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第五章
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朝、みんなで食堂に行った。
何故か雷先輩、ゆうちゃん先輩がいて一緒に朝食を食べた。
行く時、お決まりの龍君、マイルが離れたがらないのをみんなが引っ張られて行った。
僕もみんながいないのは寂しいけど勉強の為!頑張ろう!
生徒会室に行くともうれい先輩が来ていた。
他の生徒会役員の人はいないようだ。
「れい先輩!おはようございます」
「あぁ、おはよう。今から俺の車で移動する」
「分かりました」
それから2人で正門に向かった。
もうすでに黒塗りのベンツが待機していて執事の方がドアを開けてくれていた。
お礼を言って乗り込む。
れい先輩が隣に座って、今から2時間はかかるとの事だった。
「桜李いいか。向こうに着いたら俺から離れるな。むしろ俺の腕を掴んで着いて来い」
「えぇ!腕を掴んでの移動は流石に恥ずかしいですよ!絶対離れませんから安心して下さい。その前に離れる場所なんてありませんし」
「向こうも全寮制の男子高なんだ。お前を見てすぐに好きになる奴なんて沢山いるだろう。だから気をつけろ」
「そんないる訳ないじゃないですか!大丈夫です!」
「お前は…」
れい先輩が何故か呆れたようにため息をついた。
「ムッ!じゃあ、れい先輩が僕を連れて行くなんて言わなきゃよかったじゃないですか!」
頬を膨らませ少し拗ねた感じでれい先輩を見た。
「なーに言ってんだよ。こうでもしなきゃ2人っきりになれなかっただろ?お前の周りには常に狂犬だらけなんだ。なかなか2人になれん」
「え!言ってくれれば生徒会室に行きますし2人で話をしたいなら僕の部屋でも大丈夫ですよ?」
「お前、全っ然意味分かってねぇー!」
れい先輩が頭を抱えていきなりそう叫んだ。
「あの…何かすいません」
「いや、お前がかなりの鈍感なのは分かってた。でも、いつか分からす!てか、気付かせる!」
「何ですか!それ!今、教えて下さいよー」
「うるさい。またいつかな!」
「えぇー?」
とそんな話をしながら僕はいつの間にか眠っていたようだ。
ハッ!として目を開けた時、僕はれい先輩の膝を枕にしていた。
上を向くと車のドアに片肘を付き、手の平に顎を乗せ、外を見ているれい先輩がいた。
いつも僕の前ではニヤリ顔か笑っているれい先輩しか見てないからか真顔はやっぱりとてもカッコいい。
下から見たアングルも変な部分はなくて、どこを見ても整っている。
少し開いた窓ガラスの隙間から風が流れ込んで来てれい先輩の髪を揺らす。
それだけでもどこか神秘的に見えた。
ボーッとれい先輩を見ていると外に向けられていた切れ長の目が僕の方を見た。
「起きてたのか。どうした?ボーッとして」
「いや、れい先輩やっぱりカッコいいなと思いまして」
「惚れたか?」
ニヤリと笑って見て来た顔はいつものれい先輩だった。
「ほっ惚れる訳ないでしょ!」
と恥ずかしくなり顔を真っ赤にして勢いよく起き上がった。
なんだよ。残念。と笑いながら言うれい先輩にぶっきらぼうに膝枕のお礼を言った。
「いや、いいよ。ほら、もう着くぞ。学園が見えて来た」
れい先輩がそう言ったので僕もそちらに顔を向ける。
見えた学園はこれまた大きな門が佇んでおりその奥にお城みたいな学園があった。
門を通り校舎の入り口で降りる。
入り口だけでかなり広いし大きい!
ほぇーって上を見ていたら校舎側から声がした。
「久しぶりだね。白峰。遠い所をよく来てくれた」
「あぁ、二階堂。お出迎えありがとう」
「そちらが今日もう1人連れて来るって言っていた子…」
喋ってる途中で僕と目が合い固まってしまった。
何故か彼の周りに薔薇がブワッと咲いた気がした。
「君の名前を聞いてもいいかな?」
僕の手を取り、ニッコリ笑いながら聞いて来た。
れい先輩とはまた違って優しげな王子様のようなカッコいい顔をしている。
「初めまして!神笠桜李です。よろしくお願いします」
僕も笑い返しながら答えると更に強くギュッと手を握り
「桜李。綺麗な名前だね。いや、君は全てが美しいね。僕の名前は二階堂 流輝-にかいどう るき-だ。名前で呼んでくれ」
そう言ったと同時にバッと体が引き剥がされた。
「二階堂、あんまり桜李に触るな」
「おや?僕はもっと桜李と話をして親睦を深めたかったんだけどな」
れい先輩の言葉も気にせずさらりとそう言いまずは生徒会室に行こうと案内された。
ここの学園の生徒会室もすごく広い部屋だった。
そして豪華!
高そうな大きな壺が入り口横に置いてあって入る時、当たらないように少し緊張した。
「今、僕以外の生徒会役員はいないよ。だから少しゆっくりしてから校内を案内しよう。座って待っていてくれ」
流輝先輩がそう言ってお茶を入れる為、別の部屋に入って行った。
するとれい先輩がギュッと手を握って来た。
「れい先輩?」
「消毒。お前の手が腐る」
「そこまで言うことないと思いますけど…」
「いいんだよ。桜李、あいつは腹黒い。何考えてるか分からないからまぢで気をつけろ」
「分かりました」
ハテナマークを浮かべながら一応、頷いて置いた。
それから流輝先輩がお茶を出してくれてここの学園の話をしてくれた。
何故か雷先輩、ゆうちゃん先輩がいて一緒に朝食を食べた。
行く時、お決まりの龍君、マイルが離れたがらないのをみんなが引っ張られて行った。
僕もみんながいないのは寂しいけど勉強の為!頑張ろう!
生徒会室に行くともうれい先輩が来ていた。
他の生徒会役員の人はいないようだ。
「れい先輩!おはようございます」
「あぁ、おはよう。今から俺の車で移動する」
「分かりました」
それから2人で正門に向かった。
もうすでに黒塗りのベンツが待機していて執事の方がドアを開けてくれていた。
お礼を言って乗り込む。
れい先輩が隣に座って、今から2時間はかかるとの事だった。
「桜李いいか。向こうに着いたら俺から離れるな。むしろ俺の腕を掴んで着いて来い」
「えぇ!腕を掴んでの移動は流石に恥ずかしいですよ!絶対離れませんから安心して下さい。その前に離れる場所なんてありませんし」
「向こうも全寮制の男子高なんだ。お前を見てすぐに好きになる奴なんて沢山いるだろう。だから気をつけろ」
「そんないる訳ないじゃないですか!大丈夫です!」
「お前は…」
れい先輩が何故か呆れたようにため息をついた。
「ムッ!じゃあ、れい先輩が僕を連れて行くなんて言わなきゃよかったじゃないですか!」
頬を膨らませ少し拗ねた感じでれい先輩を見た。
「なーに言ってんだよ。こうでもしなきゃ2人っきりになれなかっただろ?お前の周りには常に狂犬だらけなんだ。なかなか2人になれん」
「え!言ってくれれば生徒会室に行きますし2人で話をしたいなら僕の部屋でも大丈夫ですよ?」
「お前、全っ然意味分かってねぇー!」
れい先輩が頭を抱えていきなりそう叫んだ。
「あの…何かすいません」
「いや、お前がかなりの鈍感なのは分かってた。でも、いつか分からす!てか、気付かせる!」
「何ですか!それ!今、教えて下さいよー」
「うるさい。またいつかな!」
「えぇー?」
とそんな話をしながら僕はいつの間にか眠っていたようだ。
ハッ!として目を開けた時、僕はれい先輩の膝を枕にしていた。
上を向くと車のドアに片肘を付き、手の平に顎を乗せ、外を見ているれい先輩がいた。
いつも僕の前ではニヤリ顔か笑っているれい先輩しか見てないからか真顔はやっぱりとてもカッコいい。
下から見たアングルも変な部分はなくて、どこを見ても整っている。
少し開いた窓ガラスの隙間から風が流れ込んで来てれい先輩の髪を揺らす。
それだけでもどこか神秘的に見えた。
ボーッとれい先輩を見ていると外に向けられていた切れ長の目が僕の方を見た。
「起きてたのか。どうした?ボーッとして」
「いや、れい先輩やっぱりカッコいいなと思いまして」
「惚れたか?」
ニヤリと笑って見て来た顔はいつものれい先輩だった。
「ほっ惚れる訳ないでしょ!」
と恥ずかしくなり顔を真っ赤にして勢いよく起き上がった。
なんだよ。残念。と笑いながら言うれい先輩にぶっきらぼうに膝枕のお礼を言った。
「いや、いいよ。ほら、もう着くぞ。学園が見えて来た」
れい先輩がそう言ったので僕もそちらに顔を向ける。
見えた学園はこれまた大きな門が佇んでおりその奥にお城みたいな学園があった。
門を通り校舎の入り口で降りる。
入り口だけでかなり広いし大きい!
ほぇーって上を見ていたら校舎側から声がした。
「久しぶりだね。白峰。遠い所をよく来てくれた」
「あぁ、二階堂。お出迎えありがとう」
「そちらが今日もう1人連れて来るって言っていた子…」
喋ってる途中で僕と目が合い固まってしまった。
何故か彼の周りに薔薇がブワッと咲いた気がした。
「君の名前を聞いてもいいかな?」
僕の手を取り、ニッコリ笑いながら聞いて来た。
れい先輩とはまた違って優しげな王子様のようなカッコいい顔をしている。
「初めまして!神笠桜李です。よろしくお願いします」
僕も笑い返しながら答えると更に強くギュッと手を握り
「桜李。綺麗な名前だね。いや、君は全てが美しいね。僕の名前は二階堂 流輝-にかいどう るき-だ。名前で呼んでくれ」
そう言ったと同時にバッと体が引き剥がされた。
「二階堂、あんまり桜李に触るな」
「おや?僕はもっと桜李と話をして親睦を深めたかったんだけどな」
れい先輩の言葉も気にせずさらりとそう言いまずは生徒会室に行こうと案内された。
ここの学園の生徒会室もすごく広い部屋だった。
そして豪華!
高そうな大きな壺が入り口横に置いてあって入る時、当たらないように少し緊張した。
「今、僕以外の生徒会役員はいないよ。だから少しゆっくりしてから校内を案内しよう。座って待っていてくれ」
流輝先輩がそう言ってお茶を入れる為、別の部屋に入って行った。
するとれい先輩がギュッと手を握って来た。
「れい先輩?」
「消毒。お前の手が腐る」
「そこまで言うことないと思いますけど…」
「いいんだよ。桜李、あいつは腹黒い。何考えてるか分からないからまぢで気をつけろ」
「分かりました」
ハテナマークを浮かべながら一応、頷いて置いた。
それから流輝先輩がお茶を出してくれてここの学園の話をしてくれた。
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