たとえ神様に嫌われても

らいち

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異変

消された痕跡

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その日以降、大石君はあたしの前に姿を現さず、学校にも現れなくなった。
そして大石君の存在を覚えているのはあたしだけ。
いつの間にか彼の存在そのものが無かったものになっていた。
 
今までは、ここまであからさまに彼の痕跡を消したことなどなかったのに……。


愕然とした。
大石君はもう、ここに来る気はないのだ。
 

あたし、大石君に捨てられたの? 

最後に魔界で会った時、あんなに優しかったのに……。
あたしに悪い様にはしないって言ってくれたのに……。
 

悪いようにって何? 
こんな風にあたしを見捨てて、いなくなってしまう事なの?
 


まるで見捨てられた、子犬のようだと思った。
 




あたしは為す術もなく、立ちすくむ事しか出来なかった。
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