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4 予想外
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俺が「おい」と話しかけても、まるで聞こえていないように無言で歩く菊川。
触れている掌や腕から、平常から明らかに逸脱している高い熱が伝わってくる。
気を抜くと、その熱につられてグズグズに溶けていこうとする意識をなんとか踏みとどめるためにも、今置かれている状況について考えてみることにした。
そこで、目を閉じて視界に迫ってくる刺激を追い出して乱れた気持ちをまず整えようとしたんだが。
そうすると、俺が知る菊川からは到底考えられない甘く絡みついてくるフェロモンを意識することになってしまい一層落ち着かない。
目を開け、改めて菊川の様子を伺ってみる。
真っ直ぐに前を見ているようだが、心ここにあらずのぼんやりとした雰囲気だ。
コイツも浮ついているのかもしれない。
少し気崩れた制服姿の菊川は、裸の俺を抱えて⋯どこに向かっているんだ?
身体を気遣って、風呂に運んでくれるというのだろうか。
だが、菊川の足が進むのは扉とは逆方向。
窓辺の方に向かっているような⋯
どうするつもりなのかと途方に暮れ、流れた視線の先はもう一度着る気にはなれないほど汚れて床に落ちている服に辿り着く。
裸で廊下に出ることを気遣い、自分の服を貸してくれるというのか?
呼び掛けに応えない菊川の額や頬に、幾筋も汗が流れていく。
よく見ると、プレザー下のシャツも肌に貼りつくくらい汗に濡れていた。
俺の発情フェロモンによる後遺症でも出ているのか?
寝ているか、常に緩く構えてどんなことでも軽くこなしていた菊川倭人。
これまでコイツが真剣に何かしてるところを見た事がなかった。
その菊川が汗だくになっている姿は、見慣れなさすぎて不思議だ。
こんな間近で見ることが無かったけれど、下から見上げる角度でもムカツクくらい顔は整っているんだな。
あぁ、本当にα過ぎて嫌になる。
でも、これが俺の番、なんだよな。
バリアのように、俺から離れない菊川のフェロモン。
ひたすら「俺のもの」を単調に繰り返すようになっているが、そんなに年を押してこなくても、もうとっくに俺はお前の番、お前のものだ。
歩いてる振動で、俺の中からトロトロ滴り絨毯に落ちてくのだって、コイツので。
つまり、俺は、菊川の子どもを孕むことにも繋がっている。
触れている掌や腕から、平常から明らかに逸脱している高い熱が伝わってくる。
気を抜くと、その熱につられてグズグズに溶けていこうとする意識をなんとか踏みとどめるためにも、今置かれている状況について考えてみることにした。
そこで、目を閉じて視界に迫ってくる刺激を追い出して乱れた気持ちをまず整えようとしたんだが。
そうすると、俺が知る菊川からは到底考えられない甘く絡みついてくるフェロモンを意識することになってしまい一層落ち着かない。
目を開け、改めて菊川の様子を伺ってみる。
真っ直ぐに前を見ているようだが、心ここにあらずのぼんやりとした雰囲気だ。
コイツも浮ついているのかもしれない。
少し気崩れた制服姿の菊川は、裸の俺を抱えて⋯どこに向かっているんだ?
身体を気遣って、風呂に運んでくれるというのだろうか。
だが、菊川の足が進むのは扉とは逆方向。
窓辺の方に向かっているような⋯
どうするつもりなのかと途方に暮れ、流れた視線の先はもう一度着る気にはなれないほど汚れて床に落ちている服に辿り着く。
裸で廊下に出ることを気遣い、自分の服を貸してくれるというのか?
呼び掛けに応えない菊川の額や頬に、幾筋も汗が流れていく。
よく見ると、プレザー下のシャツも肌に貼りつくくらい汗に濡れていた。
俺の発情フェロモンによる後遺症でも出ているのか?
寝ているか、常に緩く構えてどんなことでも軽くこなしていた菊川倭人。
これまでコイツが真剣に何かしてるところを見た事がなかった。
その菊川が汗だくになっている姿は、見慣れなさすぎて不思議だ。
こんな間近で見ることが無かったけれど、下から見上げる角度でもムカツクくらい顔は整っているんだな。
あぁ、本当にα過ぎて嫌になる。
でも、これが俺の番、なんだよな。
バリアのように、俺から離れない菊川のフェロモン。
ひたすら「俺のもの」を単調に繰り返すようになっているが、そんなに年を押してこなくても、もうとっくに俺はお前の番、お前のものだ。
歩いてる振動で、俺の中からトロトロ滴り絨毯に落ちてくのだって、コイツので。
つまり、俺は、菊川の子どもを孕むことにも繋がっている。
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