57 / 60
#57.okinawa 告白
しおりを挟む
「メグレ警視、モーリス警視の名を騙りナスリとやり取りをして、更にヒロシ・キリタニとモーリス警視を殺害したのはあなたですね」
吉村の流暢なフランス語が冷たく、乾いて聞こえたー。
刹那。メグレが拳銃を引き抜く。反応するかのようにマルセルも構えた。
「おいおい、結構呆気なく認めたな」佐倉がメグレに対して言い放つ。
「いつから気づいた?」
「途中から気になっていました。1度調べ終わったはずのキリタニのパソコンを取りに来たのもおかしかった。そして突然の捜査中断。今回の日本行きの同行。でもそれも全てそのまま終われば、それ以上何とも思わなかったでしょう。やはり決定的だったのがその携帯電話を手にした時です」吉村がフランス語で淀みなく話す。
「まさかナスリがあなたに繋がっているとは思わなかった。説明してください」
マルセルがメグレに銃口を向ける。一瞬でも気を抜けばやられる。
「説明は不要だ。それに、あまりこの状況は私にとって好ましくないな」
「私の孫は無事なのか?」
そこで、それまでずっと黙っていた具志堅知事が口を開いた。
「あなたが真実を公表すれば生かして返すわ」「わかった」
美佐江の言葉に具志堅は目を閉じ、深く一息つくとゆっくりと話し始めた。
「3億円事件については、さっきそこの女の言った通りだ。1つだけを除いてな」
「1つだけ?なんですかそれは?」 仲間が具志堅を見る。
「犯行グループは4人じゃない。そこのメグレを入れて5人だったんだ」
真栄城が言っていた『勘違い』とはこのことだった。犯行グループは5人。宜野湾国際大学にはフランス人留学生が2人いた。
「この男、メグレは私たちと共に活動していた。サークルではあまり顔を出さない、幽霊部員みたいなものだったがな。実際に計画の絵を描いたのは私とこいつだ。しかし実行当日、我々の計画に変更が生じた。メグレが薬物パーティーの現場にいたとして警察に拘束されたんだ」
同僚、そして同業種の人間が薬物に手を染めていた事実を耳にしてマルセル、吉村、仲間、比嘉が驚きの表情を見せる。
「まさかモーリス警視だけではなく、あなたまで?」
マルセルの言葉にメグレの口角が少し上がる。自分の薬物使用を暴露されても気にしていない様子だ。そしてそれは否定よりも肯定を意味している。
「結局、犯行は残りの4人で実行することになった。最後まで桐谷茂雄は反対したがな。現金強奪は驚くほど呆気なく成功した。本当に驚くほどに・・・。警察と既に話をつけていたのも私たちの実行の後押しとなった。しかし奪った3億円の使い道について意見が別れた。私とメグレは予定通り警察の麻薬の横流しに金を使うことを主張した。真栄城とモーリスはどっちつかず。桐谷だけは寺に隠し通すことを主張したんだ」
「それが大舞寺だな」佐倉が写真を具志堅の前に投げつける。
「そうだ。桐谷は当時交際していたそこの女、美佐江の父が住職を務める寺に金を隠し通すことを主張した。宗教法人なら一度に大金が入っても目をつけられないし申告の必要も無いからな。互いの主張は平行線のまま。折衷案が金の山分けだ。1人当たり6000万。奴は6000万を寺に隠した。だが我々は運命共同体。私たちは警察から麻薬を買い取ると同時にコカインの栽培を始めた。裏切りが出ないよう我々は栽培自体を大舞寺で行うことにした」
「なぜ、運命共同体の桐谷茂雄を見放した?」
「やはり奴は危険分子だった。罪の意識に苛まれたのか、突然全てをマスコミに公表すると言い出した。桐谷は真実の公表を我々にも強要したよ。だが事はもう我々5人だけの問題じゃない。日本の警察機構も巻き込んでいる。反対した直後に奴は失踪した。このままではいつ彼がマスコミと接触するかわからない。そこで警察と話し合い桐谷の写真をモンタージュ写真で使用し、桐谷の身柄拘束を優先させた」
「そして殺した。恐ろしいね」
