120 / 795
◇お互いに。
◇勝てる訳ない*優月
しおりを挟む「……な、この話また明日する。――――…… 優月、ベッドいこうぜ?」
ぎゅ、と抱き寄せられて、そう言われて。
もう。頷く以外できない。……もともと、拒否る気なんか、ないし。
一緒に、ベッドに来て。
ドキドキしてる中、キスされて。
「……んん……」
めちゃくちゃ深くキスされたまま。
枕の上に倒される。
キスに頭が真っ白になってる間に、胸を弄られて、さらに体温があがる。
真上に玲央が居て、めちゃくちゃキスされてると、舌で絡んだ唾液が流れてきて、何度か、飲み込む。でもうまく飲めなくて、口の横を流れて。正直、息するだけで、精一杯だし。
――――……なんか……。
涎、たらしてるみたいで、恥ずかしすぎると、思っていたら。
玲央が、ふっと気付いて。 濡れたその部分を舌で舐めあげた。
「ひゃ……」
ぞわっとして。
――――……玲央がよく舐める、首や耳や顎とか。とにかく色んなところ。
絶対、普通の男は、舐められた事ないんじゃないかと思って。
だって女の子って、そんな、しない……と思うんだけど。
……なんか、オレ、こんな所で、こんなに、ぞわぞわ感じて、なんか段々そこまでが気持ちよくなってきて。
気持ちいいで埋め尽くされた頭の、すごく端っこの方で、これで良いんだろうかと、ちょっと悩む。
「……んん……ぅ、ん……ッ……」
悩むんだけど――――…… 玲央に触れられてると、すぐ、何も考えられなくなる。
玲央のする事って。なんで、こんなに気持ちいいんだろ……。
……なんかもう――――…… いつもキスだけでも、いっぱいいっぱい。
「……ん、ふ……っ……」
絡め取られた舌が、ゆっくりと外される。
でももう、気持ちよすぎて、動けなくて。舌しびれたまま、戻せないままでいると。
ふ、と笑った玲央の指が、舌に触れた。
「っん? ……ン、ぁ……っ……」
ぐちゅ、と指2本、口に差し込まれてしまって。中で、舌をいじりながら、好きに動く。ついていけなくて、顔を背けたら、耳に舌を入れられて。
「……ひぁ……っ……っ ……」
びくん!と体が震える。
くっと、耳の中で、笑われる。
「……かーわい、お前……」
そこでしゃべんないで、と言いたいのだけれど、口に入れられた指で、何も言えない。出るのは、くぐもった、喘ぎだけで。
「……っ……ん……ん……っ」
「――――……は。…… ほんとに、すぐトロトロな顔……」
耳から舌を外して、顔を正面に戻した玲央に、ふ、と笑われて。
かあっと赤くなる。
まだ舌、指で触られてるままだし。恥ずかしすぎ……っ
舌の裏側、指で、つ、と撫でられて。
「……んっ」
ぞわっとした強い感覚に、足まで震えた。
「――――……感じやす……」
クスっと笑ってそう言いながら、玲央は指を口から外した。
同時に、またキスされて、舌を絡め取られて、吸われる。
「――――……っ……は……ンン……」
涙が滲む。顔、熱い。 舌、熱すぎて、溶ける。
もうこれ以上気持ちいいなんてない、と思ってしまう。
不意に玲央が、いつの間にか反応していた中心に、触れた。
「なんでこんな、硬くなってンの?」
「――――……っっ」
「――――……まだキスしか、してないんだけどなー…… ああ……少し乳首、さわったけど……」
「……~~~~っっ……」
……そうだけど……っ……。
確かに言っちゃうと、そう、なんだけど……っっ……。
「……やらしーなー、優月……」
笑いを含んだ声で言われて。
恥ずかしさに、顔に一気に熱が集まって。
自分でも予期せず、ぼろっと、涙が溢れた。
「うわ……」
玲央が、一瞬、びっくりして。
それから、ふ、と苦笑いしながら、涙を拭った。
「……そんな泣くなよ」
「――――……っ意地、悪……」
「……ごめん、すげー可愛くて……」
「……っ……すぐ、笑う、し……」
「……んー……? だってすぐ赤くなって、可愛くて……」
クスクス笑いながら、ちゅちゅ、とキスされる。
「……玲央の触り方が、やらしすぎる……からだし……」
一生懸命訴えてると。
少し黙った玲央が。
クックッと震える。
「わら、わないでよ……」
……また笑うし。
「分かった分かった。――――……オレが、やらしいからだよな?」
クスクス笑いながら、ぺろ、と唇を舐めてくる。
「――――……だから、お前も、すぐ気持ちよくなっちゃうんだよな?」
ひたすらカッコイイこの人は。
オレを上から、見下ろして。
ニヤ、と、笑う。
「全部オレのせいにしていいから――……すげー気持ちよくなろうな?」
「……っ……」
なんか、妖しすぎるくらい、色っぽくてカッコいいけど。
ぞく、と。
あんまりいい予感が、しない。
「お、おれ……」
「んん?」
「……ふ、普通で、いい……」
言ったら、また笑う玲央。
「……普通って?」
「……っ……すごくなくていい、普通……で……」
「んー……」
クス、と笑った玲央が、ちゅ、と首筋に吸い付いて。
一瞬痛みが走る。
「――――……オレが優月にすんのに、普通とか、ないから」
クスクス笑った玲央に、両手首取られて、頭の横に押さえられて。
めちゃくちゃ深いキスが重なって。
「……泣くなら、気持ちよくなって、泣こうなー……?」
囁かれて。
またここから、やり直しなんだ……と。
ちょっと気が遠くなりながら。
見上げた玲央は。
全部、ほんとにカッコ良すぎて。
ドキドキと、早くなる鼓動に。
もう勝てる訳ないと、諦めて、瞳を、伏せた。
応援ありがとうございます!
60
お気に入りに追加
4,858
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる