ヘタレαにつかまりまして

三日月

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10 嫉妬

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しかも、このヤマの隣と言う特等席を俺が独占していることについて、「番だから仕方ない」では割り切れていない、「結婚相手は絶対死守」のα女子からかなり睨まれている・・・

αとΩが、初めて対等に扱われた大事件。
陽太さんと澪さんが結婚して以降は、Ωの人権が多少守られるようになり、Ωにだけ波長を合わせた威圧や強制的に気を失わせるフェロモンの操作をαは法律上固く禁じられるようになった。

拉致目的でΩ性を炙り出すフェロモン使用の禁止が追加で施行されてからは、αがΩ限定でフェロモン操作をするだけで種類に関わらず疑われる。
Ω限定に絞ったフェロモンを使ってくるαは、犯罪目的以外では激減した。

それまでのΩは、奴隷扱いされていた昔よりはマシな扱いをされるようにはなっていたが差別が根強かったからな。

まぁ、おかげで、俺がΩとわかってから直接フェロモン攻撃を受けることは無いんだが・・・その分、やり場の無い鬱憤は溜まる一方のようだ。
日々、視線の厳しさが増しているように感じる。

そもそも、隣に誘ってくるのはヤマの方。
班分けを提示されると、ヤマはドキドキ口を一文字にして緊張感たっぷりに誘おうとしてくる。
αのヤマから番の俺に「一緒に組もう」なんて誘わせたら、"自分の番に気を使うα"の不名誉烙印決定。
ヤマが、「わかってるよな?」くらいの威圧と余裕で命令してきそうにもないからスピード勝負。
いち早く俺から誘うしかない状況が続いている。

まぁ、その度に、嬉しさを隠さず、いや、隠そうともせずにキラキラ笑顔全開で返してくるのが痛い。
「菊川、どうした?」「桜宮、なにした?」探りをいれてくる視線は日を追う毎に突き刺さって来る。

いくら帰ってから注意しても、ヤマは態度を変えてくれない。
「ニコニコ笑いかけるカナが可愛くって。一緒にやろうなんて嬉しくって」で、周りが赤面するくらい眩しい笑顔を向けてくるなっ

恒例になっていたヤマへの告白詣りも、ヤマがあまりにも俺にベッタリなせいか途絶えているし・・・いつになったら、後遺症は消えるのだろう。
俺がヤマの番になってから、ヤマの評価が悪くなっては困る。

さっさと結婚相手に程好いαを選んで、この状況を丸く納めて欲しい。
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