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第11章「確かな憩い」
第11章「確かな憩い」その9
しおりを挟む電話を終えてソファに戻り、母が帰ってくる夕方まで寝てしまった。
たたき起こされた僕は、その後も自分のベッドで昼まで寝てしまった。
時計を見ると短針と長針は十二時を指しており、急いで歯を磨き、
朝食兼用の昼飯を食べ、制服を着て、学校に向かった。
普段は徒歩で向かうが、家を出るときには十二時五十五分だったため、
自転車で行くことにした。
全速力で漕ぎ、学校の駐輪場に着いた時、腕時計を見ると十三時二分だった。
少し遅刻したな、西山は怒るだろうか。
いや、彼女は怒ることを顔に出さないだろうなぁ。
まぁ、とにかく急ごう。
「あんた、羽塚?」
ちょうど下駄箱で上履きに履き替えようとした時だ。
陸上のユニフォームを着た女の子が僕に向かって話しかけた。
おそらく陸上で焼けたメラニン色素を含んだ褐色の肌と綺麗な筋肉質の体は、
美しさとエロティシズムを象徴させるものだった。
思わず太ももの付け根まで見せている綺麗な足を見てしまった。
初対面だったことにハッと気づき、すぐさま視線を足から顔に変えた。
「あぁ、そうだけど」
急に声をかけられた驚きと足を見たいやらしさがばれていないといいが。
「あんた、皐月の何なの?」
向こうも初対面なのか警戒心のある口調で、
それもかなりセンシティブな話題を切り出してきた。
まさか西山が差し向けた刺客か?
いや、目的が読めないな。
ここはただの友だちと答えるのが無難だろうけど、
それよりも先に僕の疑問の方を解決したかった。
「えっと、君は?」
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