39 / 86
温かい『すいとん』
しおりを挟む
倒れた時の傷をまたヒールで癒してもらった男は今度は大人しくシェナに従い、先程まで寝ていた寝床に戻された。
男が困惑しているような探りを入れているような顔をしていると、シェナが外で火にかけていた鍋を持って来た。
外からもって来た鍋からはもうもうと湯気が立ち上る。
手渡された手のひらに収まる器と小さなスプーン。その中には鍋から注がれた、淡茶色のスープが満たされている。
葉物の野草と根菜。小さな肉のカケラ。そして少し歪な白い楕円形の具が浮かんである。
零さないように、膝の上に乗せた器はジンワリと暖かく、フンワリと湯気共にどこか懐かしいような、ふくよかな香りが顔を撫でる。
グウゥ。
無意識のうちに嗅いだその香りで自身の腹の虫がたま鳴き出した。
「冷めない内に食べた方が美味しいよ」
そう言いながら、目の前の鍋から自分の分を器に注ぐシェナ。
「・・・・それとも、やっぱり左肩が痛むなら、私が食べさせた方がいい?」
「ッ!いや、大丈夫だ」
「あ、そう」
シェナの気遣いに男は顔を赤め、慌てて断る。
さすがに大の男が自分より年下の異性に食べさせられるのは抵抗があるらしい。
ちなみにさっき孵ったばかりの子ドラゴンは、とりあえず、シェナのターバンに包まれてターバンの隙間から顔を出して、大人しくしている。
「・・・・・これは?」
「私は『すいとん』て呼んでる。葉物や根菜と小麦粉で作った生地を煮込んでミソで味付けしたモノ。土地によっては呼び方が違うんだっけ?お兄さん、食べたことあるの?」
「・・・・似たような物なら」
「そっか。コレは私の夜食用に作った料理だから変なモノは入れてないよ」
そう言いながら、シェナは男と少し離れて向き合う形で、地面に座る。
「我の糧になる尊き命よ 命を生み出し天と大地よ 天地の恵みに感謝します」
両手を胸の前で組み、食材へ祈りを捧げる。
「いただきます」
器を持ち上げ、直接器の縁に口を付け、先ずはスープから。
熱いスープを口にすると、口の中にボタン鍋のダシと脂の甘さと追加で入れた葉物、根菜等の野草の甘み。そして、それを包み込むようなミソの塩っぱさが口の中いっぱいに広がる。
そして、余韻を残すかのように鼻を抜いていくのは、スープの香りと微かな土の香り。
身体の芯からあったまる。
「ふぁあ、」
思わず放心してしまいそうな美味しさだ。
魔力を使って空腹だったから尚更に。
これだから、ミソ玉は手放せない。
煮込まれた、『すいとん』。
スープを吸って柔らかく、もちもち。つるんとした舌触りで喉へと落ちていく。
ベーベル葉もしんなりとしつつ、シャックリとした歯応え。ダイコンもホクホク。
小さな肉のカケラを噛み締めた時の旨味に思わず顔が綻んでしまう。
+++++++
「いただきます」
目の前の少女は、俺の事を気にも止めずに、『すいとん』と言った料理を食べ始めた。
見た限り、まだ十代半ば程のエルフらしい少女。
朦朧と消えかけた曖昧な意識の中、俺はこの少女に助けられた。
怪我をして助けられて、食事を分けてくれるのは有難い。
だが、どうしても、不信感を抱いてしまう。
何故この少女は俺を助けてくれたのか?
何か企みがあるのでは。
この食事は食べ大丈夫なのか。
この少女は信用していいのか?
