18 / 111
第18話:目覚める厄災
しおりを挟む
「はぁ、はぁ……! こっちだ! この先に道がある!」
勇者アルスの叫び声が、暗い回廊に響いた。彼らは走っていた。背後から迫る魔物の群れ――普段なら一撫でで蹴散らせるはずのスケルトンやゾンビの群れから、無様に逃げ惑っていた。
「ま、待ってアルス……! 足が……!」
聖女マリアが悲鳴を上げる。捻挫した足を引きずり、ガイルに肩を借りて必死に食らいつくが、限界は近い。
「急げ! 追いつかれるぞ!」
アルスは振り返りもせずに怒鳴った。彼が目指しているのは、出口ではない。ダンジョンのさらに奥、先ほど見つけた「厳重に封印された扉」の向こう側だ。
「アルス! そっちは深層よ!? 出口は逆だわ!」
カレアが叫ぶ。だが、アルスの耳には届かない。彼の瞳は、狂気じみた執念で濁っていた。
(ありえない……あんな空っぽの部屋がゴールなわけがない……!)
アルスの思考は、現実を受け入れることを拒絶していた。
ジンたちに出し抜かれた?
自分が無能だった?
そんなはずはない。
あれはフェイクだ。盗掘者や馬鹿を騙すための偽の部屋だ。真のボス、真の財宝は、もっと奥にあるはずだ。
「そうだ……この扉だ! この向こうにこそ、俺たちに相応しい栄光があるんだ!」
行き止まりにあったのは、巨大な石の扉だった。表面には禍々しい鎖が幾重にも巻き付けられ、赤黒い文字で『禁足』と刻まれている。どう見ても、「入ってはいけない場所」だ。
だが、今のアルスにとって、それは「宝の番人」にしか見えなかった。
「開け! 開けぇぇぇッ!」
アルスは折れた聖剣の柄で、鎖を乱打した。
カンッ、カンッ!
火花が散る。 本来なら強固な封印のはずだが、経年劣化していたのか、それとも今の彼らの「不運」が最悪の形で作用したのか。
パキン。
鎖の一つが、呆気なく砕け散った。 それに連鎖するように、封印の魔力が霧散し、重厚な石扉が地響きを立てて開き始めた。
ゴゴゴゴゴゴ……。
「開いた……! 見ろ、やっぱりだ!」
アルスは狂喜し、仲間を促して中へと駆け込んだ。直後、背後で扉が再び閉まり、追ってきた魔物たちを遮断した。
「た、助かった……のか?」
ガイルがその場に崩れ落ちる。とりあえず、雑魚の群れからは逃げ切れたようだ。
「……ねえ、ここ……変よ」
カレアが震える声で呟いた。そこは、広大なドーム状の空間だった。天井が見えないほど高く、足元にはどこまでも続く巨大な岩場が広がっている。そして何より――空気が重い。 呼吸をするだけで肺が焼けるような、濃密で暴力的な魔素が充満していた。
「明るい……?」
マリアが空を見上げた。地下深くなのに、空間全体が赤く発光している。光源は、岩場の中心にある「巨大な山」のような物体だ。
「見ろ! あれだ!」
アルスが指差した。その「山」の頂上付近に、一際強く輝く真紅の結晶体が埋まっている。大人の背丈ほどもある、巨大な宝石に見えた。
「あれこそがダンジョンコア……いや、伝説の賢者の石かもしれない! あれさえ手に入れれば、俺たちは……!」
アルスは傷の痛みも忘れ、岩場を駆け上がった。止めようとする仲間の声など聞こえない。あそこにあるのは逆転の一手。失墜した名誉を取り戻し、ジンを見返すための希望の光だ。
「ははっ、はははは! 俺は選ばれている! やっぱり俺は最強の勇者だ!」
アルスは「山」の頂上にたどり着き、その真紅の結晶体に手を伸ばした。そして、欲望のままに――折れた剣を突き立て、こじ取ろうとした。
ガキンッ!!
