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2話 友達がくる
6. やまい
しおりを挟む……——彼のこの病を知ったのは本当にたまたまだった。
一年の頃、酔ったノリで行ったクラブであつしはメロンみたいなおっぱいのメチャクチャいい女の酔っ払いにしつこく絡まれた。やっかみ半分で誰も助けに行かなかったら、いつのまにか姿を消してしまった。
あつしくんはお姉さんに食べられてしまったのだ。そう言う事になりそのまま放っておいた。
ところが、どこかで飲んでた友達から電話が来て、階段を上がっていたらそこで不機嫌な様子のさっきのお姉さんとすれ違った。
太い透明なヒールでガツガツ乱暴な音を立て一人で階段を降っていく。
あれ……? そう疑問に思ったけどそのまま外で電話を済ませた。
ため息をついて振り返ると、ともすれば見落としてしまいそうなビルとビルの隙間にあつしが挟まってた。
「は……?」
「……おい、たすけてくれ」
グロスまみれで腰が抜けたあつしをタクシーで送って帰ったのも今ではいい思い出だ。
お姉さんの猛攻に恐怖して外まで逃げて、命辛辛あそこに隠れてたらしい。間抜けで可哀想だった。今思えば犬と大して変わらない。
一方、お姉さんが再度INして僕とあつしがOUTした事で、友人たちはそれからしばらく騒ついてた。
……——「なんでおっぱいが怖いわけ?」
「うるせぇなあ、色々あんだよ」
「どんな色々だよ」
あつしはうるせぇしと機嫌を損ねてしまった。まぁそんなこんなで僕たちの奇妙な友情ははじまったのだ。
改札を出るともう賑わいがすごい。キャッチがあつしをホスクラに誘う。男相手には全く動じない彼は、キャッチを空気にして堂々と関係ない話をはじめる。
「あずきみたいならいいのにな」
「何が?」
「人間の女もあずきみたいならいいのになって話」
「……んっ?」
相当気に入ってたみたいだけど、まさかあつしはあずきに気があるのか……? そう思って怪訝な表情のまま黙ってたら、あつしが馬鹿例えばだよと言った。
それもそうだ。あつしはあずきの正体を知らないんだから。
でも、もし彼女のもう一つの姿を知ったらどうするんだろ。
「あずき、うちの実家の犬の嫁にしない? ゼウスっていうんだけど」
「柴なんだよね?すごい名前だな。嫌だし」
そんなくだらない話をしてる内に、僕たちは大遅刻をして居酒屋に到着した。
謝罪しながら個室のドアを開ける。早速サークルきってのボインの美女が可愛い顔であつしの腕に腕を絡めてきた。
「もーっ! あつしくん遅くなぁい? 待ってたのにぃ何してたのぉ?」
「……は? うっせぇ。セックスしてたわ」
巨乳にパニクったあつしがいらない火種を投げた事で、またしばらく身の回りが炎上した。
僕はこういう時だけ女の子たちの視線を痛いほど感じる。女の子たちにとって 僕はO2な分かえってよく燃えるんだろう。
fin.
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