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第1章 帝国へ
21話 夜の交渉
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夜になり、部屋に一人の来訪者が訪れた。
コンコン。
「どうぞ~」
俺は寝台に座りながら答える。
珍しい。夜に人が来るなんて。龍脈で何かあったのだろうか。
「失礼します」
そうして中に入って来たのはトリアスの首ひもを掴んでいた兵士だった。彼はあまり覚えていないが、確かダイード王弟の所に仕えていたはずだ。
「えーっと、どなたでしたっけ?」
名前は覚えていないので聞かなければ。
「夜分遅くに失礼いたします。私はダイード殿下に仕える第3部隊の隊長をしているサイゼンという者でございます」
良かった。あっていたようだ。
「それで、その隊長さんがどうして俺に?」
「昼の続きの事をお話したくて参りました」
「昼の続き? 俺がワルマー王国に帰るっていう話か? 断っただろう?」
「はい。存じております。ですが、ダイード殿下の命令ですので、帰ってきた場合の詳細をお話に来させて頂きました」
「帰ってきた時の詳細?」
「はい。トリアスが色々と言っていましたが、お忘れください。いえ、それは失礼かもしれないので、今は一度置いて頂けると助かります」
「ああ、分かった」
ただ帰ってこいとか言ってただけのあれか。
「それでは、ダイード殿下の提示されたものは以下になります。まずはセレット様を侯爵として叙勲。王族の直轄地であれば、領地も望む場所を与える。必要であれば代官や領地運営は王族が担当し、税収の5割をセレット様にお渡しします。更に一時金として白金貨50枚。更に王城、及び貴族街に邸宅を執事、メイド付きで貸与する。それらの費用の支払いは国が持ち、必要なくなった際の解除権はセレット様のみが持ちます。守る龍脈も病魔の龍脈のみで、必要であれば部下もつける。とのことです」
「破格の条件だな」
「私もそう思います。ダイード殿下はセレット殿をそこまで評価しておいでです。戻って頂けませんか?」
正直、ここまでのものが出てくるとは思わなかった。守る場所も格段に少なくなり、待遇が有り得ないほどに素晴らしい。だけど、
「断るよ。正直、そこまで俺のことを評価してくれている人がいたことは嬉しい。だけど、俺は国を捨ててここに来た。この国であれだけの報酬を約束してくれたんだからな。俺は帰る訳には行かないよ」
「そうですか……」
「悪いな」
「いえ、それではなんですが、トリアスを好きにすることが出来るというのではどうでしょうか?」
「好きに出来る?」
あんな奴を好きにしたいもの好きとかいるのか?
「好きな方法で処刑したり、リンチをくわえたり、奴自身を好きに出来ると言う権利です。そのことに関しては国からのお咎めは一切ありません。必要であれば近衛騎士団も好きにして良いと」
「……」
そういう兵士の顔はいたって真面目だった。
「はぁ、俺がそんな事を好き好んでやる人間だと思われていたのか? それはそれで少しショックなんだが……」
「そんなことは思っていません。ですが、追放したのは奴らです。怨みを晴らせばいいのではないかと……」
「ははは、だからってそこまでやろうって気持ちにはならないよ。もうどうでもいい。俺はこの国でやっていくと決めたんだ。奴のことはそっちの国で決めてくれ」
「畏まりました……」
「詫びって訳じゃないけど、龍脈衆の隊長の中にサバールって奴がいるのは知っているか?」
「サバールですか? 残念ながら存じません」
「そうか、アイツは強いが、サボり癖があるんだ。鞭でも打って働かせれば多少はマシになるだろう」
「本当ですか? ありがとうございます」
「ああ、話は以上か?」
「はい。こんな時間に失礼しました。それでは」
「ああ、気をつけてな」
兵士はそう言って部屋から出ていく。
「ふぅ。まさかこんなことになるとはな」
俺は寝ころんでさっきの話を思い出す。
コンコン
「はい!?」
俺は飛び起きつつ返事をする。
どうしたのだろうか。何か忘れものか?
「お邪魔するわ」
そう言って入って来たのはアイシャだった。
「アイシャ?」
「何よ。来て悪かったの?」
「そんなことは無いけど……。ただ、さっきまでダイード殿下の所の兵士が来てたからさ」
「あーそういうこと。ダイード殿下もえげつない事をやるわね」
「ん? どういうことだ?」
「さっき……といっても昼間だけど、使者とかトリアスが来たじゃない?」
アイシャが俺の隣に座ってくる。
「ああ、来たな」
「その時に、あんな首にひもまでつけてて連れてきたのは、貴方に帰って来て欲しかったからよ」
「どういうことだ?」
俺に帰ってきて欲しいからあんなことをした?