硬質な音が響く。 その瞬間。
ドクン。
世界が、脈打った。
「――え?」
アルスの動きが止まる。彼が足を乗せていた「岩場」が、大きく隆起したからだ。 地響き。いや、違う。 これは――「呼吸」だ。
ズズズズズズ……!
「山」が動いた。岩肌だと思っていたものは、鋼鉄よりも硬い「鱗」だった。 洞窟の壁だと思っていたものは、折り畳まれた巨大な「翼」だった。 そして、アルスが剣を突き立てた真紅の結晶体。それは宝石などではなく――
ギョロリ。
瞼(まぶた)が開かれた、「巨大な眼球」だった。
「ひ……」
アルスは息を飲んだ。目の前にあるのは、縦に割れた黄金の瞳孔。自分の体など容易く飲み込めるほどの、圧倒的な「視線」が、至近距離で彼を射抜いていた。
『――小蠅(こばえ)ガ』
脳内に直接響く、地響きのような念話。それは先ほどの「不死の王」など比較にならない、神話級の威圧感を放っていた。
『我ガ眠リヲ、妨ゲシ愚カ者ドモヨ』
巨大な竜が、鎌首をもたげた。その全長は100メートルを超えているだろう。 全身を黒曜石のような鱗で覆い、四肢には城壁をも砕く鉤爪。口からは、溶岩のような熱気が漏れ出している。
『滅びの古竜(エンシェント・ドラゴン)』。 Sランク相当。 単体で国家を滅ぼし得る、生ける天災。 このダンジョンの真の主であり、かつて狂王が国を滅ぼしてまで封印した「禁忌」そのものだった。
「あ……あ、あ……」
アルスは腰を抜かし、後ずさった。勝てるわけがない。万全の状態でも勝算などない相手に、今のボロボロの状態で挑むなど、蟻が象に噛み付くようなものだ。
「いやだ……嘘だ……」
下にいたカレアたちが、絶望のあまり失禁して座り込む。逃げ場はない。入り口の扉は閉ざされている。
『死ヲ以テ、贖(あがな)ウガイイ』
ドラゴンが大きく息を吸い込んだ。口腔内で、紅蓮の炎が渦を巻く。ブレスだ。 一撃でこの空間ごと、彼らを灰にするつもりだ。
「う、うわああああああッ!!」
アルスは無様に悲鳴を上げ、折れた剣を投げ捨てて頭を抱えた。走馬灯のように駆け巡るのは、栄光の日々ではなく、数日前に自分が追い出した黒髪の男の顔だった。
『あばよ、勇者様。道中、気をつけて』
あの時、あいつは笑っていた。こうなることがわかっていたかのように。
ドラゴンの口から、破滅の光が放たれようとしていた。英雄の旅路は、ここで炭になって終わる。そう、誰もが確信した瞬間だった。
勇者アルスの叫び声が、暗い回廊に響いた。彼らは走っていた。背後から迫る魔物の群れ――普段なら一撫でで蹴散らせるはずのスケルトンやゾンビの群れから、無様に逃げ惑っていた。
「ま、待ってアルス……! 足が……!」
聖女マリアが悲鳴を上げる。捻挫した足を引きずり、ガイルに肩を借りて必死に食らいつくが、限界は近い。
「急げ! 追いつかれるぞ!」
アルスは振り返りもせずに怒鳴った。彼が目指しているのは、出口ではない。ダンジョンのさらに奥、先ほど見つけた「厳重に封印された扉」の向こう側だ。
「アルス! そっちは深層よ!? 出口は逆だわ!」
カレアが叫ぶ。だが、アルスの耳には届かない。彼の瞳は、狂気じみた執念で濁っていた。
(ありえない……あんな空っぽの部屋がゴールなわけがない……!)
アルスの思考は、現実を受け入れることを拒絶していた。
ジンたちに出し抜かれた?
自分が無能だった?
そんなはずはない。
あれはフェイクだ。盗掘者や馬鹿を騙すための偽の部屋だ。真のボス、真の財宝は、もっと奥にあるはずだ。
「そうだ……この扉だ! この向こうにこそ、俺たちに相応しい栄光があるんだ!」
行き止まりにあったのは、巨大な石の扉だった。表面には禍々しい鎖が幾重にも巻き付けられ、赤黒い文字で『禁足』と刻まれている。どう見ても、「入ってはいけない場所」だ。
だが、今のアルスにとって、それは「宝の番人」にしか見えなかった。
「開け! 開けぇぇぇッ!」
アルスは折れた聖剣の柄で、鎖を乱打した。
カンッ、カンッ!
火花が散る。 本来なら強固な封印のはずだが、経年劣化していたのか、それとも今の彼らの「不運」が最悪の形で作用したのか。
パキン。
鎖の一つが、呆気なく砕け散った。 それに連鎖するように、封印の魔力が霧散し、重厚な石扉が地響きを立てて開き始めた。
ゴゴゴゴゴゴ……。
「開いた……! 見ろ、やっぱりだ!」
アルスは狂喜し、仲間を促して中へと駆け込んだ。直後、背後で扉が再び閉まり、追ってきた魔物たちを遮断した。
「た、助かった……のか?」
ガイルがその場に崩れ落ちる。とりあえず、雑魚の群れからは逃げ切れたようだ。
「……ねえ、ここ……変よ」
カレアが震える声で呟いた。そこは、広大なドーム状の空間だった。天井が見えないほど高く、足元にはどこまでも続く巨大な岩場が広がっている。そして何より――空気が重い。 呼吸をするだけで肺が焼けるような、濃密で暴力的な魔素が充満していた。
「明るい……?」
マリアが空を見上げた。地下深くなのに、空間全体が赤く発光している。光源は、岩場の中心にある「巨大な山」のような物体だ。
「見ろ! あれだ!」
アルスが指差した。その「山」の頂上付近に、一際強く輝く真紅の結晶体が埋まっている。大人の背丈ほどもある、巨大な宝石に見えた。
「あれこそがダンジョンコア……いや、伝説の賢者の石かもしれない! あれさえ手に入れれば、俺たちは……!」
アルスは傷の痛みも忘れ、岩場を駆け上がった。止めようとする仲間の声など聞こえない。あそこにあるのは逆転の一手。失墜した名誉を取り戻し、ジンを見返すための希望の光だ。
「ははっ、はははは! 俺は選ばれている! やっぱり俺は最強の勇者だ!」
アルスは「山」の頂上にたどり着き、その真紅の結晶体に手を伸ばした。そして、欲望のままに――折れた剣を突き立て、こじ取ろうとした。
ガキンッ!!
硬質な音が響く。 その瞬間。
ドクン。
世界が、脈打った。
「――え?」
アルスの動きが止まる。彼が足を乗せていた「岩場」が、大きく隆起したからだ。 地響き。いや、違う。 これは――「呼吸」だ。
ズズズズズズ……!
「山」が動いた。岩肌だと思っていたものは、鋼鉄よりも硬い「鱗」だった。 洞窟の壁だと思っていたものは、折り畳まれた巨大な「翼」だった。 そして、アルスが剣を突き立てた真紅の結晶体。それは宝石などではなく――
ギョロリ。
瞼(まぶた)が開かれた、「巨大な眼球」だった。
「ひ……」
アルスは息を飲んだ。目の前にあるのは、縦に割れた黄金の瞳孔。自分の体など容易く飲み込めるほどの、圧倒的な「視線」が、至近距離で彼を射抜いていた。
『――小蠅(こばえ)ガ』
脳内に直接響く、地響きのような念話。それは先ほどの「不死の王」など比較にならない、神話級の威圧感を放っていた。
『我ガ眠リヲ、妨ゲシ愚カ者ドモヨ』
巨大な竜が、鎌首をもたげた。その全長は100メートルを超えているだろう。 全身を黒曜石のような鱗で覆い、四肢には城壁をも砕く鉤爪。口からは、溶岩のような熱気が漏れ出している。
『滅びの古竜(エンシェント・ドラゴン)』。 Sランク相当。 単体で国家を滅ぼし得る、生ける天災。 このダンジョンの真の主であり、かつて狂王が国を滅ぼしてまで封印した「禁忌」そのものだった。
「あ……あ、あ……」
アルスは腰を抜かし、後ずさった。勝てるわけがない。万全の状態でも勝算などない相手に、今のボロボロの状態で挑むなど、蟻が象に噛み付くようなものだ。
「いやだ……嘘だ……」
下にいたカレアたちが、絶望のあまり失禁して座り込む。逃げ場はない。入り口の扉は閉ざされている。
『死ヲ以テ、贖(あがな)ウガイイ』
ドラゴンが大きく息を吸い込んだ。口腔内で、紅蓮の炎が渦を巻く。ブレスだ。 一撃でこの空間ごと、彼らを灰にするつもりだ。
「う、うわああああああッ!!」
アルスは無様に悲鳴を上げ、折れた剣を投げ捨てて頭を抱えた。走馬灯のように駆け巡るのは、栄光の日々ではなく、数日前に自分が追い出した黒髪の男の顔だった。
『あばよ、勇者様。道中、気をつけて』
あの時、あいつは笑っていた。こうなることがわかっていたかのように。
ドラゴンの口から、破滅の光が放たれようとしていた。英雄の旅路は、ここで炭になって終わる。そう、誰もが確信した瞬間だった。
46
あなたにおすすめの小説
無能と呼ばれてパーティーを追放!最強に成り上がり人生最高!
本条蒼依
ファンタジー
主人公クロスは、マスターで聞いた事のない職業だが、Eランクという最低ランクの職業を得た。
そして、差別を受けた田舎を飛び出し、冒険者ギルドに所属しポーターとして生活をしていたが、
同じパーティーメンバーからも疎まれている状況で話は始まる。
器用貧乏な赤魔道士は、パーティーでの役割を果たしてないと言って追い出されるが…彼の真価を見誤ったメンバーは後にお約束の展開を迎える事になる。
アノマロカリス
ファンタジー
【赤魔道士】
それは…なりたい者が限られる不人気No. 1ジョブである。
剣を持って戦えるが、勇者に比べれば役に立たず…
盾を持ってタンクの役割も出来るが、騎士には敵わず…
攻撃魔法を使えるが、黒魔道士には敵わず…
回復魔法を使えるが、白魔道士には敵わず…
弱体魔法や強化魔法に特化していて、魔法発動が他の魔道士に比べて速いが認知されず…
そして何より、他のジョブに比べて成長が遅いという…
これは一般的な【赤魔道士】の特徴だが、冒険者テクトにはそれが当て嵌まらなかった。
剣で攻撃をすれば勇者より強く…
盾を持てばタンクより役に立ち…
攻撃魔法や回復魔法は確かに本職の者に比べれば若干威力は落ちるが…
それを補えるだけの強化魔法や弱体魔法の効果は絶大で、テクトには無詠唱が使用出来ていた。
Aランクパーティーの勇者達は、テクトの恩恵を受けていた筈なのに…
魔物を楽に倒せるのは、自分達の実力だと勘違いをし…
補助魔法を使われて強化されているのにもかかわらず、無詠唱で発動されている為に…
怪我が少ないのも自分達が強いからと勘違いをしていた。
そしてそんな自信過剰な勇者達は、テクトを役立たずと言って追い出すのだが…
テクトは他のパーティーでも、同じ様に追い出された経験があるので…
追放に対しては食い下がる様な真似はしなかった。
そしてテクトが抜けた勇者パーティーは、敗走を余儀無くされて落ち目を見る事になるのだが…
果たして、勇者パーティーはテクトが大きな存在だったという事に気付くのはいつなのだろうか?
9月21日 HOTランキング2位になりました。
皆様、応援有り難う御座います!
同日、夜21時49分…
HOTランキングで1位になりました!
感無量です、皆様有り難う御座います♪
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~
名無し
ファンタジー
突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。
自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。
もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。
だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。
グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。
人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。
没落港の整備士男爵 ~「構造解析」スキルで古代設備を修理(レストア)したら、大陸一の物流拠点になり、王家も公爵家も頭が上がらなくなった件~
namisan
ファンタジー
大陸の南西端に位置するベルナ子爵領。
かつては貿易で栄えたこの港町も、今は見る影もない。
海底には土砂が堆積して大型船は入港できず、倉庫街は老朽化し、特産品もない。借金まみれの父と、諦めきった家臣たち。そこにあるのは、緩やかな「死」だけだった。
そんな没落寸前の領地の嫡男、アレン(16歳)に転生した主人公には、前世の記憶があった。
それは、日本で港湾管理者兼エンジニアとして働き、現場で散った「整備士」としての知識。
そして、彼にはもう一つ、この世界で目覚めた特異な能力があった。
対象の構造や欠陥、魔力の流れが設計図のように視えるスキル――【構造解析】。
「壊れているなら、直せばいい。詰まっているなら、通せばいい」
アレンは錆びついた古代の「浚渫(しゅんせつ)ゴーレム」を修理して港を深く掘り直し、魔導冷却庫を「熱交換の最適化」で復活させて、腐るだけだった魚を「最高級の輸出品」へと変えていく。
ドケチな家令ガルシアと予算を巡って戦い、荒くれ者の港湾長ゲンと共に泥にまみれ、没落商会の女主人メリッサと手を組んで販路を開拓する。
やがてその港には、陸・海・空の物流革命が巻き起こる。
揺れない「サスペンション馬車」が貴族の移動を変え、「鮮度抜群の魚介グルメ」が王族の胃袋を掴み、気性の荒いワイバーンを手懐けた「空輸便」が世界を結ぶ。
聖女の私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
重田いの
ファンタジー
聖女である私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
あのお、私はともかくお父さんがいなくなるのは国としてマズイと思うのですが……。
よくある聖女追放ものです。
婚約破棄?いいですけど私巨乳ですよ?
無色
恋愛
子爵令嬢のディーカは、衆目の中で婚約破棄を告げられる。
身分差を理由に見下されながらも、彼女は淡々と受け入れようとするが、その時ドレスが破れ、隠していた自慢のそれが解き放たれてしまう。
『イージス艦長、インパール最前線へ。――牟田口廉也に転生した俺は、地獄の餓死作戦を「鉄壁の兵站要塞」に変える』
月神世一
SF
【あらすじ】
「補給がなければ、戦場に立つ資格すらない」
坂上真一(さかがみ しんいち)、50歳。
かつてイージス艦長として鉄壁の防空網を指揮し、現在は海上自衛隊で次世代艦の兵站システムを設計する男。
背中には若き日の過ちである「仁王」の刺青を隠し持ち、北辰一刀流の達人でもある彼は、ある日、勤務中に仮眠をとる。
目が覚めると、そこは湿気と熱気に満ちた1944年のビルマだった。
鏡に映っていたのは、小太りで口髭の男――歴史の教科書で見た、あの「牟田口廉也」。
しかも時期は、日本陸軍史上最悪の汚点とされる「インパール作戦」決行の直前。
部下たちは「必勝の精神論」を叫び、無謀な突撃を今か今かと待っている。
(……ふざけるな。俺に、部下を餓死させろと言うのか?)
現代の知識と、冷徹な計算、そして海自仕込みのロジスティクス能力。
すべてを駆使して、坂上(中身)は歴史への介入を開始する。
精神論を振りかざすふりをして上層部を欺き、現地改修で兵器を強化し、密かに撤退路を整備する。
これは、「史上最も無能な指揮官」の皮を被った「現代の有能な指揮官」が、確定した敗北の運命をねじ伏せ、数万の命を救うために戦う、逆転の戦記ドラマ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる