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学園編
舞踏会②
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ユーリとのダンスが終わり、さぁ休憩だ、と飲み物を飲んでいると、また次のダンス音楽が始まった。
またダンスかよ。いや、舞踏会ってそういう催しだけどさ!!
けど、婚約者とのダンスを既に終えた私に死角はない。このままラストダンスまで壁の花になっておけば……。
「ウィラ」
「んっ?!」
突然手を取られ驚愕の表情を向ける。
手を握っている相手は……ヴィクトールだ。
「次は兄様とだよ」
「はっ?! え、なん」
「おいこらそこの!! 次は余とのダンスであろう?!」
そこにサーシャも割り込んできて、何が何やらのえらいこっちゃな状態になった。急に喧嘩し出さないでくださいよ、もう!!
けど、文句を言うサーシャにヴィクトールは笑って。
「先にウィラの手を取ったのは私です。さ、踊ろう!」
「ちょおおっ! に、兄様~~っ!!」
強引に私の身体を引っ張り、ダンスホールへと連れ出してしまった。
傍では「ずるいぞ貴様ーーッ!!」と怒っているサーシャの姿が見える。
「兄様……」
今のはちょっと強引すぎたのでは。
そんな思いで彼を見つめると、彼は楽しそうにくすくすと笑いながら言う。
「だって、こういうのは早い者勝ちでしょ?」
……そういうもんか??
「まぁ、これが終わったらきっと殿下がやってくるだろうから、相手をしてあげなさいね」
「え゛ッ! わ、私休みなしですよ?!」
その話を聞いてゾッとした。休みなしの3連ちゃんはどう考えてもきついって!!
だが、我がお兄様にはそんなこと関係ないらしい。
「これも殿下に対する、生徒会の務めだ。……ね?」
と、末恐ろしい笑みを浮かべながら言われた。
そう言われてしまえば、もう拒否権などこちらには無い。……せめてインターバルは持たせてくれー!!
そんなこんなで、ヴィクトールとのダンスも終わり。
待ってましたと言わんばかりにサーシャが私の手をぎゅっと握ってダンスへと誘う。
「ちょ……ま……っ、体力、体力が……!!」
ぜえはあと荒い息を繰り返す私。体力が0に近づいてきてるよ。これほんとにサーシャのお相手できるのか?
「おお、そなた余程疲れているようだな」
「はぁーっ、はぁー……! そりゃそうでしょ、これでほぼ3回連続ですよ?! 疲れないわけが」
「安心しろ。余はこの国のお堅いダンスなどに興味はない。そら!」
「んぎゃああ?!」
掴んでいる片手を主軸にぐるぐる回された。突然の凄まじい回転に、周りの学生達もおお……と声を上げている。
いや上げてないで助けてくれ!! 酔う!!
「あっはっは、中々にいい反応をするな。よーし、ならばこれはどうだ?」
「わぁあぁあ……っ!! ちょ、こわ、怖い!! サーシャ様、絶対離さないでくださいよ?!」
「絶対離すな、とな……。そなたにしては熱い愛の言葉ではないか」
「んなわけあるか~~ッ!!」
*
──真っ白に燃え尽きたぜ。
「だ、大丈夫ですか? ウィルヘルミナ様……」
「……だいじょーぶじゃ、ないね……」
心配してくれている天使の顔もかわいいなあ……あはは……。
現実逃避しないとやってられんわ。
「飲み物を取ってきました。どうぞ」
「ありがとう~……!!」
渡された飲み物をゴクゴクと飲む。マナーなんて今は知ったこっちゃねえ。
「ぷはぁっ、ありがとうアイラちゃん……! というか、アイラちゃんは踊りに行かなくていいの?」
「はい。私はこうやって、皆さんが楽しんでいる所を眺めている方が好きです」
「ええっ?! だ、誰かからお誘いは……?!」
「えっと、あったことはあったんですけど……断ってしまいました」
は~~?! まじかぁ?!
乙女ゲームのヒロインが舞踏会でダンス踊らないなんて!! そんなこと、あっていいわけがない!!
……が、悲しいかな。
既に足が子鹿のようにぷるぷるしている私は、どこかへと消えた攻略対象達を探すこともままならない。
くそっ! あのダンスラッシュさえなければ……。
「うう……」
「?! だ、大丈夫ですかウィルヘルミナ様?!」
思わず悔しさで漏れた声を、アイラちゃんは気持ち悪がっていると判断したのか、慌てて駆け寄って背中をさすってくれる。推しの優しさに涙出そう。でも違うんだよ、推し!!
「一旦バルコニーに出て、風にでも当たりましょうか」
「……そうだね」
せっかくアイラちゃんが提案してくれたことだ。それに乗っからない手はない。
風に当たりたいっていうのも本音だしね。
私達は二人でバルコニーに出た。
11月の冷たい風が私たちを撫でていく。でも、運動した身体には心地が良かった。
すると、夜空を見上げたアイラちゃんが感動したように呟いた。
「星空、綺麗ですね……!」
「え? ……あ、ほんとだぁ……」
疲れきっているので気の抜けた声が出る。……星空に見惚れてたってことにしといてほしい。
アイラちゃんはそんな私には気づいておらず、楽しそうに星空を眺めている。推し、かわいいね……かわいいよ……。
王都ではなかなか星は見れないけど、今日はいつもより星がよく見えているようだ。それでも田舎にある我が家の方がよく見えたけどね。
「ウィルヘルミナ様とこんなにもきれいな星空が見られて、私、とっても嬉しいです!」
「アイラちゃん……」
特大級の笑顔が飛んできた。つ、疲れた身体に効く~~!!
そしてその言葉は嬉しい。とても。嬉しくないわけがない、今世紀最大の嬉しさといっても過言ではない。
ただ……。
(攻略対象と夜空を眺めるスチル……、あったなぁ……)
私は遠い目をしながら、ゲームスチルを思い出していた。
しかもセリフも似通っているという、お助けキャラとしては大変ショックな出来事である。
えへへと恥ずかしそうに微笑んでいる君はかわいい。かわいい、のだけれど。
(スチル……見たかったぁ~~!!)
私の望みは推しカプの壁になってあらゆるスチルを目撃することなのに。どうしてこうなったのだろう。
「お嬢さん方、そのままじゃ冷えてしまいますよ」
「あ」
突然後ろから何かをかけられたと思ったら、背後にかの三人が居た。
どうやら上着をかけてくれたらしい。アイラちゃんにはヴィクトールが、私にはユーリがそっと肩に乗せてくれた。
「ありがとうございます、会長!」
「いえいえ。君が風邪を引いてしまったら、ウィラも大騒ぎしてしまうだろうしね。身体は大事にしなきゃ」
確かに天使が風邪引いたら大騒ぎすると思う。天使の一大事じゃーー!! とか言いながら部屋に直行すると思いますよ。
「ふふ、そうですね。でもほら、皆さん見てください。星がすごく綺麗なんですよ」
アイラちゃんが空を指差す。つられて上を見る三人。
三種三様、「おお……これは」「綺麗ですねえ」とかコメントしてた。
「驚きました。ここからこんなにも綺麗な星空が見れるなんて」
「ね。学園の舞踏会を締めるにはいい眺めなんじゃないかな?」
「ここでの眺めも存外に悪くないな」
「ええ、本当に……綺麗です」
(ここだけ見たらめっちゃスチルみあるんだけどなぁ~!!)
悔しくて地団駄踏みそうである。
みんなが星空を見ながら感動する中、私は相変わらずゲームの星空スチルに関してあれやこれや言っていた。だってゲームの中でも特に気に入ってたスチルだったんだもん……。
「まぁ……いいか……」
私はバルコニーに肘をつきながら、ぽつりと呟いた。
よかったことにその呟きは誰にも拾われなかったけどね!
そしてその後。
「……またダンスですね。はい、わかってましたよ」
「ウィラ? どうしました、行きますよ?」
当然の如くラストダンスがあり、私はユーリと共にまたダンスを行うのであった。
今日一生分のダンスした気がするよ。ほんと。
またダンスかよ。いや、舞踏会ってそういう催しだけどさ!!
けど、婚約者とのダンスを既に終えた私に死角はない。このままラストダンスまで壁の花になっておけば……。
「ウィラ」
「んっ?!」
突然手を取られ驚愕の表情を向ける。
手を握っている相手は……ヴィクトールだ。
「次は兄様とだよ」
「はっ?! え、なん」
「おいこらそこの!! 次は余とのダンスであろう?!」
そこにサーシャも割り込んできて、何が何やらのえらいこっちゃな状態になった。急に喧嘩し出さないでくださいよ、もう!!
けど、文句を言うサーシャにヴィクトールは笑って。
「先にウィラの手を取ったのは私です。さ、踊ろう!」
「ちょおおっ! に、兄様~~っ!!」
強引に私の身体を引っ張り、ダンスホールへと連れ出してしまった。
傍では「ずるいぞ貴様ーーッ!!」と怒っているサーシャの姿が見える。
「兄様……」
今のはちょっと強引すぎたのでは。
そんな思いで彼を見つめると、彼は楽しそうにくすくすと笑いながら言う。
「だって、こういうのは早い者勝ちでしょ?」
……そういうもんか??
「まぁ、これが終わったらきっと殿下がやってくるだろうから、相手をしてあげなさいね」
「え゛ッ! わ、私休みなしですよ?!」
その話を聞いてゾッとした。休みなしの3連ちゃんはどう考えてもきついって!!
だが、我がお兄様にはそんなこと関係ないらしい。
「これも殿下に対する、生徒会の務めだ。……ね?」
と、末恐ろしい笑みを浮かべながら言われた。
そう言われてしまえば、もう拒否権などこちらには無い。……せめてインターバルは持たせてくれー!!
そんなこんなで、ヴィクトールとのダンスも終わり。
待ってましたと言わんばかりにサーシャが私の手をぎゅっと握ってダンスへと誘う。
「ちょ……ま……っ、体力、体力が……!!」
ぜえはあと荒い息を繰り返す私。体力が0に近づいてきてるよ。これほんとにサーシャのお相手できるのか?
「おお、そなた余程疲れているようだな」
「はぁーっ、はぁー……! そりゃそうでしょ、これでほぼ3回連続ですよ?! 疲れないわけが」
「安心しろ。余はこの国のお堅いダンスなどに興味はない。そら!」
「んぎゃああ?!」
掴んでいる片手を主軸にぐるぐる回された。突然の凄まじい回転に、周りの学生達もおお……と声を上げている。
いや上げてないで助けてくれ!! 酔う!!
「あっはっは、中々にいい反応をするな。よーし、ならばこれはどうだ?」
「わぁあぁあ……っ!! ちょ、こわ、怖い!! サーシャ様、絶対離さないでくださいよ?!」
「絶対離すな、とな……。そなたにしては熱い愛の言葉ではないか」
「んなわけあるか~~ッ!!」
*
──真っ白に燃え尽きたぜ。
「だ、大丈夫ですか? ウィルヘルミナ様……」
「……だいじょーぶじゃ、ないね……」
心配してくれている天使の顔もかわいいなあ……あはは……。
現実逃避しないとやってられんわ。
「飲み物を取ってきました。どうぞ」
「ありがとう~……!!」
渡された飲み物をゴクゴクと飲む。マナーなんて今は知ったこっちゃねえ。
「ぷはぁっ、ありがとうアイラちゃん……! というか、アイラちゃんは踊りに行かなくていいの?」
「はい。私はこうやって、皆さんが楽しんでいる所を眺めている方が好きです」
「ええっ?! だ、誰かからお誘いは……?!」
「えっと、あったことはあったんですけど……断ってしまいました」
は~~?! まじかぁ?!
乙女ゲームのヒロインが舞踏会でダンス踊らないなんて!! そんなこと、あっていいわけがない!!
……が、悲しいかな。
既に足が子鹿のようにぷるぷるしている私は、どこかへと消えた攻略対象達を探すこともままならない。
くそっ! あのダンスラッシュさえなければ……。
「うう……」
「?! だ、大丈夫ですかウィルヘルミナ様?!」
思わず悔しさで漏れた声を、アイラちゃんは気持ち悪がっていると判断したのか、慌てて駆け寄って背中をさすってくれる。推しの優しさに涙出そう。でも違うんだよ、推し!!
「一旦バルコニーに出て、風にでも当たりましょうか」
「……そうだね」
せっかくアイラちゃんが提案してくれたことだ。それに乗っからない手はない。
風に当たりたいっていうのも本音だしね。
私達は二人でバルコニーに出た。
11月の冷たい風が私たちを撫でていく。でも、運動した身体には心地が良かった。
すると、夜空を見上げたアイラちゃんが感動したように呟いた。
「星空、綺麗ですね……!」
「え? ……あ、ほんとだぁ……」
疲れきっているので気の抜けた声が出る。……星空に見惚れてたってことにしといてほしい。
アイラちゃんはそんな私には気づいておらず、楽しそうに星空を眺めている。推し、かわいいね……かわいいよ……。
王都ではなかなか星は見れないけど、今日はいつもより星がよく見えているようだ。それでも田舎にある我が家の方がよく見えたけどね。
「ウィルヘルミナ様とこんなにもきれいな星空が見られて、私、とっても嬉しいです!」
「アイラちゃん……」
特大級の笑顔が飛んできた。つ、疲れた身体に効く~~!!
そしてその言葉は嬉しい。とても。嬉しくないわけがない、今世紀最大の嬉しさといっても過言ではない。
ただ……。
(攻略対象と夜空を眺めるスチル……、あったなぁ……)
私は遠い目をしながら、ゲームスチルを思い出していた。
しかもセリフも似通っているという、お助けキャラとしては大変ショックな出来事である。
えへへと恥ずかしそうに微笑んでいる君はかわいい。かわいい、のだけれど。
(スチル……見たかったぁ~~!!)
私の望みは推しカプの壁になってあらゆるスチルを目撃することなのに。どうしてこうなったのだろう。
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「ふふ、そうですね。でもほら、皆さん見てください。星がすごく綺麗なんですよ」
アイラちゃんが空を指差す。つられて上を見る三人。
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「ここでの眺めも存外に悪くないな」
「ええ、本当に……綺麗です」
(ここだけ見たらめっちゃスチルみあるんだけどなぁ~!!)
悔しくて地団駄踏みそうである。
みんなが星空を見ながら感動する中、私は相変わらずゲームの星空スチルに関してあれやこれや言っていた。だってゲームの中でも特に気に入ってたスチルだったんだもん……。
「まぁ……いいか……」
私はバルコニーに肘をつきながら、ぽつりと呟いた。
よかったことにその呟きは誰にも拾われなかったけどね!
そしてその後。
「……またダンスですね。はい、わかってましたよ」
「ウィラ? どうしました、行きますよ?」
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