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「せっかく普通に就職し直すチャンスだったのにごめんね」
萩野には迷惑をかけるな。
俺に合わせた生活を強いられるから、定時もまとまった休みもない仕事。
直前の変更も、ヤマの番になった後は増えるかもしれない。
「やだな、奏様。
閉じ込められてる間、どんだけ俺が退屈だったことか。
奏様の傍にいる面白さを、再確認しましたよ」
大袈裟に芝居かかった口調で気にするなと笑い、俺を肩に乗せたまま、ふらつきもせず鼻唄混じりで階段を降り始める萩野。
「それより、あのクソガキの教育もしてやりましょうか?
奏様にとって、目障りだったんでしょう?」
「いい、いい。
どうも俺が思い違いをしていただけで、別人というか・・・」
萩野はヤマ相手だと手加減しなさそうで怖い。
それに、今のヤマは嫌いじゃない。
「確かに。
親族会議で泣かされるようには聞いてませんでしたしね」
吊し上げで泣いたわけじゃないと否定する前に、階段を降りきってしまった。
誤解がとけないまま肩から下ろされ、両親に別れの挨拶をし、車に乗り込む。
車中に先に入っていた飛鳥さんとヤマは話を途中で切り上げ、菊川邸へ車は出発した。
萩野には迷惑をかけるな。
俺に合わせた生活を強いられるから、定時もまとまった休みもない仕事。
直前の変更も、ヤマの番になった後は増えるかもしれない。
「やだな、奏様。
閉じ込められてる間、どんだけ俺が退屈だったことか。
奏様の傍にいる面白さを、再確認しましたよ」
大袈裟に芝居かかった口調で気にするなと笑い、俺を肩に乗せたまま、ふらつきもせず鼻唄混じりで階段を降り始める萩野。
「それより、あのクソガキの教育もしてやりましょうか?
奏様にとって、目障りだったんでしょう?」
「いい、いい。
どうも俺が思い違いをしていただけで、別人というか・・・」
萩野はヤマ相手だと手加減しなさそうで怖い。
それに、今のヤマは嫌いじゃない。
「確かに。
親族会議で泣かされるようには聞いてませんでしたしね」
吊し上げで泣いたわけじゃないと否定する前に、階段を降りきってしまった。
誤解がとけないまま肩から下ろされ、両親に別れの挨拶をし、車に乗り込む。
車中に先に入っていた飛鳥さんとヤマは話を途中で切り上げ、菊川邸へ車は出発した。
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