張り紙

エヌ·ケイ

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張り紙

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バイトから帰ってくると玄関ドアに張り紙が張ってあった。
「夜中音がうるさいです。静かに」と張り紙には書いてあった。おそらく朝には張ってあったのだろう。気づかずにバイトに行ったらしい。
張り紙を剥がすと部屋に入り、テレビをつけて早速ゲームを始める。今人気のFPSのゲームだ。
ヘッドフォンを装着してなるべく声を押さえて友達と話す。深夜遅くまで遊んだ

朝出かける前に鍵を閉めていたら、また張り紙が張ってある。「うるさいって書きましたよね?」クドクドと苦情が書いてある。またか。

それが毎日続いた。

「何か最近あまり喋らないけど何かあった?」

「下の部屋からクレーム来ててさ。音がうるさいって張り紙張られてるんだよね。なるべく静かにしてるけどまだクレームきてて」と部屋でゲームをしながら友達に事情を話した。
ゲームに集中出来ない。

「悪りぃ、ちょっとトイレ行ってくる」

呼び鈴が鳴った。
出ると下の階のおばさんだ。
「一体何時だと思ってるんですか!」
「夜中にドタドタ、騒ぎまわって!時間を考えなさい!時間を!」ご近所周りに聞こえる大きな声でおばさんは怒鳴った。どっちが近所迷惑だ。

「え。え?騒いでないですよ」
「言い訳するんじゃない!あんたいい加減にしなさいよ!ドタドタドタドタ夜中に走り回って!うるさくて眠れないじゃない!」

走り回ってなどいない。
部屋の中を見せるがもちろん誰もいない。

会話が全く噛み合わないので、下の階の部屋を見せてもらった。
「ほら」
おばちゃんは嘘は言っていなかった。
天井をドタドタと走り回る音がした。
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