佐倉が口にする。もうそこに知事という立場も威厳も存在しなかった。
「だが一つだけそこで矛盾が生じる」メグレに銃口を構えたままマルセルが続ける。
「3億円事件がこの国で時効を迎えた後にモーリス宛にキリタニ名義で手紙が届いた。時効成立を告げる手紙だ。すでに殺されていたはずのキリタニから手紙が届くわけがない。この手紙を出した人物は誰か?」
「これは推測ですが差出人は美佐江さん、あなたですね」吉村が美佐江を見つめる。
「何のためにそんなことを?」比嘉が疑問を口にする。
「警告よ。私が事件の真相を知った時は、時すでに遅し。それに警察はこの事件に絡んでいるだけあって当てにもならない。モーリスに手紙を送り『桐谷は死んでも無残に殺された彼の怨念は生きている』と伝えたかった。そして杏奈に殺害を命じてフランス行きの手配をしたの」
「随分と回りくどい手紙ね」美佐江の説明に吉村が皮肉を言う。その目は軽蔑の色が濃い。
「ふっ。モーリスはその手紙を読んだ時、心底驚いていたよ」
メグレが口にする。
「その手紙が届いた時、彼は慌てて私のところに駆け込んで来た。どうすればいい?とな。その時は警視庁の同僚の関係ではなく学生の時の距離感に戻っていたよ。お互い40年間触れずにいたことが急にこんな形で湧き上がったわけだからな。私は無視しろとモーリスに言った。だがそれ以上に想定外のことが起きた」
「シゲオ・キリタニの息子、ヒロシ・キリタニの出現ですね」
「あぁ。それとナスリだ。ヒロシ・キリタニは真実の公表を行うと私たち2人に対して言ってきた。ナスリは公表しない口止めとして麻薬の横流しを要求して来た。クックックッ。全く迷惑で馬鹿な奴らだよ。パリ警視庁の警視2人を敵にして来たわけだからな」
「それであんたはどうしたんだ?」質問するも、もう佐倉には答えはわかっていた。
「モーリスには『私に全て任せろ』と伝えた。まずは顔の見えないナスリを味方につけた。そしてヒロシ・キリタニを殺害した。ナスリにはしばらく押収した薬物を横流しした。キリタニ殺害後、横流しを継続するかわりに、公園にヒロシ・キリタニの遺体を運ぶよう依頼した。ちなみに奴が私と同様カニバリストと言うことも知っていたよ」
「おい、仲間さん、世界中の警察はこんな奴ばっかりか?」
「馬鹿言うな」茶化す佐倉に仲間は厳しい目で反応する。
「ナスリも殺す予定だったが何故かあいつは公園に残り、目撃者として警察に通報した。まぁモーリスがナスリの取り調べを行うのも私にとっては滑稽だったけどね」
「モーリス警視は何故失踪を?」
「マルセル、君が取調室の席を外した時、私は取調室の中に入ってナスリと話したんだよ。彼は君に気づかれないようにモーリスに『逃げろ』とサインを出していたんだ。私に踊らされていると知ってな。その後、私の目の前で自殺したんだ」
全員言葉を失った。通訳の吉村もその口が止まっている。異様な空気が店中を充満させ、言葉に出来ない不快感が全員を包んだ。それでも現実と向き合おうと必死になっているマルセルの心情が佐倉には読み取れた。
「何故、モーリス警視は『自分がキリタニを殺した』と私に虚偽の証言をしたのですか?」
「簡単だ。そう証言しなければ『妻を殺す』と伝えたまでだよ」
拳銃を構えるマルセルの手が大きく震え出した。怒りだ。引き金に手をかけている。目の前の人間を撃ちたいという感情と、撃っては駄目だという感情、両方と戦っているのが見て取れる。
「マルセル警部!」吉村が叫ぶ。
「撃ってはダメです!」
「ふっ。私が憎いか?マルセル。撃ちたければ撃てばいい」
マルセルの手が更に震える。
「マルセル警部!ダメです!」
吉村の流暢なフランス語が冷たく、乾いて聞こえたー。
刹那。メグレが拳銃を引き抜く。反応するかのようにマルセルも構えた。
「おいおい、結構呆気なく認めたな」佐倉がメグレに対して言い放つ。
「いつから気づいた?」
