【恋なんかじゃない】~恋をしらなかった超モテの攻めくんが、受けくんを溺愛して可愛がるお話。

星井 悠里

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◇お互いに。

◇勝てる訳ない*優月

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「……な、この話また明日する。――――…… 優月、ベッドいこうぜ?」


 ぎゅ、と抱き寄せられて、そう言われて。
 もう。頷く以外できない。……もともと、拒否る気なんか、ないし。


 一緒に、ベッドに来て。
 ドキドキしてる中、キスされて。

「……んん……」

 めちゃくちゃ深くキスされたまま。
 枕の上に倒される。

 キスに頭が真っ白になってる間に、胸を弄られて、さらに体温があがる。
 真上に玲央が居て、めちゃくちゃキスされてると、舌で絡んだ唾液が流れてきて、何度か、飲み込む。でもうまく飲めなくて、口の横を流れて。正直、息するだけで、精一杯だし。

 ――――……なんか……。
 涎、たらしてるみたいで、恥ずかしすぎると、思っていたら。

 玲央が、ふっと気付いて。 濡れたその部分を舌で舐めあげた。

「ひゃ……」

 ぞわっとして。

 ――――……玲央がよく舐める、首や耳や顎とか。とにかく色んなところ。

 絶対、普通の男は、舐められた事ないんじゃないかと思って。
 だって女の子って、そんな、しない……と思うんだけど。

 ……なんか、オレ、こんな所で、こんなに、ぞわぞわ感じて、なんか段々そこまでが気持ちよくなってきて。

 気持ちいいで埋め尽くされた頭の、すごく端っこの方で、これで良いんだろうかと、ちょっと悩む。

「……んん……ぅ、ん……ッ……」

 悩むんだけど――――…… 玲央に触れられてると、すぐ、何も考えられなくなる。
 玲央のする事って。なんで、こんなに気持ちいいんだろ……。

 ……なんかもう――――…… いつもキスだけでも、いっぱいいっぱい。


「……ん、ふ……っ……」

 絡め取られた舌が、ゆっくりと外される。
 でももう、気持ちよすぎて、動けなくて。舌しびれたまま、戻せないままでいると。
 ふ、と笑った玲央の指が、舌に触れた。

「っん? ……ン、ぁ……っ……」

 ぐちゅ、と指2本、口に差し込まれてしまって。中で、舌をいじりながら、好きに動く。ついていけなくて、顔を背けたら、耳に舌を入れられて。

「……ひぁ……っ……っ ……」

 びくん!と体が震える。
 くっと、耳の中で、笑われる。

「……かーわい、お前……」

 そこでしゃべんないで、と言いたいのだけれど、口に入れられた指で、何も言えない。出るのは、くぐもった、喘ぎだけで。


「……っ……ん……ん……っ」
「――――……は。…… ほんとに、すぐトロトロな顔……」

 耳から舌を外して、顔を正面に戻した玲央に、ふ、と笑われて。
 かあっと赤くなる。

 まだ舌、指で触られてるままだし。恥ずかしすぎ……っ

 舌の裏側、指で、つ、と撫でられて。

「……んっ」

 ぞわっとした強い感覚に、足まで震えた。


「――――……感じやす……」

 クスっと笑ってそう言いながら、玲央は指を口から外した。
 同時に、またキスされて、舌を絡め取られて、吸われる。


「――――……っ……は……ンン……」


 涙が滲む。顔、熱い。 舌、熱すぎて、溶ける。
 もうこれ以上気持ちいいなんてない、と思ってしまう。

 不意に玲央が、いつの間にか反応していた中心に、触れた。 

「なんでこんな、硬くなってンの?」
「――――……っっ」

「――――……まだキスしか、してないんだけどなー…… ああ……少し乳首、さわったけど……」

「……~~~~っっ……」


 ……そうだけど……っ……。
 確かに言っちゃうと、そう、なんだけど……っっ……。


「……やらしーなー、優月……」

 笑いを含んだ声で言われて。
 恥ずかしさに、顔に一気に熱が集まって。


 自分でも予期せず、ぼろっと、涙が溢れた。


「うわ……」

 玲央が、一瞬、びっくりして。
 それから、ふ、と苦笑いしながら、涙を拭った。


「……そんな泣くなよ」
「――――……っ意地、悪……」

「……ごめん、すげー可愛くて……」
「……っ……すぐ、笑う、し……」

「……んー……? だってすぐ赤くなって、可愛くて……」

 クスクス笑いながら、ちゅちゅ、とキスされる。


「……玲央の触り方が、やらしすぎる……からだし……」

 一生懸命訴えてると。

 少し黙った玲央が。
 クックッと震える。


「わら、わないでよ……」

 ……また笑うし。


「分かった分かった。――――……オレが、やらしいからだよな?」


 クスクス笑いながら、ぺろ、と唇を舐めてくる。


「――――……だから、お前も、すぐ気持ちよくなっちゃうんだよな?」


 ひたすらカッコイイこの人は。
 オレを上から、見下ろして。

 ニヤ、と、笑う。


「全部オレのせいにしていいから――……すげー気持ちよくなろうな?」
「……っ……」


 なんか、妖しすぎるくらい、色っぽくてカッコいいけど。

 ぞく、と。
 あんまりいい予感が、しない。


「お、おれ……」
「んん?」

「……ふ、普通で、いい……」

 言ったら、また笑う玲央。

「……普通って?」
「……っ……すごくなくていい、普通……で……」


「んー……」


 クス、と笑った玲央が、ちゅ、と首筋に吸い付いて。
 一瞬痛みが走る。


「――――……オレが優月にすんのに、普通とか、ないから」


 クスクス笑った玲央に、両手首取られて、頭の横に押さえられて。
 めちゃくちゃ深いキスが重なって。


「……泣くなら、気持ちよくなって、泣こうなー……?」

 囁かれて。
 

 またここから、やり直しなんだ……と。
 ちょっと気が遠くなりながら。


 見上げた玲央は。
 全部、ほんとにカッコ良すぎて。


 ドキドキと、早くなる鼓動に。
 もう勝てる訳ないと、諦めて、瞳を、伏せた。
 









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