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第一章 初心者の躍動
第八十六話 鉱山の戦闘(3)
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そして自身の攻撃が予想以上の被害を出した事に固まっていたナギだったが、先程の攻撃の影響で周囲の魔物は近寄る事無く何体かはすでに遠くへと逃げ出してすらいた。
おかげでその場で立ち尽くしていたナギは他の魔物に襲われる事無くいられたのだ。
攻撃から10分程経つとようやく再起動したナギはゆっくりと周囲を見回す。
「えっと…さっきまでゴーレムと戦っていて、ここは岩場だった…はずなんだけど……」
動揺した様子のナギは何とか先ほどまでの光景を思い出して、改めて周囲の光景との落差に呆然としていた。
だが同時に自分のやった事も正確に思い出せたようであぁ…と、何処か納得したように小さく頷いていた。
「あぁ…これはあれだ、圧縮したファイヤーボールの痕だった。でも、え?こんな威力になんの?ヤバ…」
改めて理解した事でナギは自分のやった事を改めて後悔していた。しかし周囲の被害を改めて確認するとすぐに諦めるように溜息を漏らす。
「はぁ~しかたない。とりあえず、説明の自在が本当に自在だったって言う事だけは理解できたわ」
考えてもどうする事も出来ないと割り切ったナギはとりあえず、改めて周囲を確認して諦めたように溜息を漏らす。
「はぁ~しかたない。とりあえず、説明の自在が本当に自在だったって言う事だけは理解できたわ」
どうしようもない事を考えるのを止めたナギはとりあえず、【魔力操作】スキルの効果を確認できただけよかった!と意識を切り替えて何とか元気を取り戻す。
そして冷静さを本格的に取り戻すと近くで比較的被害の少ない場所を見つけて座った。
「さて、さっきのは初めてやったためのミスだったとして諦めよう。問題は、三つを纏めて圧縮じゃかった場合も確認しておきたいし、他にもエンチャントと使ってないウォール系にも干渉できるかだな…」
座ったナギは先程試した攻撃を思い浮かべて他の魔術にも応用可能なのか、または圧縮や合成の他に何が可能なのかを真剣に考え。頭の中で先ほどまでの工程を明確にイメージする。
(さっきの青い火球は、ファイヤーボール×3を合成して大きさと火力を強化。次にそれを圧縮して更に火力と威力の両面を強化できるか試したんだ。で、思いのほか大変だったけど形にする事はできたから、他に方法も無かったしゴーレムに一か八かで放った。結果は、威力・火力共に想像以上でこの悲惨な光景に…)
そこで一度ナギは周囲を確認すると爆心地周辺は半径1m近くが少し融解していて、それ以外の近い場所も爆発の余波で岩は砕けて吹き飛ばされていた。
だが目的のゴーレム自体は跡形もなく倒すことが出来ているようで、先程ナギが確認したところアイテムボックスにゴーレムのドロップらしきものが複数存在した。
その事でナギは威力自体に文句はなかったが、いくらゲームとは言え周囲への影響があまりにもでかすぎるのだ。
(倒せいてたのは良かったけど、問題はこの周囲への破壊の影響なんだよな。毎回周囲を破壊してたらただのやばい奴になっちまうし。でもな~防御力の高い奴はあれほどでないにしろ、そこそこの威力がないとまともにダメージが入らないしな…)
ナギは周囲への影響による使いやすさに使用を止めようかとも考えていたが、それ以上に今は高防御力の敵に通用する数少ない攻撃手段でもあったのだ。
そのために安易に封印するわけにもいかずナギはどうにか威力を押さえて、更に攻撃が通るようにならないかと考えていた。
だがしかし、座りながら一人で唸って考えたところで答えがすぐに出るはずもなく。
ある程度考え終えたナギは小さく溜息を漏らしながらゆっくりと立ち上がった。
「はぁ…仕方ない。適当に敵を見つけて試すしかないか!」
立ち上がったナギはい合いを入れるためにパンッ!と顔を叩く。
すると一気にシャキッ!とした表情に変わると改めて鉱山を登り始める。