そんな考えが、頭の中でグルグルと巡る。
だが、
「ふぁあ、」
少女が、料理を口にして顔の表情を緩めた。
少し、驚いた。
先程、状況が把握出来なくて混乱していたとは言え、目が覚めて、目の前にいた、少女を押し倒し、そして、逆に張っ倒された。
その時の少女の動きと気迫、只者では無かった。
怪我をしていた左脇腹を殴られ、一瞬の内に張っ倒されて、口に苦い薬湯を押し込められ、押さえつけられた一連の無駄のない動き。
動けなかった。
少女は小柄で、力も今の自分でも、押し返せない程の力では無かった。
しかし、自分を押さえつける小さな手も俺の眼を鋭く睨み付ける青い瞳。まるで、喉笛に喰らいつく寸前の獣の様に、反抗する事を許さないと無言の威圧をするエルフ特有の細長い瞳孔をした青い瞳。
混乱する中で、その一瞬の出来事がとても、長い時間に感じた。
だが、それも、俺の腹の虫の音で長くは続かなかったが。
その後、この場にいるはずの無い孵ったばかりのエンシェントドラゴンの子ドラゴンが少女の所有物らしき鞄から出てきたり、怪我した脚で立ち上がろうとして激痛でまた地に倒れた。
少女は呆れたような顔をして、回復魔法をかけ、先程まで寝ていた場所に戻され、今に至る。
目の前で目尻を下げ、美味そうに自分の器のスープを食べる少女。
その姿は、年相応、いや、それよりも少し幼く見える。
先程、俺を張っ倒し、威圧していた相手だとは思えないほどに。
そんな、少女の顔を見て、手元のスープを見た。
ふんわりと湯気と共に立ち込める空腹感を増大させる香りで無意識に理性が食欲に負けた。
「・・・・・・・・いただき、ます」
元々見ず知らずの少女に拾われた命。
これでもし、何かが仕込まれていたとしても甘んじて受け入れよう。
そう思いながら、俺は『すいとん』を口に入れた。
「ッ!?」
言葉を失った。
一口食べた途端、どこか懐かしさを感じ、心身に沁み渡る温かさ。
口の中が、飲み込んだ喉が、腹の中がジンワリ暖かくなった。
それを皮切りに、口に運ぶスプーンの動きが止まらなくなる。
その味は、とても、優しく、少し、しょっぱかった。
男が困惑しているような探りを入れているような顔をしていると、シェナが外で火にかけていた鍋を持って来た。
外からもって来た鍋からはもうもうと湯気が立ち上る。
手渡された手のひらに収まる器と小さなスプーン。その中には鍋から注がれた、淡茶色のスープが満たされている。
葉物の野草と根菜。小さな肉のカケラ。そして少し歪な白い楕円形の具が浮かんである。
零さないように、膝の上に乗せた器はジンワリと暖かく、フンワリと湯気共にどこか懐かしいような、ふくよかな香りが顔を撫でる。
グウゥ。
無意識のうちに嗅いだその香りで自身の腹の虫がたま鳴き出した。
「冷めない内に食べた方が美味しいよ」
そう言いながら、目の前の鍋から自分の分を器に注ぐシェナ。
「・・・・それとも、やっぱり左肩が痛むなら、私が食べさせた方がいい?」
「ッ!いや、大丈夫だ」
「あ、そう」
シェナの気遣いに男は顔を赤め、慌てて断る。
さすがに大の男が自分より年下の異性に食べさせられるのは抵抗があるらしい。
ちなみにさっき孵ったばかりの子ドラゴンは、とりあえず、シェナのターバンに包まれてターバンの隙間から顔を出して、大人しくしている。
「・・・・・これは?」
「私は『すいとん』て呼んでる。葉物や根菜と小麦粉で作った生地を煮込んでミソで味付けしたモノ。土地によっては呼び方が違うんだっけ?お兄さん、食べたことあるの?」
「・・・・似たような物なら」
「そっか。コレは私の夜食用に作った料理だから変なモノは入れてないよ」
そう言いながら、シェナは男と少し離れて向き合う形で、地面に座る。
「我の糧になる尊き命よ 命を生み出し天と大地よ 天地の恵みに感謝します」
両手を胸の前で組み、食材へ祈りを捧げる。
「いただきます」
器を持ち上げ、直接器の縁に口を付け、先ずはスープから。
熱いスープを口にすると、口の中にボタン鍋のダシと脂の甘さと追加で入れた葉物、根菜等の野草の甘み。そして、それを包み込むようなミソの塩っぱさが口の中いっぱいに広がる。
そして、余韻を残すかのように鼻を抜いていくのは、スープの香りと微かな土の香り。
身体の芯からあったまる。
「ふぁあ、」
思わず放心してしまいそうな美味しさだ。
魔力を使って空腹だったから尚更に。
これだから、ミソ玉は手放せない。
煮込まれた、『すいとん』。
スープを吸って柔らかく、もちもち。つるんとした舌触りで喉へと落ちていく。
ベーベル葉もしんなりとしつつ、シャックリとした歯応え。ダイコンもホクホク。
小さな肉のカケラを噛み締めた時の旨味に思わず顔が綻んでしまう。
+++++++
「いただきます」
目の前の少女は、俺の事を気にも止めずに、『すいとん』と言った料理を食べ始めた。
見た限り、まだ十代半ば程のエルフらしい少女。
朦朧と消えかけた曖昧な意識の中、俺はこの少女に助けられた。
怪我をして助けられて、食事を分けてくれるのは有難い。
だが、どうしても、不信感を抱いてしまう。
何故この少女は俺を助けてくれたのか?
