雪解ける頃、僕らは、

藤美りゅう

文字の大きさ
11 / 13

11.※

しおりを挟む
 既に一度達している雪明の中は敏感になり、快感の波が治らない。
「源さん……一回止めて、抜いて……」
「ああ? なんで」
「なんか、変……ゾワゾワして……やばい……」
「嫌だね」
 源一郎はそれが何であるのか察すると、雪明の奥を何度も突いた。
「あぁっ……! やだやだ……! 怖い! 源さん……抜いて!」
 雪明がそう懇願するも源一郎は動きを止める事はしない。
「なんか……変! あっ、あっ!」
 雪明の体がびくん! と大きく跳ねたかと思うと、ピクピクと体を痙攣させている。雪明が達した事によって中の締め付けが強くなり、源一郎もその締め付けで雪明の中で吐精してしまった。
 雪明の中心を触ると、そこからは精液が出ておらず雪明の体は痙攣しているのか、ピクピクと小刻みに震えている。
「中イキ……したのか」
「あ、はぁ……はぁ……」
「大丈夫か?」
 源一郎は雪明の髪を撫であげてやると、そっと体を抱いた。
 雪明の体はいまだ快感の波に襲われているのか、体はピクピクと小さな痙攣を繰り返しているようだった。
 うっとりとしたような舌ったらずな声で、
「初めて……中イキしたぁ……」
そう呟いた。
 その言葉に源一郎はギョッとすると同時に、嬉しさが込み上げてきた。

「雪……」
 ぎゅっと雪明を抱きしめると、もう一度名前を呼んだ。
「雪……好きだ」
 源一郎は渾身の告白をする。
「ん?」
 雪明の反応がなく、次に不安が込み上げた。
「おい、雪……?」
 少し体を離し雪明の顔を覗き込むと、規則正しい寝息が聞こえた。
(寝ちまった……)
 思わず頭を抱え、大きく一つ溜息を吐いた。
 せっかく意を決して思いを告げたのに、とうの雪明が寝てしまってはただの独り言になってしまう。
「仕方ねぇ、また言うしかないか」
 生まれて初めての愛の告白は、失敗に終わってしまった。

 穏やかに眠る雪明の髪を撫で、額にかかる髪をすくい上げるとそこにキスを落とした。
 その時、部屋がパッと明るくなった。
 電気が復旧したようだ。どうせなら、やっている時に復旧して欲しかった。自分のもので感じ、快感で乱れる雪明の姿を見たかった、そんな事を思い眠っている雪明の体を見つめた。男にして華奢で細く白い肌、手足は日本人にしては長いように見える。
 至る所に自分が付けた赤い跡が、そこかしこに小さい花びらのように散っていた。
 女のように胸の膨らみは当然なく、中心には自分と同じものが付いている。
 改めて見て、その雪明の美しい裸体に欲情が掻き立てられた。さすがに眠っているところを襲うのは気が引け、そっと布団を掛けると雪明の横に体を忍ばせた。
 長い睫毛と普段勝気そうな涼やかな目元は閉じられ、頬には涙の跡が付いている。白い肌に映える赤い唇は少し半開きになっていて、赤い舌がちらりと見えた。その全てに色気を感じる。その唇に触れると親指でそっと撫でた。

 雪明が目を覚ますと、真っ先に下半身の怠さに顔をしかめた。体を起こすと、昨日、源一郎に出された精液が中から漏れ、気持ち悪さと同時に恥ずかしさが込み上げてきた。
 あんなにセックスで感じた事はなかった。
(本当にしたんだ、源さんと……凄かったな、源さんのエッチ……初めて中イキ経験しちゃったし……気持ち良かったな……)
 思い出して、一人赤面する。

 なぜか上は、身に付けた覚えのないスウェットを着ていた。どうやら、源一郎が着せてくれたようだった。だが、下は何も履いていない。
(上より下を履かせてくれよ……)
 源一郎の姿はない。
 時計に目を向けると、八時になろうとしていた。部屋の中が暖かい事から、停電はすでに復旧しているようだった。
 怠い体に鞭を打ち、起き上がると外に目を向けた。爆弾低気圧は昨日の深夜に抜けていったようで、外は見慣れた真っ白な雪景色。空は薄っすらと晴れているのが分かる。この分だと、日中でだいぶ雪か解けるかもしれない。
 雪明は嵐が収まった外を眺め、ハッとした。
 天気が回復したと同時に源一郎は帰ってしまったのではないか、そう不安に駆らた。
 焦ったように寝室を出ると、リビングを見渡した。そこにも源一郎の姿はなかった。
「源さん……?」
 返事はなく部屋はしんとしている。
(まさか、帰った……? )
 無性に悲しくなり涙が溢れ、思わずヘタリとその場に座り込んでしまった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】社畜の俺が一途な犬系イケメン大学生に告白された話

日向汐
BL
「好きです」 「…手離せよ」 「いやだ、」 じっと見つめてくる眼力に気圧される。 ただでさえ16時間勤務の後なんだ。勘弁してくれ──。 ・:* ✧.---------・:* ✧.---------˚✧₊.:・: 純真天然イケメン大学生(21)× 気怠げ社畜お兄さん(26) 閉店間際のスーパーでの出会いから始まる、 一途でほんわか甘いラブストーリー🥐☕️💕 ・:* ✧.---------・:* ✧.---------˚✧₊.:・: 📚 **全5話/9月20日(土)完結!** ✨ 短期でサクッと読める完結作です♡ ぜひぜひ ゆるりとお楽しみください☻* ・───────────・ 🧸更新のお知らせや、2人の“舞台裏”の小話🫧 ❥❥❥ https://x.com/ushio_hinata_2?s=21 ・───────────・ 応援していただけると励みになります💪( ¨̮ 💪) なにとぞ、よしなに♡ ・───────────・

箱入りオメガの受難

おもちDX
BL
社会人の瑠璃は突然の発情期を知らないアルファの男と過ごしてしまう。記憶にないが瑠璃は大学生の地味系男子、琥珀と致してしまったらしい。 元の生活に戻ろうとするも、琥珀はストーカーのように付きまといだし、なぜか瑠璃はだんだん絆されていってしまう。 ある日瑠璃は、発情期を見知らぬイケメンと過ごす夢を見て混乱に陥る。これはあの日の記憶?知らない相手は誰? 不器用なアルファとオメガのドタバタ勘違いラブストーリー。 現代オメガバース ※R要素は限りなく薄いです。 この作品は『KADOKAWA×pixiv ノベル大賞2024』の「BL部門」お題イラストから着想し、創作したものです。ありがたいことに、グローバルコミック賞をいただきました。 https://www.pixiv.net/novel/contest/kadokawapixivnovel24

執着

紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。

白花の檻(はっかのおり)

AzureHaru
BL
その世界には、生まれながらに祝福を受けた者がいる。その祝福は人ならざるほどの美貌を与えられる。 その祝福によって、交わるはずのなかった2人の運命が交わり狂っていく。 この出会いは祝福か、或いは呪いか。 受け――リュシアン。 祝福を授かりながらも、決して傲慢ではなく、いつも穏やかに笑っている青年。 柔らかな白銀の髪、淡い光を湛えた瞳。人々が息を呑むほどの美しさを持つ。 攻め――アーヴィス。 リュシアンと同じく祝福を授かる。リュシアン以上に人の域を逸脱した容姿。 黒曜石のような瞳、彫刻のように整った顔立ち。 王国に名を轟かせる貴族であり、数々の功績を誇る英雄。

恋と脅しは使いよう

makase
BL
恋に破れ、やけ酒の末酔いつぶれた賢一。気が付けば酔っぱらいの戯言を弱みとして握られてしまう……

いい加減観念して結婚してください

彩根梨愛
BL
平凡なオメガが成り行きで決まった婚約解消予定のアルファに結婚を迫られる話 元々ショートショートでしたが、続編を書きましたので短編になりました。 2025/05/05時点でBL18位ありがとうございます。 作者自身驚いていますが、お楽しみ頂き光栄です。

何故よりにもよって恋愛ゲームの親友ルートに突入するのか

BL
平凡な学生だったはずの俺が転生したのは、恋愛ゲーム世界の“王子”という役割。 ……けれど、攻略対象の女の子たちは次々に幸せを見つけて旅立ち、 気づけば残されたのは――幼馴染みであり、忠誠を誓った騎士アレスだけだった。 「僕は、あなたを守ると決めたのです」 いつも優しく、忠実で、完璧すぎるその親友。 けれど次第に、その視線が“友人”のそれではないことに気づき始め――? 身分差? 常識? そんなものは、もうどうでもいい。 “王子”である俺は、彼に恋をした。 だからこそ、全部受け止める。たとえ、世界がどう言おうとも。 これは転生者としての使命を終え、“ただの一人の少年”として生きると決めた王子と、 彼だけを見つめ続けた騎士の、 世界でいちばん優しくて、少しだけ不器用な、じれじれ純愛ファンタジー。

血のつながらない弟に誘惑されてしまいました。【完結】

まつも☆きらら
BL
突然できたかわいい弟。素直でおとなしくてすぐに仲良くなったけれど、むじゃきなその弟には実は人には言えない秘密があった。ある夜、俺のベッドに潜り込んできた弟は信じられない告白をする。

処理中です...