その後、鉱山を順調に登り始めたナギだったが再開してから約30分もの間一度も魔物と遭遇していなかった。
「あれ~?なんで魔物こんなにいないの??」
この時ナギは完全に気づいていなかったが、魔物達はいないのではなく先ほどの攻撃の影響を少なからず受け、魔物達は本能的に恐怖心を抱いて原因のナギから隠れてしまっただけなのだ。
ビック・アント達は自らの巣穴に籠り。ゴーレムやストーン・バグなどの擬態持ちの魔物達は全力で風景に溶け込んでやり過ごそうとしていた。
しかしそんな事に気が付く事無くナギはどんどんと上って行き、そこそこ上ったところでナギは何かに気が付いたようで急に動きを止める。
「お、あの辺が光っているって事は何か採掘できるかな‼」
その時ナギがいた場所はゴツゴツした岩の壁に囲まれた迷路のような場所で、その壁の数か所に薬草を採取した時のように小さく光を放っている場所が幾つも存在したのだ。
光が何なのかチュートリアルの採取の経験ですぐに予想できたからこそ、ナギは楽しそうにワクワクした様子で笑みを浮かべていたのだ。
「よし!早速、試してみよう。えっと、確か初級とか書いてある奴がいろいろあったはず……」
何か思い出したのかナギは少し考えながらアイテムボックスを開いて中身を確認して行き。目的の物を見つけるとどこか安心した様子で小さく頷いた。
「よかった…あったよ‼それじゃ取り出しっ」
ナギがそう言うと目的の物が小さな光から変化して現れ、それは木の棒に鉄の部品が付けられた採掘用の道具『ピッケル』だった。
その取り出したピッケルを見て現実ではめったに見る事の無いそれにナギは感動したように持って振ったりしていた。
「おぉ~!なにこれ、初めて見たけどこんな感じなんだな。なんか感動‼」
初めて見るリアルなピッケルを手に持って感動したように眺めていた。
しかし何時までも感動していられるほど暇と言う訳でもないので、何とか気を引き締めたナギは一番近くの採掘ポイントへと向かう。
「えっと、採取と同じ要領で…オリャッ‼」カァ~ン!
ナギは良く狙いを定めて甲高い音を響かせて光っている場所へと打ち付ける。小さく火花を散らして押元にころりと石が落ちた。
それに気が付いたナギはヒョイッと軽く拾い上げて確認した。
「う~ん、触ったり見ただけだと普通の石だけど、とりあえず鑑定してみるか!」『鑑定』
いろいろ触ったり、角度を変えて観察したナギは結局何も分からなかったのですぐに鑑定スキルを使用した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
鉄鉱石 品質 劣 ランク 3
備考 加工する事で鉄のインゴットにすことが出来る。他、生産系で利用方あり
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そして表示された鑑定結果を確認したナギはほぉ~!と何か楽しそうに笑みを浮かべていた。
「へぇ~!前の鉱石は鑑定していなかったけど、鑑定するとこう表示されるのか。でも、やっぱりレベルが低いと品質が微妙だな…」
ナギは手に持っている鉱石の品質に少し残念そうに少し俯いていた。
だが何か思い浮かんだのかナギは楽しそうにニヤリ!と笑みを浮かべて改めてピッケルを構える。
「よっしゃ‼とりあえず、今日はここの採掘できる場所全部やっちまおう!」
そう言ったナギは先ほどと同じように光っている個所にピッケルを振り下ろす。その度に火花が散って足元に鉱石が転がり落ちるが、今度はすぐには拾わずに再度振り下ろした。
何度も繰り返して採掘していると、追加で2個転がり出たところで光はすっ…と消えてしまう。
「お?4個しか取れないって事なのか…いや、まだなんか箇所か有るし。そこを全部試してから判断するべきか。よし!そうと決めれば、次行こう‼」
一か所目を取りつくしたナギは採掘できた数が思ったより少なく残念そうだったが、すぐに決めつけるのは危険と判断して他でも試すことにしたのだ。
ナギは一つ目から比較的一番近くの光っている採掘ポイントで採掘を再開した。
それから約30分程の間、ナギは見える範囲の採掘ポイントすべてを取りつくしたのだった。
