獣人さんのいる世界で大っきいカレに抱き潰されるお話

妓夫 件

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嫌いの影響2

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「……何を書いてるんですか?」

「お前のサイズ表。 データとして渡しておくと便利だろ。 大体はシンに聞いてるから。 用意した服はピッタリだったろう。  中々見付からなくて結局作ってもらったんだ」

「お手数をおかけしました。 私は人間の女の中ではデカいですから」

プイと顔を背けたまま一応のお礼を言う。

「俺も平均より多少かな。 獣人の子は父親の体格や身体能力が似る。 むしろ男側が大き過ぎても小さ過ぎても結婚の資格は持てないんだ。 遺伝子でも適性は決まってるから。 母親側に求められるのは主に複数の子供を産めるだけの健康と知能かな」

そうなの?
小さなセイゲルさんがいっぱい。
僅かしか一緒にいられないとはいえ想像すると笑みがこぼれてくる光景だ。

獣人の子供は大人とは考えられない程小さいらしく犬のように複数をお腹に宿すそうだ。 
そのため子育てというものはかなり大変らしい。
何しろその間に最低限の教養と社会生活を身に着けさせる必要があるのだから。
大概の獣人夫婦は七歳で子を社会に見送った後にまた子供を作るのだという。

私の子供は16歳になったら会いに来てくれるといいなあ。
そんなことを思っていたらセイゲルさんが画面を見ながら話しかけてくる。

「指?  ああ、指輪とかか。 そこまでは知らんな。  琴乃、お前のサイズはなんだ?   あと胸はEカップとやらから変わってないか」

なんで私のブラのサイズまで知ってるんだろう。 シンったら。  
いただいた衣服の中にはちゃんと下着があったのでそれについては大いに感謝はするものの、私の心中は複雑だ。

「……私も……分かりませんけど。 胸も多分……あまりたくさん下着を持っていなかったので」

「人間の女は色々大変だな。  靴は25.5cmだよな確か。 あとは腕の長さとかも測らせてくれ、胸幅と腿周りも」

「……いいですけど」

画面を見ながら私を手招きするセイゲルさん。
何だかんだ言って親身になってくれている、と思う。
「脱いでくれ」と言われてもそこにイヤらしさはなかったので私はブラを外しタンクトップとショーツの姿になった。
メジャーを手にし座っている彼の前に立つ。

「いつまで不貞腐れてるんだ。  最初っから細かいことですぐヘソ曲げるよなお前」

PCと私の腕を測るメジャーに目を滑らせる彼がふむふむと頷きながら何かを書き込んでいく。
まるで他人ごとのような態度にまた怒りが湧いてくる。

「セイゲルさんが無神経なこと言うからですよ!  15分とか済ませる何とか」

「目の前に好物の餌ぶら下げられて、はいそうですかって収まるほど雄の生理は簡単じゃない。 許せ。 おい、お前こそ乳首立てたら測れないだろ?  人のこと言えんのかよこれ」

胸周りがメジャーが擦れるから条件反射でそうなってしまうだけだ。

「だから、そういうっ……!」

怒りをぶつけそうになるもやはり彼の様子は普段と変わらないので今度は肩透かしを食らったような気分になる。

「……無神経か?  例えば大木とかブスとか臭いとか貧乏とか育ちが悪いとかって陰口言ったりネットに書き込んだり」

私の体がギクリと揺れた。
そんなことまで知ってるの?
自分の顔が熱くなるのを感じた。
少なくともセイゲルさんの耳には入れたくなかった。
……他人が向けた、私への辛辣な評価や悪口なんて。

黙り込んだ私をちらと見たセイゲルさんが作業の手を止めPCを静かに閉じる。

「お前は思春期の頃、特に同年代の異性によくからかわれていた。 家の事情と背の高さを含めて体の発育が彼らより早かったせいだろう。 そんな環境で育ったお前は劣等感や男への不信感や嫌悪感を抱くようになる」

嫌な思い出しかない過去に耳を塞ぎたくなる。
けれどもセイゲルさんは腿につけていた私の手を優しく握った。

「……そしてふと俺たちに目を向ける。  いつしか俺たちなら自分を受け入れてくれるんじゃないかと夢見るようになる。  だがもしも、そんな風に思考を操作されてたんだとしたら?」

何を言わんとしているのかを図りかねて彼を見つめる。
セイゲルさんが落ち着いた瞳で私を見返してきた。

「豊かで張りのある胸や尻、細い腰に長い手足。 お前は実際、街を歩いているとよく男から声を掛けられていた。 そりゃそうだ。 こんな綺麗な顔の女だって滅多にいないからな。  だがそういう好奇の目さえすでに、お前にとっては恐怖だっただろう」