「あのカス……トリアスが貴方を追放したでしょ? だから、そいつを見せしめにして貴方に私たちは敵じゃないですよーって言いたかったのよ。で、今密談ってことで来てた兵士がいい条件を提示してきて、王国はやっぱり敵じゃないんだってやりたかったんだと思うわ」
「そう言うことだったのか。確かに条件はすさまじかったぞ」
俺はその時の条件を話す。
「すご、そこまで評価していたのね。ダイード様って名前しか知らなかったけど意外に分かってる人なのね」
「あったことは少ないがまともな人だとは思ったな」
「そうなんだ。それで、その感じだと断ったんでしょ? いいの?」
「どうしてだ? 俺はこっちでいいと十分に思っているが……」
「だって……。こっちに来ようって言ったのは私で、本当はワルマー王国が好きなんじゃないのかと思って……」
そう言ってアイシャはもじもじとしていた。
「何言ってるんだ。この国に来ることを誘ってくれたのはアイシャで、俺はそのことに感謝しかしていない。それに、あの国は……。ハッキリ言って嫌いじゃない。好きかもしれない。アイシャと出会って育った国だからな。でも、今はアイシャと一緒にいられることの方が嬉しい」
「セレット……。本当?」
「本当だよ」
「そう……。良かった」
アイシャはそう言って笑ってくれる。その笑顔は愛らしくちょっと疲れているようだった。
「大丈夫か?」
「ええ、大丈夫よ。でもさ、私思うの」
「何をだ?」
「そろそろ進むべきじゃない?」
「進む?」
アイシャはそう言って近づいて来る。
コンコン
バッ!
俺とアイシャは反射的に離れてしまう。
「ど、どうぞ」
俺は色々ゴマかす為に来客に許可を出す。何だか顔が熱い。
「失礼する」
「失礼します」
「入るぞ」
そう言って中に入ってきたのは、ウテナ、秘書、パルマだった。
「どうしたんだ? 2人共顔が赤いぞ?」
「病室に行くか? 治療を受けてもらった方がいいじゃね」
「すいません~。もうちょっと時間稼ぎをしたかったんですけど~」
各々が言ってくる。
「大丈夫だ。ちょっと思い出話を……な」
「そ、そうよ。今日ワルマー王国の人が来てたからちょっとね」
必死に言うが、声が上ずっているのが自分でもわかる。
「そうか。その懐かしい話とやらを私も聞いても良いだろうか?」
「オレも聞きたい。他の国には行ったことがねぇからな」
「私も……いた方が良さそうですねぇ」
そうして、5人でワルマー王国の話をしたり、この国独自の話を聞いたりして過ごした。
かなり遅い時間まで楽しく盛り上がったけれど、途中からはお酒なども入って収拾がつかなくなって大変だった。
それでも、こうして楽しく酒盛りが出来るようになったのは、この国に来て良かったことなんじゃないだろうか。
Fin
********************
これにて1章終了になります。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
明日からは2章を投稿していきますので、良ければお読みいただけると幸いです。
コンコン。
「どうぞ~」
俺は寝台に座りながら答える。
珍しい。夜に人が来るなんて。龍脈で何かあったのだろうか。
「失礼します」
そうして中に入って来たのはトリアスの首ひもを掴んでいた兵士だった。彼はあまり覚えていないが、確かダイード王弟の所に仕えていたはずだ。
「えーっと、どなたでしたっけ?」
名前は覚えていないので聞かなければ。
「夜分遅くに失礼いたします。私はダイード殿下に仕える第3部隊の隊長をしているサイゼンという者でございます」
良かった。あっていたようだ。
「それで、その隊長さんがどうして俺に?」
「昼の続きの事をお話したくて参りました」
「昼の続き? 俺がワルマー王国に帰るっていう話か? 断っただろう?」
「はい。存じております。ですが、ダイード殿下の命令ですので、帰ってきた場合の詳細をお話に来させて頂きました」
「帰ってきた時の詳細?」
「はい。トリアスが色々と言っていましたが、お忘れください。いえ、それは失礼かもしれないので、今は一度置いて頂けると助かります」
「ああ、分かった」
ただ帰ってこいとか言ってただけのあれか。
「それでは、ダイード殿下の提示されたものは以下になります。まずはセレット様を侯爵として叙勲。王族の直轄地であれば、領地も望む場所を与える。必要であれば代官や領地運営は王族が担当し、税収の5割をセレット様にお渡しします。更に一時金として白金貨50枚。更に王城、及び貴族街に邸宅を執事、メイド付きで貸与する。それらの費用の支払いは国が持ち、必要なくなった際の解除権はセレット様のみが持ちます。守る龍脈も病魔の龍脈のみで、必要であれば部下もつける。とのことです」
「破格の条件だな」
「私もそう思います。ダイード殿下はセレット殿をそこまで評価しておいでです。戻って頂けませんか?」
正直、ここまでのものが出てくるとは思わなかった。守る場所も格段に少なくなり、待遇が有り得ないほどに素晴らしい。だけど、
「断るよ。正直、そこまで俺のことを評価してくれている人がいたことは嬉しい。だけど、俺は国を捨ててここに来た。この国であれだけの報酬を約束してくれたんだからな。俺は帰る訳には行かないよ」
「そうですか……」
「悪いな」
「いえ、それではなんですが、トリアスを好きにすることが出来るというのではどうでしょうか?」
「好きに出来る?」
あんな奴を好きにしたいもの好きとかいるのか?