しかしこの時ナギは気が付いていなかったが周囲の魔物は先ほどの衝撃から立ち直り、密かにナギの周囲を囲むように移動を始めていたのだった…
おかげでその場で立ち尽くしていたナギは他の魔物に襲われる事無くいられたのだ。
攻撃から10分程経つとようやく再起動したナギはゆっくりと周囲を見回す。
「えっと…さっきまでゴーレムと戦っていて、ここは岩場だった…はずなんだけど……」
動揺した様子のナギは何とか先ほどまでの光景を思い出して、改めて周囲の光景との落差に呆然としていた。
だが同時に自分のやった事も正確に思い出せたようであぁ…と、何処か納得したように小さく頷いていた。
「あぁ…これはあれだ、圧縮したファイヤーボールの痕だった。でも、え?こんな威力になんの?ヤバ…」
改めて理解した事でナギは自分のやった事を改めて後悔していた。しかし周囲の被害を改めて確認するとすぐに諦めるように溜息を漏らす。
「はぁ~しかたない。とりあえず、説明の自在が本当に自在だったって言う事だけは理解できたわ」
考えてもどうする事も出来ないと割り切ったナギはとりあえず、改めて周囲を確認して諦めたように溜息を漏らす。
「はぁ~しかたない。とりあえず、説明の自在が本当に自在だったって言う事だけは理解できたわ」
どうしようもない事を考えるのを止めたナギはとりあえず、【魔力操作】スキルの効果を確認できただけよかった!と意識を切り替えて何とか元気を取り戻す。
そして冷静さを本格的に取り戻すと近くで比較的被害の少ない場所を見つけて座った。
「さて、さっきのは初めてやったためのミスだったとして諦めよう。問題は、三つを纏めて圧縮じゃかった場合も確認しておきたいし、他にもエンチャントと使ってないウォール系にも干渉できるかだな…」
座ったナギは先程試した攻撃を思い浮かべて他の魔術にも応用可能なのか、または圧縮や合成の他に何が可能なのかを真剣に考え。頭の中で先ほどまでの工程を明確にイメージする。
(さっきの青い火球は、ファイヤーボール×3を合成して大きさと火力を強化。次にそれを圧縮して更に火力と威力の両面を強化できるか試したんだ。で、思いのほか大変だったけど形にする事はできたから、他に方法も無かったしゴーレムに一か八かで放った。結果は、威力・火力共に想像以上でこの悲惨な光景に…)
そこで一度ナギは周囲を確認すると爆心地周辺は半径1m近くが少し融解していて、それ以外の近い場所も爆発の余波で岩は砕けて吹き飛ばされていた。
だが目的のゴーレム自体は跡形もなく倒すことが出来ているようで、先程ナギが確認したところアイテムボックスにゴーレムのドロップらしきものが複数存在した。
その事でナギは威力自体に文句はなかったが、いくらゲームとは言え周囲への影響があまりにもでかすぎるのだ。
(倒せいてたのは良かったけど、問題はこの周囲への破壊の影響なんだよな。毎回周囲を破壊してたらただのやばい奴になっちまうし。でもな~防御力の高い奴はあれほどでないにしろ、そこそこの威力がないとまともにダメージが入らないしな…)
ナギは周囲への影響による使いやすさに使用を止めようかとも考えていたが、それ以上に今は高防御力の敵に通用する数少ない攻撃手段でもあったのだ。
そのために安易に封印するわけにもいかずナギはどうにか威力を押さえて、更に攻撃が通るようにならないかと考えていた。
だがしかし、座りながら一人で唸って考えたところで答えがすぐに出るはずもなく。
ある程度考え終えたナギは小さく溜息を漏らしながらゆっくりと立ち上がった。
「はぁ…仕方ない。適当に敵を見つけて試すしかないか!」
立ち上がったナギはい合いを入れるためにパンッ!と顔を叩く。
すると一気にシャキッ!とした表情に変わると改めて鉱山を登り始める。
その後、鉱山を順調に登り始めたナギだったが再開してから約30分もの間一度も魔物と遭遇していなかった。
「あれ~?なんで魔物こんなにいないの??」
この時ナギは完全に気づいていなかったが、魔物達はいないのではなく先ほどの攻撃の影響を少なからず受け、魔物達は本能的に恐怖心を抱いて原因のナギから隠れてしまっただけなのだ。
