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9章 ウィザリア
178話 次の授業までの休み時間
23日の更新はお休みになります。
次には投稿するので、少々お待ちください。
***********************
「〈灯〉」
ポワッと、ほんのり光る灯が生まれた。
指先に見えるそれは、教授が見せてくれた魔法よりも明るい。
けれど、わたしにとっては大きな進歩と呼べるほど、ちょうどいい強さだった。
「すごーい! サクヤちゃん魔力多いんだね!」
「う、うん。そうみたい」
ポロックちゃんがうれしそうにわたしの指先の光を見ていた。
「おお、すごい……あの幼さであれだけの魔力……大きくなったらどうなることやら」
「可愛いのに魔力もあるなんて……天は2物を与えてしまった!!!」
「もう習得してるなんてすごい才能だ」
と、周囲の人の視線がわたしに向く。
そして、そのままにさせておくかという存在がいた。
「ウビャゥ! ウビャ!」
ヴァイスはわたしに張り合うように指先の金属をうねうねとさせる。
「ヴァイスもすごいね! どうやって動いているのそれ?」
「ウビャビャ!」
ヴァイスは楽し気にゆらゆらと金属を揺らす。
でも、どういうことかはよくわからない。
まぁ、楽しいならそれはそれでいいかもしれない。
と、そうやっていると、授業も終わりを迎えた。
「さて、今日はこれまでです。ただ、今後もより多くの魔法の制御をしていくために、毎日練習は繰り返してください。小さなことからコツコツと。しかし、その小さなことが大きなあなたを作ります。それでは、本日はこれまで」
それから、わたし達は教室を出て次の教室に向かう。
「次の授業は……」
「見せて!」
「はい」
わたしはポロックちゃんに時間割を見せると、彼女は考えるように動きが止まった。
「結構遠い場所?」
「うーん。そう……でもないかな。こっちだよ~!」
そういう彼女について歩いていき、5分くらいで到着した。
「ここだよ! 先に入って適当に座っておいて! すぐに戻るから!」
「うん。わかった」
彼女はどこかに走り去ってしまう。
わたしは言われた通りに教室に入る。
そこは先ほどの教室と同じくらいの広さだった。
座る席も同じような場所がいいだろうと思い、先ほどと同じ辺りに座る。
「ウビャー」
「キュイー」
わたしの腕の中で、ヴァイスとルビーが降りたいと主張してくる。
後ろ足をワサワサと動かし、前足でわたしの腕をペシペシしてくるのだ。
「だーめ。今日は抱っこの刑って言ったでしょう?」
「ウビャー」
「キュイー」
わたしがそう説明しても納得しない。
「ダメだって……こうするよ!」
わたしは左手で2体を抱えているので、空いている右手で顎をくすぐる。
「ウビャビャビャ!」
「キュキュキュィー!」
「ふふふ、これが抱っこの刑だ!」
と、授業が始まるのを待っていると、声をかけられた。
「あの……その子達って、あなたの従魔?」
声をかけてきたのは少女だった。
年齢は15歳くらいだろうか? 赤毛をおさげにしている子。
青色の目と、そばかすが特徴的だ。
「そうだよ?」
「あの……もし良かったら撫でさせてもらえない? とっても……その……可愛くて」
「ヴァイスとルビーはいい?」
「ウビャ!」
「キュイ!」
いいよとの力強い返事。
わたしは机の上に2体を下ろす。
「それじゃあ失礼して……ふわぁ……すごい……モフモフ……それに……やあらかい……」
ヴァイスを撫でる手はとても優しく、顔はとても蕩けている。
「キュイ!」
「え……いいの……本当……でも……それって……犯罪的じゃない……?」
ルビーの自分もいるという主張に、彼女は否定的な言葉を並べつつも空いている方の手を伸ばす。
「はぁぁぁぁ……しゅごい……最高……最高……最高……こんな……こんなの……もう離れられないよ……」
彼女はもうずっと同じ動きで撫で続けている。
「あの、僕も……撫でてもいいですか?」
そんな所に、別の人からも声が。
彼は丸眼鏡をかけたほっそりした男の子という感じだろうか。
年齢は12歳くらい? 手に持っている本はちょっと重そう。
「ヴァイス、ルビー、いい?」
「ウビャ」
「キュイ」
いいらしい。
「いいみたいですけど……」
最初に撫でた彼女は譲る気配はなさそう。
「あの……どちらか片方だけでも撫でさせていただけませんか?」
「えぇ……でも……どっちもいいけどな……どうしよう……どうしよう……」
彼女はそう言って真剣に悩んでいる。
流石にずっとは悪いと思ったのか、ヴァイスからそっと手を放す。
「じゃあ……どうぞ。いや、私の子ではないんだけど」
「大丈夫ですよ。どうぞ」
「ありがとうございます。おぉ……これは……今までこんないいのは触ったことないや」
そう言っていると、今度は別の人が話しかけてくる。
「ねぇ、さっき同じ講義受けてたよね? 魔法制御の」
「あ、うん。そうだよ」
わたしが声の方に向くと、そこにはわたしより少しだけ上くらいの女の子がいた。
黒い髪をツインテールにしたオレンジ色の瞳の子だ。
「だよねだよね。〈灯〉が明るくてすごかったよー。だけど、今までいなかったよね?」
「うん。今日転入してきたんだ」
「そうなんだ。あ、ワタシはサザメっていうの。よろしく」
「わたしはサクヤ。よろしくね」
「サクヤちゃんはなんの授業を受けるの?」
「わたしはね~」
などと話し始める。
こっちの授業の人の方がフレンドリーだったりするのかな?
