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復讐の誓い
10年前の大事件
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♦︎♢♦︎
10年前の事件。
それは、人々が魔族に対し優勢な状況になった事で慢心してしまったが為に起きた惨劇であった。
王国『クロールスウェイ』は、物流の中心地であり、様々な物や人で溢れかえっていた。
イメージするなら、今の『ゲスブランド』に近い街並みだろう。
当然、ギルドの中にも強者共が揃い警備も厳重、安全安心な場所として有名だったそうだ。
女勇者の誕生により、王国に対する信頼は更に強固な物となった。
そんな中、魔族討伐の勢いがついた王国は、国王の命により勇者を敵地の中心部へ派遣することを決定。
このまま一気に魔族を皆殺しにし、完全な平和を手に入れようとした。
……というのは、恐らく建前。
国王は、自分の代で魔族との戦争を終わらせることで生涯揺らぐことのない国民からの支持を手にしようとしたのだろう。最悪の結果を招くとも知らずに。
警備、戦力共に薄手となった王国に、上級淫魔である『ダースリン』が紛れ込んだそうだ。その名前は妻達から話を聞いた事はあった。
ダースリン・カタルシス、インキュバス。
通称『喝欲の悪魔』と呼ばれ、淫魔の中でも非常に自己中心的で残虐な者と有名であった。
奴の力はシドラが俺に説明してくれた「本来の淫紋」とは訳が違う。
強力な洗脳魔法を所持し、絶対的な服従を誓わせ、ボロ雑巾のように捨てる。
目を付けられた人間は、一晩も掛からない内に人形と化してしまうそうだ。
更に言うと、ダースリンの標的は人間だけではない。サキュバスだって被害にあっていると聞く。
喝欲……満たされる事ない欲望を、ただひたすらに喰らう最強最悪の淫魔だそうだ。
そんな悪魔が王国に侵入した、となれば結果は火を見るよりも明らか。
変化魔法で冒険者に化けたダースリンは、ひたすらに女を使役し、殺し合いをさせたのだという。
当然、名だたる冒険者達は討伐へ向かうが、人間は盲目になってしまっていたのだ。
勇者が強いのであって、人間はまだ魔族に対して劣勢であるという真実に。
散々好き放題に暴れられ、王国の人口は半減、勇者が救援に戻った時には既に見る影もなくなっていたらしい。
その、事件の中に幼い頃のミナト・シャーディがいた。
彼女は狂ったような世界を見て、泣き、叫び、苦しんだという。
親は死に、親族一人残らず、ダースリンの手によって奪われた。
更には、幼いながらも美しい容姿をしていたミナトは、奴の目に止まる。
淫紋を刻まれ、性癖を抉られ、ありとあらゆる快楽を植え付けられたのち、暴徒と化した人間の前に捨てられたのだと言う。
「拙者がなるべく顔を隠しているのも、攻撃手段が捨身なのも、それが理由だ。身体が傷付けば傷付くほど、女としての価値は下がる……悪夢が少しだけ晴れる気がした。けど、ダメだ。どうしてもあの卑しい笑みが、頭に刻みつけられ私……拙者を永遠と苦しめる。だから、倒さねばならない。死んでいった家族の為に、なによりも、自分の為に」
呟く彼女の背中は小さく震えていた。
思い出すだけでも苦痛といった様子。
それだけ、ダースリンに対する憎悪が強いのだ。
「これで全てだ、理解したか? マルク、犯され穢され、復讐の血を被った化物だ。貴様が望むような女ではない。暴徒の目の前に晒された後、どうなったかは容易に想像がつくだろう? 人間だれしも、絶望的な状況下に落ち入れば最後は獣……つまるところ、拙者は人間に犯されたのだ」
──『人間は賢そうに生きてるが、結局のところ本能には勝てないってこと』
シドラの言葉を思い出す。淫魔はそれを理解している。
つまり、ある一定数の人間が絶望し、暴徒と化すことすら奴は見越していたのだろう。
「しかも、当時の拙者は嬉々として受け入れた。数多の陰茎を貪り、欲し、痴態を晒した。事件が収束した後も、淫紋が治るまで時間が掛かったさ。冒険者になる為には資金も必要だった。どうやって資金繰りしたと思う? 当然、身体を売った。疼きも治るし金も手に入る。正に一石二鳥だったからな。幻滅したか? 都合がいい。幸せな生活も、女も、とうの昔に捨てたのだからな」
やけに早口で、やけに流暢に動く口は、まるで自らの言葉で自傷しているようだった。
一通り語った後、彼女はスンっと口を紡ぎ、そして絞るような声で呟く。
「だから……だから拙者に、奴を倒す為の糸口を寄越せ」
「あぁ、勿論だ。辛い話を教えてくれてありがとう……それと、改めて伝えておく」
「……マルク様?」
「ミナト、復讐が終わったら俺との結婚を考えてくれよな」
「ちゃんと話を聞いていたか!? 拙者は────ッ!?」
振り向いたミナトはウッと、たじろぎ唾を飲み込む。
その話を聞いて俺は涙を流しながら怒りに震えていたのだ。
許せない、許せんぞ、ダースリン・カタルシス。
「な、何故、淫魔の旦那である貴様が……」
「元はと言えば、俺は人間を魔族から守りたくて勇者パーティーに参入したんだ。そんな非道を聞いて、怒らない訳ないだろ」
「だが……同族なのだぞ? 貴様の妻と」
「断じてちッがう!!」
「おわ!?」
ドンッ! 思わずテーブルに拳を叩きつけてしまった。けど、俺の熱はこの程度では治らない。
「いいか、ミナト! 淫魔ってのは捕食の為であっても、獲物が死ぬまで最後まで添い遂げるんだ。奴の行いは淫魔の道からも外れている……この怒りは、淫魔としての怒り!」
「め、珍しいですね……マルク様」
「そして、人間としてお前のような女を不幸にする奴は許しておけんだろうに!」
「だが、貴様が行おうとしている『勇者討伐』も、結局は奴と同じなのではないか?」
── 『戦いたくない者を、戦わせずに幸せな未来を与えるのが、勇者の使命じゃないのか』
昔、勇者に対し発した台詞。自分は違うと言い聞かせていた……が、限界だ。
「俺も今、感情を自覚したさ。家族を幸せにする為に、人間を不幸にする事……人か魔族、どちらかを捨てなければ、未来はない」
「ならば──」
「答えは出ない。どうすればいいか、自分自身でもわからない。情けのない男だと笑ってくれ……けど、これだけははっきりと分かる。ミナト、共にダースリンを倒そう」
「……言われずとも拙者は最初からそのつもりだ。それで、どうやって淫紋解除の方法を知るつもりだ?」
「直接、妻達に会いに行く」
「なに? 淫魔を憎む拙者を連れてか? 気が触れたようだな」
「是が非でも淫紋を解く必要のあるお前が、唯一の手掛かりである彼女達に危害を加えるとは思えん。これ以上、強がるのはやめろ」
それに直接会いに行く理由は他にもある。
どの道、中間報告に行こうと思ってたところだったし、更に言えば今頭の中にある問題の解決方法を妻に相談したかった。
「クルスも準備しておけよ」
「ぇ!? わ、私も行くのですか!?」
「新しい妻の紹介もしたいからな」
「わかりました……粗相のないよう、気を引き締めます! サキュバスさんは何が好きなんだろう……クッキー? いや、魔族なんだしお肉の方がいいのかな……?」
「ミナトは魔装甲を置いていけ。それさえなければ、戦闘力はなくなるだろ。分かったな?」
「承知した。が、余計な話は早々に済ませろよ」
「なら、出発は明日の早朝とする。最後にミナト」
「ん……? なんだその手は」
「握手だ」
「必要ない、敵になるのだから──」
「よろしく!!」
「ッ、変なところで強引な男だな」
こうして俺たちは無理矢理握手を交わし、打倒ダースリンの協力関係を結んだ。
明日、俺は久しぶりに妻達に会いに行く……ちゃんと約束を破ってしまった事も報告しないと、な。
10年前の事件。
それは、人々が魔族に対し優勢な状況になった事で慢心してしまったが為に起きた惨劇であった。
王国『クロールスウェイ』は、物流の中心地であり、様々な物や人で溢れかえっていた。
イメージするなら、今の『ゲスブランド』に近い街並みだろう。
当然、ギルドの中にも強者共が揃い警備も厳重、安全安心な場所として有名だったそうだ。
女勇者の誕生により、王国に対する信頼は更に強固な物となった。
そんな中、魔族討伐の勢いがついた王国は、国王の命により勇者を敵地の中心部へ派遣することを決定。
このまま一気に魔族を皆殺しにし、完全な平和を手に入れようとした。
……というのは、恐らく建前。
国王は、自分の代で魔族との戦争を終わらせることで生涯揺らぐことのない国民からの支持を手にしようとしたのだろう。最悪の結果を招くとも知らずに。
警備、戦力共に薄手となった王国に、上級淫魔である『ダースリン』が紛れ込んだそうだ。その名前は妻達から話を聞いた事はあった。
ダースリン・カタルシス、インキュバス。
通称『喝欲の悪魔』と呼ばれ、淫魔の中でも非常に自己中心的で残虐な者と有名であった。
奴の力はシドラが俺に説明してくれた「本来の淫紋」とは訳が違う。
強力な洗脳魔法を所持し、絶対的な服従を誓わせ、ボロ雑巾のように捨てる。
目を付けられた人間は、一晩も掛からない内に人形と化してしまうそうだ。
更に言うと、ダースリンの標的は人間だけではない。サキュバスだって被害にあっていると聞く。
喝欲……満たされる事ない欲望を、ただひたすらに喰らう最強最悪の淫魔だそうだ。
そんな悪魔が王国に侵入した、となれば結果は火を見るよりも明らか。
変化魔法で冒険者に化けたダースリンは、ひたすらに女を使役し、殺し合いをさせたのだという。
当然、名だたる冒険者達は討伐へ向かうが、人間は盲目になってしまっていたのだ。
勇者が強いのであって、人間はまだ魔族に対して劣勢であるという真実に。
散々好き放題に暴れられ、王国の人口は半減、勇者が救援に戻った時には既に見る影もなくなっていたらしい。
その、事件の中に幼い頃のミナト・シャーディがいた。
彼女は狂ったような世界を見て、泣き、叫び、苦しんだという。
親は死に、親族一人残らず、ダースリンの手によって奪われた。
更には、幼いながらも美しい容姿をしていたミナトは、奴の目に止まる。
淫紋を刻まれ、性癖を抉られ、ありとあらゆる快楽を植え付けられたのち、暴徒と化した人間の前に捨てられたのだと言う。
「拙者がなるべく顔を隠しているのも、攻撃手段が捨身なのも、それが理由だ。身体が傷付けば傷付くほど、女としての価値は下がる……悪夢が少しだけ晴れる気がした。けど、ダメだ。どうしてもあの卑しい笑みが、頭に刻みつけられ私……拙者を永遠と苦しめる。だから、倒さねばならない。死んでいった家族の為に、なによりも、自分の為に」
呟く彼女の背中は小さく震えていた。
思い出すだけでも苦痛といった様子。
それだけ、ダースリンに対する憎悪が強いのだ。
「これで全てだ、理解したか? マルク、犯され穢され、復讐の血を被った化物だ。貴様が望むような女ではない。暴徒の目の前に晒された後、どうなったかは容易に想像がつくだろう? 人間だれしも、絶望的な状況下に落ち入れば最後は獣……つまるところ、拙者は人間に犯されたのだ」
──『人間は賢そうに生きてるが、結局のところ本能には勝てないってこと』
シドラの言葉を思い出す。淫魔はそれを理解している。
つまり、ある一定数の人間が絶望し、暴徒と化すことすら奴は見越していたのだろう。
「しかも、当時の拙者は嬉々として受け入れた。数多の陰茎を貪り、欲し、痴態を晒した。事件が収束した後も、淫紋が治るまで時間が掛かったさ。冒険者になる為には資金も必要だった。どうやって資金繰りしたと思う? 当然、身体を売った。疼きも治るし金も手に入る。正に一石二鳥だったからな。幻滅したか? 都合がいい。幸せな生活も、女も、とうの昔に捨てたのだからな」
やけに早口で、やけに流暢に動く口は、まるで自らの言葉で自傷しているようだった。
一通り語った後、彼女はスンっと口を紡ぎ、そして絞るような声で呟く。
「だから……だから拙者に、奴を倒す為の糸口を寄越せ」
「あぁ、勿論だ。辛い話を教えてくれてありがとう……それと、改めて伝えておく」
「……マルク様?」
「ミナト、復讐が終わったら俺との結婚を考えてくれよな」
「ちゃんと話を聞いていたか!? 拙者は────ッ!?」
振り向いたミナトはウッと、たじろぎ唾を飲み込む。
その話を聞いて俺は涙を流しながら怒りに震えていたのだ。
許せない、許せんぞ、ダースリン・カタルシス。
「な、何故、淫魔の旦那である貴様が……」
「元はと言えば、俺は人間を魔族から守りたくて勇者パーティーに参入したんだ。そんな非道を聞いて、怒らない訳ないだろ」
「だが……同族なのだぞ? 貴様の妻と」
「断じてちッがう!!」
「おわ!?」
ドンッ! 思わずテーブルに拳を叩きつけてしまった。けど、俺の熱はこの程度では治らない。
「いいか、ミナト! 淫魔ってのは捕食の為であっても、獲物が死ぬまで最後まで添い遂げるんだ。奴の行いは淫魔の道からも外れている……この怒りは、淫魔としての怒り!」
「め、珍しいですね……マルク様」
「そして、人間としてお前のような女を不幸にする奴は許しておけんだろうに!」
「だが、貴様が行おうとしている『勇者討伐』も、結局は奴と同じなのではないか?」
── 『戦いたくない者を、戦わせずに幸せな未来を与えるのが、勇者の使命じゃないのか』
昔、勇者に対し発した台詞。自分は違うと言い聞かせていた……が、限界だ。
「俺も今、感情を自覚したさ。家族を幸せにする為に、人間を不幸にする事……人か魔族、どちらかを捨てなければ、未来はない」
「ならば──」
「答えは出ない。どうすればいいか、自分自身でもわからない。情けのない男だと笑ってくれ……けど、これだけははっきりと分かる。ミナト、共にダースリンを倒そう」
「……言われずとも拙者は最初からそのつもりだ。それで、どうやって淫紋解除の方法を知るつもりだ?」
「直接、妻達に会いに行く」
「なに? 淫魔を憎む拙者を連れてか? 気が触れたようだな」
「是が非でも淫紋を解く必要のあるお前が、唯一の手掛かりである彼女達に危害を加えるとは思えん。これ以上、強がるのはやめろ」
それに直接会いに行く理由は他にもある。
どの道、中間報告に行こうと思ってたところだったし、更に言えば今頭の中にある問題の解決方法を妻に相談したかった。
「クルスも準備しておけよ」
「ぇ!? わ、私も行くのですか!?」
「新しい妻の紹介もしたいからな」
「わかりました……粗相のないよう、気を引き締めます! サキュバスさんは何が好きなんだろう……クッキー? いや、魔族なんだしお肉の方がいいのかな……?」
「ミナトは魔装甲を置いていけ。それさえなければ、戦闘力はなくなるだろ。分かったな?」
「承知した。が、余計な話は早々に済ませろよ」
「なら、出発は明日の早朝とする。最後にミナト」
「ん……? なんだその手は」
「握手だ」
「必要ない、敵になるのだから──」
「よろしく!!」
「ッ、変なところで強引な男だな」
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