「好きな方法で処刑したり、リンチをくわえたり、奴自身を好きに出来ると言う権利です。そのことに関しては国からのお咎めは一切ありません。必要であれば近衛騎士団も好きにして良いと」
「……」
そういう兵士の顔はいたって真面目だった。
「はぁ、俺がそんな事を好き好んでやる人間だと思われていたのか? それはそれで少しショックなんだが……」
「そんなことは思っていません。ですが、追放したのは奴らです。怨みを晴らせばいいのではないかと……」
「ははは、だからってそこまでやろうって気持ちにはならないよ。もうどうでもいい。俺はこの国でやっていくと決めたんだ。奴のことはそっちの国で決めてくれ」
「畏まりました……」
「詫びって訳じゃないけど、龍脈衆の隊長の中にサバールって奴がいるのは知っているか?」
「サバールですか? 残念ながら存じません」
「そうか、アイツは強いが、サボり癖があるんだ。鞭でも打って働かせれば多少はマシになるだろう」
「本当ですか? ありがとうございます」
「ああ、話は以上か?」
「はい。こんな時間に失礼しました。それでは」
「ああ、気をつけてな」
兵士はそう言って部屋から出ていく。
「ふぅ。まさかこんなことになるとはな」
俺は寝ころんでさっきの話を思い出す。
コンコン
「はい!?」
俺は飛び起きつつ返事をする。
どうしたのだろうか。何か忘れものか?
「お邪魔するわ」
そう言って入って来たのはアイシャだった。
「アイシャ?」
「何よ。来て悪かったの?」
「そんなことは無いけど……。ただ、さっきまでダイード殿下の所の兵士が来てたからさ」
「あーそういうこと。ダイード殿下もえげつない事をやるわね」
「ん? どういうことだ?」
「さっき……といっても昼間だけど、使者とかトリアスが来たじゃない?」
アイシャが俺の隣に座ってくる。
「ああ、来たな」
「その時に、あんな首にひもまでつけてて連れてきたのは、貴方に帰って来て欲しかったからよ」
「どういうことだ?」
俺に帰ってきて欲しいからあんなことをした?
「あのカス……トリアスが貴方を追放したでしょ? だから、そいつを見せしめにして貴方に私たちは敵じゃないですよーって言いたかったのよ。で、今密談ってことで来てた兵士がいい条件を提示してきて、王国はやっぱり敵じゃないんだってやりたかったんだと思うわ」
「そう言うことだったのか。確かに条件はすさまじかったぞ」
俺はその時の条件を話す。
「すご、そこまで評価していたのね。ダイード様って名前しか知らなかったけど意外に分かってる人なのね」
「あったことは少ないがまともな人だとは思ったな」
「そうなんだ。それで、その感じだと断ったんでしょ? いいの?」
「どうしてだ? 俺はこっちでいいと十分に思っているが……」
「だって……。こっちに来ようって言ったのは私で、本当はワルマー王国が好きなんじゃないのかと思って……」
そう言ってアイシャはもじもじとしていた。
「何言ってるんだ。この国に来ることを誘ってくれたのはアイシャで、俺はそのことに感謝しかしていない。それに、あの国は……。ハッキリ言って嫌いじゃない。好きかもしれない。アイシャと出会って育った国だからな。でも、今はアイシャと一緒にいられることの方が嬉しい」
「セレット……。本当?」
「本当だよ」
「そう……。良かった」
アイシャはそう言って笑ってくれる。その笑顔は愛らしくちょっと疲れているようだった。
「大丈夫か?」
「ええ、大丈夫よ。でもさ、私思うの」
「何をだ?」
「そろそろ進むべきじゃない?」
「進む?」
アイシャはそう言って近づいて来る。
コンコン
バッ!
俺とアイシャは反射的に離れてしまう。
「ど、どうぞ」
俺は色々ゴマかす為に来客に許可を出す。何だか顔が熱い。
「失礼する」
「失礼します」
「入るぞ」
そう言って中に入ってきたのは、ウテナ、秘書、パルマだった。
「どうしたんだ? 2人共顔が赤いぞ?」
「病室に行くか? 治療を受けてもらった方がいいじゃね」
「すいません~。もうちょっと時間稼ぎをしたかったんですけど~」
各々が言ってくる。
「大丈夫だ。ちょっと思い出話を……な」
「そ、そうよ。今日ワルマー王国の人が来てたからちょっとね」
必死に言うが、声が上ずっているのが自分でもわかる。
「そうか。その懐かしい話とやらを私も聞いても良いだろうか?」
「オレも聞きたい。他の国には行ったことがねぇからな」
「私も……いた方が良さそうですねぇ」
そうして、5人でワルマー王国の話をしたり、この国独自の話を聞いたりして過ごした。
かなり遅い時間まで楽しく盛り上がったけれど、途中からはお酒なども入って収拾がつかなくなって大変だった。
それでも、こうして楽しく酒盛りが出来るようになったのは、この国に来て良かったことなんじゃないだろうか。
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