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第一章 アカデミー入学編

11 ハルトVS学園最強!

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筆記試験も無事終わり、次は実技試験だ。実技試験はアカデミー内にある鍛錬場に移動して行われる。
「広いな…」
ゆうに東京ドーム三つ分くらいの広さだ。試験監督の教官から集合がかかる。
「これより実技試験を始める。試験内容は、基本動作が出来るかの確認、そして今の時点でどの位の実力かを確かめる為に教官との模擬戦を行う。知ってると思うがこの鍛錬場で与えられた攻撃は、全て精神へのダメージに変換され、肉体にはダメージを与えないから全力でこい。まあ、攻撃を受けた痛みは感じるから気をつけろ」
説明が終わり、基本動作の試験も終わると、模擬戦に移る。そこでなぜか俺だけが教官に呼ばれた。
「お前がハルト・キリサキだな」
「はい。」
「お前の模擬戦の相手は生徒会長の申し出で、生徒会長がすることになった」
「はあ…」
「ついて来い」
教官について行くと、さっきよりも少しだけ狭い鍛錬場に着いた。
「来ましたか。あなたは下がっていいですよ」
生徒会長らしき人がそう言うと教官が出ていく。
「初めまして。私は、セレス・リーネハイムです。この学園の二年生で、生徒会長でもあります」
「俺はハルト。二年なのに生徒会長なんて凄いな」
「この学園は基本実力主義です。生徒会長には学園最強の生徒が就任します。」
「その学園最強さんが俺にどんな要件があるんだ?」
「単刀直入に言いましょうか。あなたのこの学園への入学はもう決まっています。ルシファーという協力な神装を持つあなたを管理するためですね。これから行うのは、騎士団への入隊試験です」
「騎士団?」
「このラルグリス王国の守備にあたる魔装騎士団、その隊長も私が務めています。強力な神装を待つあなたを、騎士団にスカウトしたいのです。しかし、まずはそれに見合う実力を見せて貰わないといけません。今からそのための模擬戦を私とするんです」
「わかりました。やります」
最強を目指す俺としてはいい機会だ。学園最強がどれくらい強いのか、こっちも確かめさせてもらおう。
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