静かに言い手で頬を包まれるも私は怪訝な顔をしていたと思う。

「そうやって、恋愛に関してはまるで臆病な子供のままお前は今日まで来た。  愛されないと愛せないし、ベタベタに甘やかされないとすぐ不安になる。  でもな、俺に見合うならそれぐらいでいいんだ。 恋愛も性欲も承認欲求もごちゃ混ぜにして、全部こっちに寄りかかってくるぐらいじゃないと獣人の嫁には釣り合わねえ。  すべてこっちの計算の元だ」

「セイゲルさんが何を言ってるのかさっきからさっぱり分かりません」

「そうか?」

彼の口元が薄らと笑む。

「セイゲルさんはそんな姑息な人じゃないし他人を操作とか……計算高くもない。  そもそも私は綺麗なんかじゃないです。 確かに男性と付き合ってみても、素直じゃないとか可愛くないとか散々でした。 っとにかく、私のことはどうでもいいです。 ただセイゲルさんを侮辱して欲しくないです」

一気にまくしてながらもその実、私はどこかで焦っていた。
私は彼のことをどこまで知ってるんだろう。
自分のことを何でも知ってる彼に比べて。
それでも私は今まで見てきたセイゲルさんを信じる以外に道がない。
私にはこの人しかいないんだから。
こんなに好きになったんだから。
……それは願いに似た思いだった。

「そっか……ま、俺はそのうちお前にそう思われても仕方がないって思ってた。 俺はその前にお前を助けようと思えば助けられた。 それこそ規律を破ってでも、手を差し伸べてやりたいとずっと思っていた。 だが結局出来なかったんだ」

彼が座ってるせいで私と同じぐらいの目の高さ。
少しだけ目線を避けながら淡々と話すセイゲルさんはどこかが痛そうな顔をしている。

「見て見ぬふりは知らないよりタチが悪い。 どっかでさっき言ったみたいな計算高い自分もいたのかもしれない。 そんな自分が時々嫌になる。 お前のことは分かってるつもりだ。 先ほどのことも含めて済まなかった」

言葉が出てこなくて首を横に振った。
それと同時に自分を恥じた。
あらためて、出会う前に私を想ってくれていた彼のことを想像する。

セイゲルさんは会いたい知りたいという気持ちの裏で私のことを心配してくれていた。
そんな彼を疑いかけた自分を恥じた。
こんなにも未熟で子供の自分を恥じた。
喉元から出した自分の声が震える。

「セイゲルさん……ごめんなさい。 私の知らないところで想っていてくれたばかりか、そんな悩みまで背負わせていたなんて」

「いや、いいんだ。 スタートの位置が違う者に同じ場所を歩けと言う方が間違いだから。 さっきも確かに俺は焦ってたかもしれない。 お前にこれを試したくて」

そして彼が私の目の前に手の甲を差し出す。

「……手?」

手がなにか。
相変わらず手の甲はフサフサだが太く頑丈そうな関節を持つ指は猛獣を思わせる狼の手だ。
だがこれはいつもよりも猛獣具合が足りない、はて。
考え込んだ私がその違和感に気付く。

「あれ、セイゲルさん、爪……が?」

なんと。
彼の爪が切られている。
獣人の爪────それは牙と同じくとても大切なものだとメロルくんたちから聞いている。
手入れは必ず毎朝自分たちでヤスリがけをするのだと。
元々は狼を彷彿とさせる獣人の強さを表すものだったが、今でもライオンのたてがみのような役割を持つという。
おそらくパンダ模様の黒いやつ的なものだとも私は解釈している。

「なっ……なん、で…折れたんですか!?」

慌てる私にセイゲルさんが顔を少し背け、ゆっくりと目を伏せる。
辛そうな表情だった。
だって。
たてがみのないライオンはメスライオンだし。
模様のないパンダはただのシロクマだ。

「全て失ったわけじゃねえ。 お前のためなら惜しくない」

「一体なにが起こったの?……わ、私のために…って?」

涙ぐみそうになりながら両手で彼の指に触れる。

「舌もいいが口が塞がると具合が訊けない。 これで存分にお前のまんこを触れるからな。 モノだと細かいとこまで分かんねえだろ?   ふう……まあ、俺が選んだ道だ」

滲みかけてた涙がぴたっと止まる。
よくよく見ると切られているのは人差し指と中指だけだった。
しかも深爪気味に。
それでも構わないんだ、とでも言いたげな彼の顔。
おそらくこの表情は私に褒めて欲しいんだろう。

「んんんんんん"ん"ん"ん"ん"」

「琴乃?」

多分私は思いっきり渋い顔をしてると思う。
セイゲルさんは確かに過去の私を憂い、爪を失うぐらい私を想ってくれてるんだろう。
でも、でも。 何かが違う。
私は彼を褒めるために自分の心に嘘をついていいものか?
セイゲルさんが焦れたように私の顔を覗き込んでくる。

「琴乃、感激のあまり泣くのを堪えてるのか?  それは一体どういう心持ちなんだ?」

いっそこのまましばらく放っておいてくれないかな??