なんてことを思っていると、後ろからポロックちゃんの声が聞こえる。
「サクヤちゃん! お待たせ!」
その瞬間、空気が凍ったような気がした。
「ううん。全然待ってないよ」
わたしは振り返って彼女を手招きする。
「ありがとう! あなたの従魔ちゃん達最高だったわ!」
「僕もこれで! またどこかで撫でさせてね!」
「そろそろ授業始まるから! バイバイ!」
「皆さっきまで……」
わたしの後ろで全員がさよならを告げる。
後ろの方を見ると、先ほどまでいた人は誰もいなかった。
「あれ?」
ヴァイスとルビーを撫でていた人も、サザメちゃんもかなり遠くに離れてしまっている。
ポロックちゃんが後ろから近づいてきた。
「あーそっかぁ、こうなっちゃうかなぁ」
「ポロックちゃん?」
「気にしないで? 私はサクヤちゃんの敵じゃないから」
そういう彼女の笑顔は、何かを貼り付けているようにも見えた。
次には投稿するので、少々お待ちください。
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「〈灯〉」
ポワッと、ほんのり光る灯が生まれた。
指先に見えるそれは、教授が見せてくれた魔法よりも明るい。
けれど、わたしにとっては大きな進歩と呼べるほど、ちょうどいい強さだった。
「すごーい! サクヤちゃん魔力多いんだね!」
「う、うん。そうみたい」
ポロックちゃんがうれしそうにわたしの指先の光を見ていた。
「おお、すごい……あの幼さであれだけの魔力……大きくなったらどうなることやら」
「可愛いのに魔力もあるなんて……天は2物を与えてしまった!!!」
「もう習得してるなんてすごい才能だ」
と、周囲の人の視線がわたしに向く。
そして、そのままにさせておくかという存在がいた。
「ウビャゥ! ウビャ!」
ヴァイスはわたしに張り合うように指先の金属をうねうねとさせる。
「ヴァイスもすごいね! どうやって動いているのそれ?」
「ウビャビャ!」
ヴァイスは楽し気にゆらゆらと金属を揺らす。
でも、どういうことかはよくわからない。
まぁ、楽しいならそれはそれでいいかもしれない。
と、そうやっていると、授業も終わりを迎えた。
「さて、今日はこれまでです。ただ、今後もより多くの魔法の制御をしていくために、毎日練習は繰り返してください。小さなことからコツコツと。しかし、その小さなことが大きなあなたを作ります。それでは、本日はこれまで」
それから、わたし達は教室を出て次の教室に向かう。
「次の授業は……」
「見せて!」
「はい」
わたしはポロックちゃんに時間割を見せると、彼女は考えるように動きが止まった。
「結構遠い場所?」
「うーん。そう……でもないかな。こっちだよ~!」
そういう彼女について歩いていき、5分くらいで到着した。
「ここだよ! 先に入って適当に座っておいて! すぐに戻るから!」
「うん。わかった」
彼女はどこかに走り去ってしまう。
わたしは言われた通りに教室に入る。
そこは先ほどの教室と同じくらいの広さだった。
座る席も同じような場所がいいだろうと思い、先ほどと同じ辺りに座る。
「ウビャー」
「キュイー」
わたしの腕の中で、ヴァイスとルビーが降りたいと主張してくる。
後ろ足をワサワサと動かし、前足でわたしの腕をペシペシしてくるのだ。
「だーめ。今日は抱っこの刑って言ったでしょう?」
「ウビャー」
「キュイー」
わたしがそう説明しても納得しない。
「ダメだって……こうするよ!」
わたしは左手で2体を抱えているので、空いている右手で顎をくすぐる。
「ウビャビャビャ!」
「キュキュキュィー!」
「ふふふ、これが抱っこの刑だ!」
と、授業が始まるのを待っていると、声をかけられた。
「あの……その子達って、あなたの従魔?」
声をかけてきたのは少女だった。
年齢は15歳くらいだろうか? 赤毛をおさげにしている子。
青色の目と、そばかすが特徴的だ。
「そうだよ?」
「あの……もし良かったら撫でさせてもらえない? とっても……その……可愛くて」
「ヴァイスとルビーはいい?」
「ウビャ!」
「キュイ!」
いいよとの力強い返事。
わたしは机の上に2体を下ろす。
「それじゃあ失礼して……ふわぁ……すごい……モフモフ……それに……やあらかい……」
ヴァイスを撫でる手はとても優しく、顔はとても蕩けている。
「キュイ!」
「え……いいの……本当……でも……それって……犯罪的じゃない……?」
ルビーの自分もいるという主張に、彼女は否定的な言葉を並べつつも空いている方の手を伸ばす。
「はぁぁぁぁ……しゅごい……最高……最高……最高……こんな……こんなの……もう離れられないよ……」
彼女はもうずっと同じ動きで撫で続けている。
「あの、僕も……撫でてもいいですか?」
そんな所に、別の人からも声が。
彼は丸眼鏡をかけたほっそりした男の子という感じだろうか。
年齢は12歳くらい? 手に持っている本はちょっと重そう。
「ヴァイス、ルビー、いい?」
「ウビャ」
「キュイ」
いいらしい。
「いいみたいですけど……」
最初に撫でた彼女は譲る気配はなさそう。
「あの……どちらか片方だけでも撫でさせていただけませんか?」
「えぇ……でも……どっちもいいけどな……どうしよう……どうしよう……」
彼女はそう言って真剣に悩んでいる。
流石にずっとは悪いと思ったのか、ヴァイスからそっと手を放す。
「じゃあ……どうぞ。いや、私の子ではないんだけど」
「大丈夫ですよ。どうぞ」
「ありがとうございます。おぉ……これは……今までこんないいのは触ったことないや」
そう言っていると、今度は別の人が話しかけてくる。
「ねぇ、さっき同じ講義受けてたよね? 魔法制御の」
「あ、うん。そうだよ」
わたしが声の方に向くと、そこにはわたしより少しだけ上くらいの女の子がいた。
黒い髪をツインテールにしたオレンジ色の瞳の子だ。
「だよねだよね。〈灯〉が明るくてすごかったよー。だけど、今までいなかったよね?」
「うん。今日転入してきたんだ」
「そうなんだ。あ、ワタシはサザメっていうの。よろしく」
「わたしはサクヤ。よろしくね」
「サクヤちゃんはなんの授業を受けるの?」
「わたしはね~」
などと話し始める。
こっちの授業の人の方がフレンドリーだったりするのかな?
なんてことを思っていると、後ろからポロックちゃんの声が聞こえる。
「サクヤちゃん! お待たせ!」
その瞬間、空気が凍ったような気がした。
「ううん。全然待ってないよ」
わたしは振り返って彼女を手招きする。
「ありがとう! あなたの従魔ちゃん達最高だったわ!」
「僕もこれで! またどこかで撫でさせてね!」
「そろそろ授業始まるから! バイバイ!」
「皆さっきまで……」
わたしの後ろで全員がさよならを告げる。
後ろの方を見ると、先ほどまでいた人は誰もいなかった。
「あれ?」
ヴァイスとルビーを撫でていた人も、サザメちゃんもかなり遠くに離れてしまっている。
ポロックちゃんが後ろから近づいてきた。
「あーそっかぁ、こうなっちゃうかなぁ」
「ポロックちゃん?」
「気にしないで? 私はサクヤちゃんの敵じゃないから」
そういう彼女の笑顔は、何かを貼り付けているようにも見えた。
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2026.03.30 内容紹介一部修正