「途中から気になっていました。1度調べ終わったはずのキリタニのパソコンを取りに来たのもおかしかった。そして突然の捜査中断。今回の日本行きの同行。でもそれも全てそのまま終われば、それ以上何とも思わなかったでしょう。やはり決定的だったのがその携帯電話を手にした時です」吉村がフランス語で淀みなく話す。
「まさかナスリがあなたに繋がっているとは思わなかった。説明してください」
マルセルがメグレに銃口を向ける。一瞬でも気を抜けばやられる。
「説明は不要だ。それに、あまりこの状況は私にとって好ましくないな」
「私の孫は無事なのか?」
そこで、それまでずっと黙っていた具志堅知事が口を開いた。
「あなたが真実を公表すれば生かして返すわ」「わかった」
美佐江の言葉に具志堅は目を閉じ、深く一息つくとゆっくりと話し始めた。
「3億円事件については、さっきそこの女の言った通りだ。1つだけを除いてな」
「1つだけ?なんですかそれは?」 仲間が具志堅を見る。
「犯行グループは4人じゃない。そこのメグレを入れて5人だったんだ」
真栄城が言っていた『勘違い』とはこのことだった。犯行グループは5人。宜野湾国際大学にはフランス人留学生が2人いた。
「この男、メグレは私たちと共に活動していた。サークルではあまり顔を出さない、幽霊部員みたいなものだったがな。実際に計画の絵を描いたのは私とこいつだ。しかし実行当日、我々の計画に変更が生じた。メグレが薬物パーティーの現場にいたとして警察に拘束されたんだ」
同僚、そして同業種の人間が薬物に手を染めていた事実を耳にしてマルセル、吉村、仲間、比嘉が驚きの表情を見せる。
「まさかモーリス警視だけではなく、あなたまで?」
マルセルの言葉にメグレの口角が少し上がる。自分の薬物使用を暴露されても気にしていない様子だ。そしてそれは否定よりも肯定を意味している。
「結局、犯行は残りの4人で実行することになった。最後まで桐谷茂雄は反対したがな。現金強奪は驚くほど呆気なく成功した。本当に驚くほどに・・・。警察と既に話をつけていたのも私たちの実行の後押しとなった。しかし奪った3億円の使い道について意見が別れた。私とメグレは予定通り警察の麻薬の横流しに金を使うことを主張した。真栄城とモーリスはどっちつかず。桐谷だけは寺に隠し通すことを主張したんだ」
「それが大舞寺だな」佐倉が写真を具志堅の前に投げつける。
「そうだ。桐谷は当時交際していたそこの女、美佐江の父が住職を務める寺に金を隠し通すことを主張した。宗教法人なら一度に大金が入っても目をつけられないし申告の必要も無いからな。互いの主張は平行線のまま。折衷案が金の山分けだ。1人当たり6000万。奴は6000万を寺に隠した。だが我々は運命共同体。私たちは警察から麻薬を買い取ると同時にコカインの栽培を始めた。裏切りが出ないよう我々は栽培自体を大舞寺で行うことにした」
「なぜ、運命共同体の桐谷茂雄を見放した?」
「やはり奴は危険分子だった。罪の意識に苛まれたのか、突然全てをマスコミに公表すると言い出した。桐谷は真実の公表を我々にも強要したよ。だが事はもう我々5人だけの問題じゃない。日本の警察機構も巻き込んでいる。反対した直後に奴は失踪した。このままではいつ彼がマスコミと接触するかわからない。そこで警察と話し合い桐谷の写真をモンタージュ写真で使用し、桐谷の身柄拘束を優先させた」
「そして殺した。恐ろしいね」
佐倉が口にする。もうそこに知事という立場も威厳も存在しなかった。
「だが一つだけそこで矛盾が生じる」メグレに銃口を構えたままマルセルが続ける。
「3億円事件がこの国で時効を迎えた後にモーリス宛にキリタニ名義で手紙が届いた。時効成立を告げる手紙だ。すでに殺されていたはずのキリタニから手紙が届くわけがない。この手紙を出した人物は誰か?」
「これは推測ですが差出人は美佐江さん、あなたですね」吉村が美佐江を見つめる。
「何のためにそんなことを?」比嘉が疑問を口にする。
