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第三章
佐藤との密約5
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そのまま佐藤と一緒に登校して、学校に近づいていく内にだんだんみんなの視線を感じ始める。
特に女子の視線が半端ない。もしかしなくても僕は、嫉妬の対象になっている…。
横の佐藤をちらと見上げると、「悪いな」と言って苦笑いされた。
「まあ、いいけど…」
乗りかかった船だしな。それにまあ僕の虫よけ?も兼ねているようだから。
「おはよう、由紀。あれ、佐藤も一緒か」
教室に入ると、梓が真っ先に声をかけてくれた。
「おはよう、梓」
「おはよう、牧野」
「…佐藤はちゃんと由紀の事考えてやれよ? お前のように心臓に毛なんか生えて無さそうだし」
「…そうでも無いんじゃないか? 俺だったら、さ…由紀のような真似は出来ないぞ」
他人に聞かれないようにボソボソと小声で喋っているけれど、隣にいる僕にはしっかり聞こえているぞ。
「大丈夫よ、梓。私これでも、意外と辛抱強い所あるから」
安心させるように梓にニッコリと笑う。
その僕の笑顔を見た佐藤が、少し意地悪そうな顔で笑いかけながら、手を伸ばして僕の髪の毛先をくるんと弄んだ。途端、女子の悲鳴と強い視線が僕らを襲う。
「佐藤君…」
今の絶対わざとだよね!
そうだよね!
「佐藤、お前なあ…」
「らしさもしっかり出さないとな。そうじゃないと意味ないから」
「3人だけの秘密だ。牧野も協力しろよな」
「…分かったよ」
梓は片眉を上げ、肩をすくめた。
特に女子の視線が半端ない。もしかしなくても僕は、嫉妬の対象になっている…。
横の佐藤をちらと見上げると、「悪いな」と言って苦笑いされた。
「まあ、いいけど…」
乗りかかった船だしな。それにまあ僕の虫よけ?も兼ねているようだから。
「おはよう、由紀。あれ、佐藤も一緒か」
教室に入ると、梓が真っ先に声をかけてくれた。
「おはよう、梓」
「おはよう、牧野」
「…佐藤はちゃんと由紀の事考えてやれよ? お前のように心臓に毛なんか生えて無さそうだし」
「…そうでも無いんじゃないか? 俺だったら、さ…由紀のような真似は出来ないぞ」
他人に聞かれないようにボソボソと小声で喋っているけれど、隣にいる僕にはしっかり聞こえているぞ。
「大丈夫よ、梓。私これでも、意外と辛抱強い所あるから」
安心させるように梓にニッコリと笑う。
その僕の笑顔を見た佐藤が、少し意地悪そうな顔で笑いかけながら、手を伸ばして僕の髪の毛先をくるんと弄んだ。途端、女子の悲鳴と強い視線が僕らを襲う。
「佐藤君…」
今の絶対わざとだよね!
そうだよね!
「佐藤、お前なあ…」
「らしさもしっかり出さないとな。そうじゃないと意味ないから」
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梓は片眉を上げ、肩をすくめた。
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