僕は伝説の神獣らしい

マグロ

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第一章

27 カインサイド

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俺はルルを部屋に残し、城を出た。
馬を飛ばし途中、休憩をしながら1日と半日。
やっと隣国との国境に着いた。
隣国側に魔物が向かっている為、この国境付近にはいなかった。
隣国側に入り、隣国に近づくにつれ妙に嫌な空気が流れた。

数多く討伐に出た俺でさえ、今回の討伐は嫌な予感がした。
山を掛けている時、魔物達と隣国側の騎士団が戦っている怒声を含んだ声が聞こえて来た。

「もうすぐで魔物達のいる場所に着く!全員、油断をするな!心して戦え!!」

そう声をかけ、魔物達のいる所へ着いた時、唖然とした。

今までに見た事のない魔物の数が隣国の騎士団を押していたからだ。

全員に声を掛け、隣国の騎士団と合流し魔物を次々と斬りつけて行く。

大きな口からヨダレが垂れ、噛み付こうとしてくる魔物を避け、横から首を落とす。

のも束の間、すぐに別の魔物が喰らいつこうとしてくるのを交わしながら背中を刺した。

それから何時間経っただろう。
一向に魔物が減る様子はない。

こんなに魔物がいた事はあっただろうか。

流石に1日中、魔物とやり合えば体力に自信があっても疲労が出て来る。

他の騎士団達も契約獣の力を借りて討伐をしているが所詮は人間。

契約獣がいる為、普通の人間とは違えど体力に限界は来るしそれなりのランクの契約獣じゃない限り、この圧倒的な数の魔物では一気に追い込めないだろう。

俺は…ルルを守りたいんだ!!
こんなとこでルルの力を借りる訳には行かないんだよ!!

「うらぁ!!」

疲労で笑う膝に力を入れ1匹また1匹と斬り裂いて行く。

俺は強い。
ルルとは約束したがお前に迷惑は掛けないからな。

そう思った時、俺は油断してしまったんだ。
こんなに長時間の討伐はなかなかなく疲労と返り血で目がかすみ、前の魔物しか見えておらず後ろに腕を振り上げた魔物がいる事に。
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