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「奏様、お久しぶりです」
ティーパーティを終えた夕刻。
車に乗り込むため外階段を降りていたら、突然後ろから伸びてきた腕にふわりと抱き上げられ肩に乗せられた。
一連の動作に慣れすぎて、驚きもない。
相変わらず、細身なのに力があるな。
階段の途中、かなり危うい場所だけど、先に下に降りていた父さんも母さんも笑って見ている。
「萩野、久しぶり」
αなのに、俺が10歳の頃から教育係を担当してくれた萩野 疾風(はぎの はやて) 32歳。
αの名門大学を卒業後、桜宮財閥に就職。
桜宮財閥が一般入社試験に合格した中から、本人の意思に関係なく身辺調査含む適性確認でふるいにかけた特別就職枠の一人。
親族会議に呼び出し、仕事内容は一切伏せ、誓約書を前に仕事で知った情報は他言無用、漏洩した場合命の保障は確実に無いと物騒な説明を実施。
他の候補者が辞退し他の仕事を選択する中、萩野はその特殊性に惹かれてサイン。
社員教育を一通り受けたあと、俺専属の辞令が下ったらしい。
αでありながら、Ωの教育係なんてかなりの屈辱だと俺でもわかるんだが。
萩野は、自分の置かれた環境を面白がっているみたいで業務内容の詳細を教えられてからもその姿勢は変わらない。
俺が菊川家に出向した日の前日まで、面白がりながら多くのことを教えてくれた。
「相手が変わったそうですね。
しかも、あの・・・」
「あ、そのことは、もう、良いから」
突然の乱入者に振り向いたヤマの表情が、更に暗く青冷めて見え、萩野の言葉をすぐに遮る。
ティーパーティを終えた夕刻。
車に乗り込むため外階段を降りていたら、突然後ろから伸びてきた腕にふわりと抱き上げられ肩に乗せられた。
一連の動作に慣れすぎて、驚きもない。
相変わらず、細身なのに力があるな。
階段の途中、かなり危うい場所だけど、先に下に降りていた父さんも母さんも笑って見ている。
「萩野、久しぶり」
αなのに、俺が10歳の頃から教育係を担当してくれた萩野 疾風(はぎの はやて) 32歳。
αの名門大学を卒業後、桜宮財閥に就職。
桜宮財閥が一般入社試験に合格した中から、本人の意思に関係なく身辺調査含む適性確認でふるいにかけた特別就職枠の一人。
親族会議に呼び出し、仕事内容は一切伏せ、誓約書を前に仕事で知った情報は他言無用、漏洩した場合命の保障は確実に無いと物騒な説明を実施。
他の候補者が辞退し他の仕事を選択する中、萩野はその特殊性に惹かれてサイン。
社員教育を一通り受けたあと、俺専属の辞令が下ったらしい。
αでありながら、Ωの教育係なんてかなりの屈辱だと俺でもわかるんだが。
萩野は、自分の置かれた環境を面白がっているみたいで業務内容の詳細を教えられてからもその姿勢は変わらない。
俺が菊川家に出向した日の前日まで、面白がりながら多くのことを教えてくれた。
「相手が変わったそうですね。
しかも、あの・・・」
「あ、そのことは、もう、良いから」
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