のリボンで作られたロゼットだった。つまり『准淑女の称号』といったところであろう。
「パーティーなどには是非使ってね」
王妃陛下の笑顔に、みなが感動してさらに涙を流した。部屋は歓喜と拍手で溢れた。
ラビオナは満面の笑顔でみんなに拍手を送っている。
「ラビオナ。そなたにもありますよ。そなたはこちらで間違いないでしょう」
王妃陛下がラビオナの前に行き、立ち上がったラビオナの胸に付けたのはすべての試験が合格であった十人と同じ『淑女の称号』のロゼットだった。
「ラビオナ。すべて満点だったそうね。おめでとう。素晴らしいわ」
室内にいた者全員が大きく拍手した。
「陛下。ありがとうございます。二次試験も頑張りますわ」
全員が合格ということは、メイド試験であれ、高官試験であれ、採用試験希望者は全員が一次試験を合格したということだ。
ラビオナの言葉でそれに気が付いた淑女たちはお互いに喜んだ。
「二次試験は明日行います。メーデル殿下による王子妃候補者の決定も明日行います」
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