「っんんんんんん"ん"ん"ん"ん"」

眉間にしわを寄せてそんなことを悩みながら唸り続けた。





「夫婦喧嘩は犬も食わないといいますが。  全くそのとおりですね」

来客の後、年寄り臭くブツブツこぼしているシン。
私は寝室で今日買ってもらった服やキャミソールを試着しては鏡を眺めていた。

「ねえシン、変じゃないかな?  私なんかにこんないい物……結局セイゲルさんに無理やり気味に買わされたんだけど」

見慣れないせいかもしれないが、どうも身分不相応というか、服から顔が浮いているような気がする。
しかめっ面で鏡を睨む私にシンがふっと笑う声がした。

「いいのです。 逆に呼んでおいて何も買わない方がセイゲル様にとっては恥ですからね。 大体ご主人はセイゲル様のいう通り自己評価が海溝並みに低すぎるのですよ」

「自己評価……そうなのかな?  でも言っておくけど、私は獣人を見下してなんかないよ」

「分かっております。  ご主人は安易な道を嫌います。  ずっと昔からそうでしたから。  ご両親が亡くなった時も齢15にして葬儀の際に涙一つ見せませんでした」

「あ、あれはだって、私が取り乱したらお母さんとお父さんが馬鹿にされそうで」

と、ふと気付いた。
シンが私と出会ったのは高校二年生の時だ。
両親が死んだのはその前。

「シン?  それ」

振り向くといつも通り彼は部屋の隅でうとうとと微睡んでいるようだ。

「忘れないでください。  逆境を自身の力に変えることが出来るのはご主人の強さです。  ですが目先の感情に囚われずに一歩引いて本質を考える癖もつけてください。 セイゲル様の愛情を御身に受ければきっと、ご主人は本当の意味での幸福を」

言葉の途中でその小さな白い体からふっ…と、なんというか、力が抜けたような気がした。

「え? あの、シン?」

傍に寄って触るもピクリとも動かない。
まるでぬいぐるみか何かに触れている感触に、私は彼の体を抱き上げた。

「………!???」

力なくうなだれる頭や手足。
え、何。ちょっと待って。
目は閉じられたまんまで、軽く口を開いたその様子に声も出ない。
もう何年も前に、棺に入れられていた両親を思い出した。

「…っ…!!」

ほんの少し前まで傍に立ってた。
私の名前を呼んでくれてた。
いつも空気みたいに在るべきはずの彼の気配がしない。

「……お、起きてシン」

ゆさゆさ揺さぶるもシンは起きてくれない。

「や、やだ。 ねえ!!?  だって」

だって食欲が無かったわけでもない。
毛並みが悪かったわけでもない。
彼の歳は分からないが拾ったばかりの頃動物病院に連れて行くとまだ三歳ぐらいだといわれていた。

「シン、シン!!  待ってよ、ひどいよ!!」

まだまだここで一緒に生きていく。
たくさん教えて貰うこともあるしここにシンがいなかったら私は何があっても家に帰ろうとしたと思う。
だって貴方は私の唯一の家族だもの。
寒い時も一緒に温め合ったもの。

「琴乃?  どうした」

私の騒ぎに気付いたのかセイゲルさんが寝室にやってきた。
そして私の様子とシンの姿を見て一瞬ひるむ。
その後眉をひそめて寂しそうな表情をした。

「ああ……そうか」

そうか、そうかって何!??
彼を胸に抱いた私ははっとした。

「セイゲルさん病院!!! 動物病院はここにもあるでしょう!!?」

もしかしてこれは何か一時的なショックなのかもしれない、そう思いセイゲルさんの元に走った。

「いや、無駄だ」

「無駄じゃない!  アレルギーとかで仮死状態になることもあるって本で読んだことがあるもの!!」

「琴乃」

取り乱す私の両肩を包んだセイゲルさんが腰をかがめる。
いつになく真剣な顔で。
獣人は犬の生態に詳しい。
まさかやっぱり……?

「よく聞くんだ。 シンのこれは」

つつかれれば涙が出そうだったが唇を噛み締めてぐっと堪えた。

「………」

「脱皮だ」

「………」

この時、初めてセイゲルさんに対して殺意に似た感情が湧いた。

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