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第11章「確かな憩い」
第11章「確かな憩い」その6
しおりを挟む「羽塚くんはどうするの?」
しばらくの間、質問されたことに気づけなかった。
実際は五秒ほどしか経っていないが、体感的には十分ほどの時間がかかった。
「ああ、そうだなぁ…」
焦りのあまり、答えを引き延ばしてしまった。
意外だった。平木が僕の予定を聞いてくるなんて。
それは僕の行動・習慣に興味があるからなのか、
それともたわいもない会話の一部でしかないのか、
わからない、ただすぐに答えの出せるものではなかった。
「僕もわからないや」
自分でもどんな顔をしたかわからない。
「そう」
暑さのせいで、妙な合間もどうでもよく思えた。
だから、いつもなら緊張するような言葉も今日はすんなり言えた。
「だから、もしよかったら夏休みも会わないか?」
平木の反応を見た。
「…」
下を見て、何かを考えるようだった。
ダメだ、今度は間が耐えられなくなった。
「祭りとか花火とか海とかありきたりだけど、
そんな当たり前の中で一緒にいたいんだ」
もう告白に近い言葉を言ってしまった。
ただ一緒にいたいだけなんだけどな。
「ええ、だから電話番号を渡したじゃない」
呆れたのか驚いたのか、怪訝そうな顔を向けて言った。
そうだ、電話番号を聞いたんだ。
僕はいつでも平木と話せるんだ。
「そうだったな」
明日もそうだ。明後日も、明々後日も。
長い長い休みになるけど、僕は君に会えるんだ。
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