何か企みがあるのでは。
この食事は食べ大丈夫なのか。
この少女は信用していいのか?
そんな考えが、頭の中でグルグルと巡る。
だが、
「ふぁあ、」
少女が、料理を口にして顔の表情を緩めた。
少し、驚いた。
先程、状況が把握出来なくて混乱していたとは言え、目が覚めて、目の前にいた、少女を押し倒し、そして、逆に張っ倒された。
その時の少女の動きと気迫、只者では無かった。
怪我をしていた左脇腹を殴られ、一瞬の内に張っ倒されて、口に苦い薬湯を押し込められ、押さえつけられた一連の無駄のない動き。
動けなかった。
少女は小柄で、力も今の自分でも、押し返せない程の力では無かった。
しかし、自分を押さえつける小さな手も俺の眼を鋭く睨み付ける青い瞳。まるで、喉笛に喰らいつく寸前の獣の様に、反抗する事を許さないと無言の威圧をするエルフ特有の細長い瞳孔をした青い瞳。
混乱する中で、その一瞬の出来事がとても、長い時間に感じた。
だが、それも、俺の腹の虫の音で長くは続かなかったが。
その後、この場にいるはずの無い孵ったばかりのエンシェントドラゴンの子ドラゴンが少女の所有物らしき鞄から出てきたり、怪我した脚で立ち上がろうとして激痛でまた地に倒れた。
少女は呆れたような顔をして、回復魔法をかけ、先程まで寝ていた場所に戻され、今に至る。
目の前で目尻を下げ、美味そうに自分の器のスープを食べる少女。
その姿は、年相応、いや、それよりも少し幼く見える。
先程、俺を張っ倒し、威圧していた相手だとは思えないほどに。
そんな、少女の顔を見て、手元のスープを見た。
ふんわりと湯気と共に立ち込める空腹感を増大させる香りで無意識に理性が食欲に負けた。
「・・・・・・・・いただき、ます」
元々見ず知らずの少女に拾われた命。
これでもし、何かが仕込まれていたとしても甘んじて受け入れよう。
そう思いながら、俺は『すいとん』を口に入れた。
「ッ!?」
言葉を失った。
一口食べた途端、どこか懐かしさを感じ、心身に沁み渡る温かさ。
口の中が、飲み込んだ喉が、腹の中がジンワリ暖かくなった。
それを皮切りに、口に運ぶスプーンの動きが止まらなくなる。
その味は、とても、優しく、少し、しょっぱかった。
14
あなたにおすすめの小説
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
追放されたので田舎でスローライフするはずが、いつの間にか最強領主になっていた件
言諮 アイ
ファンタジー
「お前のような無能はいらない!」
──そう言われ、レオンは王都から盛大に追放された。
だが彼は思った。
「やった!最高のスローライフの始まりだ!!」
そして辺境の村に移住し、畑を耕し、温泉を掘り当て、牧場を開き、ついでに商売を始めたら……
気づけば村が巨大都市になっていた。
農業改革を進めたら周囲の貴族が土下座し、交易を始めたら王国経済をぶっ壊し、温泉を作ったら各国の王族が観光に押し寄せる。
「俺はただ、のんびり暮らしたいだけなんだが……?」
一方、レオンを追放した王国は、バカ王のせいで経済崩壊&敵国に占領寸前!