ビック・アント達は自らの巣穴に籠り。ゴーレムやストーン・バグなどの擬態持ちの魔物達は全力で風景に溶け込んでやり過ごそうとしていた。
しかしそんな事に気が付く事無くナギはどんどんと上って行き、そこそこ上ったところでナギは何かに気が付いたようで急に動きを止める。
「お、あの辺が光っているって事は何か採掘できるかな‼」
その時ナギがいた場所はゴツゴツした岩の壁に囲まれた迷路のような場所で、その壁の数か所に薬草を採取した時のように小さく光を放っている場所が幾つも存在したのだ。
光が何なのかチュートリアルの採取の経験ですぐに予想できたからこそ、ナギは楽しそうにワクワクした様子で笑みを浮かべていたのだ。
「よし!早速、試してみよう。えっと、確か初級とか書いてある奴がいろいろあったはず……」
何か思い出したのかナギは少し考えながらアイテムボックスを開いて中身を確認して行き。目的の物を見つけるとどこか安心した様子で小さく頷いた。
「よかった…あったよ‼それじゃ取り出しっ」
ナギがそう言うと目的の物が小さな光から変化して現れ、それは木の棒に鉄の部品が付けられた採掘用の道具『ピッケル』だった。
その取り出したピッケルを見て現実ではめったに見る事の無いそれにナギは感動したように持って振ったりしていた。
「おぉ~!なにこれ、初めて見たけどこんな感じなんだな。なんか感動‼」
初めて見るリアルなピッケルを手に持って感動したように眺めていた。
しかし何時までも感動していられるほど暇と言う訳でもないので、何とか気を引き締めたナギは一番近くの採掘ポイントへと向かう。
「えっと、採取と同じ要領で…オリャッ‼」カァ~ン!
ナギは良く狙いを定めて甲高い音を響かせて光っている場所へと打ち付ける。小さく火花を散らして押元にころりと石が落ちた。
それに気が付いたナギはヒョイッと軽く拾い上げて確認した。
「う~ん、触ったり見ただけだと普通の石だけど、とりあえず鑑定してみるか!」『鑑定』
いろいろ触ったり、角度を変えて観察したナギは結局何も分からなかったのですぐに鑑定スキルを使用した。
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鉄鉱石 品質 劣 ランク 3
備考 加工する事で鉄のインゴットにすことが出来る。他、生産系で利用方あり
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そして表示された鑑定結果を確認したナギはほぉ~!と何か楽しそうに笑みを浮かべていた。
「へぇ~!前の鉱石は鑑定していなかったけど、鑑定するとこう表示されるのか。でも、やっぱりレベルが低いと品質が微妙だな…」
ナギは手に持っている鉱石の品質に少し残念そうに少し俯いていた。
だが何か思い浮かんだのかナギは楽しそうにニヤリ!と笑みを浮かべて改めてピッケルを構える。
「よっしゃ‼とりあえず、今日はここの採掘できる場所全部やっちまおう!」
そう言ったナギは先ほどと同じように光っている個所にピッケルを振り下ろす。その度に火花が散って足元に鉱石が転がり落ちるが、今度はすぐには拾わずに再度振り下ろした。
何度も繰り返して採掘していると、追加で2個転がり出たところで光はすっ…と消えてしまう。
「お?4個しか取れないって事なのか…いや、まだなんか箇所か有るし。そこを全部試してから判断するべきか。よし!そうと決めれば、次行こう‼」
一か所目を取りつくしたナギは採掘できた数が思ったより少なく残念そうだったが、すぐに決めつけるのは危険と判断して他でも試すことにしたのだ。
ナギは一つ目から比較的一番近くの光っている採掘ポイントで採掘を再開した。
それから約30分程の間、ナギは見える範囲の採掘ポイントすべてを取りつくしたのだった。
しかしこの時ナギは気が付いていなかったが周囲の魔物は先ほどの衝撃から立ち直り、密かにナギの周囲を囲むように移動を始めていたのだった…
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