「警告よ。私が事件の真相を知った時は、時すでに遅し。それに警察はこの事件に絡んでいるだけあって当てにもならない。モーリスに手紙を送り『桐谷は死んでも無残に殺された彼の怨念は生きている』と伝えたかった。そして杏奈に殺害を命じてフランス行きの手配をしたの」
「随分と回りくどい手紙ね」美佐江の説明に吉村が皮肉を言う。その目は軽蔑の色が濃い。
「ふっ。モーリスはその手紙を読んだ時、心底驚いていたよ」
メグレが口にする。
「その手紙が届いた時、彼は慌てて私のところに駆け込んで来た。どうすればいい?とな。その時は警視庁の同僚の関係ではなく学生の時の距離感に戻っていたよ。お互い40年間触れずにいたことが急にこんな形で湧き上がったわけだからな。私は無視しろとモーリスに言った。だがそれ以上に想定外のことが起きた」
「シゲオ・キリタニの息子、ヒロシ・キリタニの出現ですね」
「あぁ。それとナスリだ。ヒロシ・キリタニは真実の公表を行うと私たち2人に対して言ってきた。ナスリは公表しない口止めとして麻薬の横流しを要求して来た。クックックッ。全く迷惑で馬鹿な奴らだよ。パリ警視庁の警視2人を敵にして来たわけだからな」
「それであんたはどうしたんだ?」質問するも、もう佐倉には答えはわかっていた。
「モーリスには『私に全て任せろ』と伝えた。まずは顔の見えないナスリを味方につけた。そしてヒロシ・キリタニを殺害した。ナスリにはしばらく押収した薬物を横流しした。キリタニ殺害後、横流しを継続するかわりに、公園にヒロシ・キリタニの遺体を運ぶよう依頼した。ちなみに奴が私と同様カニバリストと言うことも知っていたよ」
「おい、仲間さん、世界中の警察はこんな奴ばっかりか?」
「馬鹿言うな」茶化す佐倉に仲間は厳しい目で反応する。
「ナスリも殺す予定だったが何故かあいつは公園に残り、目撃者として警察に通報した。まぁモーリスがナスリの取り調べを行うのも私にとっては滑稽だったけどね」
「モーリス警視は何故失踪を?」
「マルセル、君が取調室の席を外した時、私は取調室の中に入ってナスリと話したんだよ。彼は君に気づかれないようにモーリスに『逃げろ』とサインを出していたんだ。私に踊らされていると知ってな。その後、私の目の前で自殺したんだ」
全員言葉を失った。通訳の吉村もその口が止まっている。異様な空気が店中を充満させ、言葉に出来ない不快感が全員を包んだ。それでも現実と向き合おうと必死になっているマルセルの心情が佐倉には読み取れた。
「何故、モーリス警視は『自分がキリタニを殺した』と私に虚偽の証言をしたのですか?」
「簡単だ。そう証言しなければ『妻を殺す』と伝えたまでだよ」
拳銃を構えるマルセルの手が大きく震え出した。怒りだ。引き金に手をかけている。目の前の人間を撃ちたいという感情と、撃っては駄目だという感情、両方と戦っているのが見て取れる。
「マルセル警部!」吉村が叫ぶ。
「撃ってはダメです!」
「ふっ。私が憎いか?マルセル。撃ちたければ撃てばいい」
マルセルの手が更に震える。
「マルセル警部!ダメです!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
秘書と社長の秘密
廣瀬純七
大衆娯楽
社内の調査のため、社長・高橋健一はこっそり秘書・木村由紀と不思議なアプリで入れ替わることに。
突然“社長役”を任された由紀と、自由に動ける立場を手に入れた高橋。
ふたりの秘密の入れ替わり作戦は、どの様な結末になるのか?
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。
「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…
なお、スピンオフもございます。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる