例えβに生まれても

三日月

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34 反則の王子様

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清人様が身を引いてしまったから、力が殆ど入っていなかった俺の腕は簡単に離れてしまった。
清人様は、膝を曲げて机に座る俺に頭の位置を合わせていた身体を一旦伸ばして。
うっとりと幸せで満たされた微笑みを浮かべ、俺を上から下まで眺めている。

けど、俺は逆に辛くなって下唇を噛んでいた。

遠い。
清人様に、手が届かない。

届かない距離が、寂しさを埋めてくれなくて、腕を下げた先にあったオフショルダーのシャツをギュッと指に力を込めて掴んで。
そのせいで、裾が少し上がって。
今まで触れてなかった場所に触れて。

やっと気付いた。

あんなに膝を固く閉じて手で隠していた場所を、キスを交わしている間に夢中になってさらけ出してしまっていたことに。
自分から膝を開いて、その間に清人様を受け入れ、手を清人様に向かって伸ばしていた。

だから。

足も手も、押さえるものがなくなったおちんちんは、プルン、プルンとオフショルダーのシャツの下で揺れて。
裾が擦れた刺激が、ゾクゾクと背筋に甘い痺れを生んでいた。

キスがあまりにも気持ち良すぎて、ほったらかしにしていたよ。
い、い、いつのまにこんなことに?!
うつむいたら、オフショルダーのシャツには大きなシミが広がっているのが見えて。
トプトプ先端からは、今も滴が絶え間無く溢れ落ちてるのがわかって。

このシャツの下、大変なことになってるよ!

終わりがない熱のうねりが続いていたから、ずっと苦しかった筈なのに。
俺はそれよりも、自分が清人様の特別な存在なんだって示してくれる牙を確かめたくて。
キスを求めて、自分の内側の熱を忘れてしまっていた。

うわぁ、うわぁ、もぅ、はち切れそうっっ

お腹が熱くて重くて、ジクジク疼く。
内腿だって、机の上だってベタベタに濡れて・・・ううっ、い、意識し始めたら瀬戸際の堪らない熱に頭の中が一気に侵食されてしまった。
自分の肌の上を、先端から溢れた雫が伝って落ちてく。
その僅かな感触にまで、過敏に反応しちゃうよっっ
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