慌てて「レオン様、助けてください!!」と泣きついてくるが……
「ん? ちょっと待て。俺に無能って言ったの、どこのどいつだっけ?」
もはや世界最強の領主となったレオンは、
「好き勝手やった報い? しらんな」と華麗にスルーし、
今日ものんびり温泉につかるのだった。
ついでに「真の愛」まで手に入れて、レオンの楽園ライフは続く──!
ずっとヤモリだと思ってた俺の相棒は実は最強の竜らしい
空色蜻蛉
ファンタジー
選ばれし竜の痣(竜紋)を持つ竜騎士が国の威信を掛けて戦う世界。
孤児の少年アサヒは、同じ孤児の仲間を集めて窃盗を繰り返して貧しい生活をしていた。
竜騎士なんて貧民の自分には関係の無いことだと思っていたアサヒに、ある日、転機が訪れる。
火傷の跡だと思っていたものが竜紋で、壁に住んでたヤモリが俺の竜?
いやいや、ないでしょ……。
【お知らせ】2018/2/27 完結しました。
◇空色蜻蛉の作品一覧はhttps://kakuyomu.jp/users/25tonbo/news/1177354054882823862をご覧ください。
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!
明衣令央
ファンタジー
糸井織絵は、ある日、オブルリヒト王国が行った聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界ルリアルークへと飛ばされてしまう。
一緒に召喚された、若く美しい女が聖女――織絵は召喚の儀に巻き込まれた年増の豚女として不遇な扱いを受けたが、元スマホケースのハリネズミのぬいぐるみであるサーチートと共に、オブルリヒト王女ユリアナに保護され、聖女の力を開花させる。
だが、オブルリヒト王国の王子ジュニアスは、追い出した織絵にも聖女の可能性があるとして、織絵を連れ戻しに来た。
そして、異世界転移状態から正式に異世界転生した織絵は、若く美しい姿へと生まれ変わる。
この物語は、聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界転移後、新たに転生した一人の元おばさんの聖女が、相棒の元スマホケースのハリネズミと楽しく無双していく、恋と冒険の物語。
2022.9.7 話が少し進みましたので、内容紹介を変更しました。その都度変更していきます。
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/466596284/episode/5320962
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/387029553/episode/10775138
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/84576624/episode/5093144
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/786307039/episode/2285646
【完結】うちの孫知りませんか?! 召喚された孫を追いかけ異世界転移。ばぁばとじぃじと探偵さんのスローライフ。
かの
ファンタジー
孫の雷人(14歳)からテレパシーを受け取った光江(ばぁば64歳)。誘拐されたと思っていた雷人は異世界に召喚されていた。康夫(じぃじ66歳)と柏木(探偵534歳)⁈ をお供に従え、異世界へ転移。料理自慢のばぁばのスキルは胃袋を掴む事だけ。そしてじぃじのスキルは有り余る財力だけ。そんなばぁばとじぃじが、異世界で繰り広げるほのぼのスローライフ。
ばぁばとじぃじは無事異世界で孫の雷人に会えるのか⁈
転生幼女の攻略法〜最強チートの異世界日記〜
みおな
ファンタジー
私の名前は、瀬尾あかり。
37歳、日本人。性別、女。職業は一般事務員。容姿は10人並み。趣味は、物語を書くこと。
そう!私は、今流行りのラノベをスマホで書くことを趣味にしている、ごくごく普通のOLである。
今日も、いつも通りに仕事を終え、いつも通りに帰りにスーパーで惣菜を買って、いつも通りに1人で食事をする予定だった。
それなのに、どうして私は道路に倒れているんだろう?後ろからぶつかってきた男に刺されたと気付いたのは、もう意識がなくなる寸前だった。
そして、目覚めた時ー
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる