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「初めて言われた」交わる心臓。
再会してから、すでに1時間以上が経っていた。
・・・早く亜貴を抱きたい・・・
やっとのことでラブホテルの看板を見つけた。
信号のない脇道に逸れていく・・・農道なのか・・・アスファルトにはヒビが入っていた。
さらに私道なのかという、細い、舗装すらされていない路を行く。ラブホテルが畑の只中に建っていた。
駐車場に入った。
もう、言葉はない。
黙って車を降りた。
フロントでチェックインを済ませる。
狭いエレベータに乗りこんだ。
ガッチリと、5本の指で手を繋いでいた。
・・・・言葉がない。
なぜだか、目も合わせられない。
廊下を歩く。
ボクより背の高い、ボクより足の長い亜貴の手を引いて歩く。・・・速い。
点滅している部屋の前のランプ。
ドアを開け、部屋に入った。
カバンを放り投げベッドに転がり込んだ。
立っている亜貴の手首を掴んでベッドに引きずり込んだ。
誰もいない、やっとの二人っきりだ。
スルリと首の下に腕を通して肩を抱く。
・・・・腕の中に亜貴がいる。
亜貴を腕の中に抱いた。
亜貴の体温・・・亜貴の圧倒的な存在感。
この腕の中に亜貴がいた。
見つめ合った。
「愛してる・・・愛してる・・・亜貴・・・」
「カズくん・・・愛してる・・・」
・・・胸に抱きしめた。
「ついちゃう・・・」
亜貴の顏を見た。
・・・ファンデーションがシャツについちゃうよ・・・亜貴の笑顔。
頬に微かなパールの輝き。綺麗だ・・・
こんなに丁寧な化粧を人生で見たことがなかった。
唇を奪う。
すぐに亜貴の口中に舌を侵入させた・・・亜貴の舌を捕まえる。絡め取る・・・・
亜貴の舌が応える・・・舌が絡まる・・・
「舌ちょうだい・・・」
亜貴に舌を差し出させる・・・その舌を甘噛みし、亜貴の樹液を絞り出す・・・
・・・禁断症状だった。
亜貴不足だった。
禁断症状の極致だった。
絡めた舌から亜貴が浸透してきた。
満たされていく・・・渇いたスポンジに水が染みわたるように亜貴が染みこんでくる・・・・ジーンと後頭部が痺れるほどだ。
「愛してる・・・・」
・・・止まらない。止まらない。止まらない。
舌が絡まる・・・・舌がセンサーとなって・・・手でもなく指でもなく、舌が、最も鋭敏なセンサーとなって亜貴を確認する・・・・亜貴を味わう・・・・亜貴を欲する・・・亜貴を求めていた・・・・亜貴不足だ・・・亜貴が足らない・・・足らなかった亜貴の養分を絡め取っていく・・・・
止まらない・・・・止まらない・・・舌が止まらない・・・舌だけが蠢く。舌だけが弄る・・・・そのまま亜貴の躰に入り込んでしまいたい・・・このまま喉奥を貫き、舌で亜貴の体内を弄りたいと思う・・・それほどまでに舌が、何か違う生き物のように暴走する・・・・止められない・・・・止まらない・・・・
ようやく気づいたように、我に返ったように、掌で亜貴を確認する。
舌を絡めながら、指先で亜貴の輪郭を確認する。なぞっていく・・・肩・・・腕・・・脇腹・・・そして、ジーンズ・・・あれほどに目で犯した魅惑的な足を指先でなぞっていく・・・
モゾモゾと・・・スルッ・・スルッ・・・っと、亜貴の両脚が擦り合わさっている。
ベッドの上。魅力的な長い脚が、擦り合わさってシーツの上を泳ぐ。
腕の中に亜貴がいる。
確認するように顔を見た・・・愛しい・・・・胸に掻き抱こうとした・・・・
「ついちゃうってば・・・」
すでにシャツには、亜貴のパールが光っている・・・
亜貴から離れてベッド脇に立ち上がった。
・・・シャツのボタンに手をかける・・・
バタバタと・・・バタバタと、亜貴の両脚が擦り合わさっている。
右手の甲を口に当てている・・・美しい亜貴のクセ、仕草だ。
潤んだ瞳。
肩で息をしている。
亜貴の両膝が擦り合わさっている・・・モジモジと・・・何かを我慢しているように・・・
シャツのボタンを外しながら、その様を見ていた。
亜貴が手の甲を噛んでいた・・・甘い吐息が立ち昇っている。一気に部屋中が亜貴色になる。圧倒的な存在感。圧倒的な重量感。艶めかしい存在感・・・
両脚が擦り合わされる・・・立てた膝が右に左に揺れる・・・
どこか、駄々っ子の動きに見えた。
わからなかった・・・
ジーンズの・・・美しい、その両脚の言葉がわからなかった。
・・・カズくん・・・・
微かに聞こえた。
「カズくん・・・もうダメ・・・」
シャツを脱ぐ手を止めた。
「早く欲しい・・・・」
亜貴の両脚が艶めかしく蠢く。
「早く、欲しいぃーーーー!!」
駄々っ子のように言われた。
亜貴の擦り合わされた両脚の意味を理解した。
・・・人生で初めて言われた台詞だった・・・
茫然とした。そして、感動していた・・・
亜貴も初めて言ったに違いない。・・・・そして、初めて見せた貌に違いない。
表では絶対に見せない貌。・・・どこか、ツンとすましたような亜貴からは想像もつかない貌だった。
亜貴の貌を欲情が染めている。
・・・旦那さんすら知らない貌で亜貴が言った。
「早く欲しいぃーーー!!」
・・・亜貴も同じだったんだ・・・ボクと同じだったんだ・・・
車の中。上気した顔は「照れ」じゃなかった。
焦れていたんだ。
亜貴も、ボクと同じように焦れていたんだ。
渇いていたんだ・・・亜貴もボク不足だったんだ・・
ボク不足の禁断症状だったんだ・・・
亜貴・・・愛してる・・・愛してる・・・亜貴・・愛してる・・・
・・・ダメだ・・・もう、我慢ができない・・・もう、お行儀よくなんかできるもんか!
亜貴のシャツを脱がせた。
ブラジャーを外した。
ジーンズのボタンをはずしファスナーを下げる。両裾を持って一気に脱がせた。
・・・ショーツに、うっすらと染みが見えた。
そのショーツを剥ぎ取った。
・・・前戯はすでに終わっていた。
車の中・・・駅で再会してから、思う存分、亜貴を視姦した・・・目で犯していた。
平静を装い、つまらない話をしながら、思う存分、亜貴に愛撫を加えていた。
全てを脱ぎ捨てた。
急いで避妊具を装着する。
亜貴の舌を奪う・・・舌を絡める・・・
前戯が終わっているのは亜貴だけじゃない。
痛いほどに滾っていた。
オスの肉体とは、これほどまでにそそり立つものか。
オスの肉体とは、これほどまでの強度を示すものなのか。
・・・・これほどの熱を発するものなのか・・・触れれば火傷するほどに滾っていた。
ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・
熱く、太い血管を浮き上がらせ脈打っていた。
猪きり立ち、灼熱を発した、もうひとつの・・・オスの真の心臓がそこにあった。
亜貴の両脚を割って身体を入れた。
鋼の先、張り詰め、今にも弾けそうな突端を当てがう。
すでに亜貴の入り口は泥濘となっていた。
そそり立った鋼を埋めていく・・・
閉ざされた、亜貴の入り口を押し拡げていく。
閉ざされ・・・それでも果汁を満たした門は灼熱を受け入れる。
グリリぃぃっ・・・・
鋼を打ち込む・・・愛液に塗れた膣口を押し拡いていく・・・
最も敏感な、膨らみ切った亀頭が埋まった瞬間、脳が痺れた・・・
・・・それは亜貴も同じだったか官能の呻きを漏らす。
舌が絡まる・・・指を絡める・・・
さらにオスの心臓に力を込める。貫いていく・・・
受け入れる・・・絡みつく・・・亜貴の亜貴・・・メスの肉壁が絡みついてくる・・・
・・・しなやかに・・・満々と果汁を湛えた絹の肉壁だった。
やがて、ひとつとなった。
・・・抱かれていた。
亜貴に抱かれていた。
貫きながら、亜貴に抱かれる。
ヒクヒクと・・・ヒクヒクと・・・亜貴の膣壁が蠢く。・・・亜貴の鼓動だ。亜貴の心臓だ・・・
ドクン・・・・ドクン・・・ドクン・・・
亜貴の中。
剥き出しとなった互いの心臓の音を聞いた。
互いの心臓の戦慄き。歓び。喜び。悦びを感じた。
愛してる・・・愛してる・・・愛してる・・・
鋼が動き出す。
オスの鋼の心臓。メスのしなやかな心臓部を貫いていく。
愛してる・・・・愛してる・・・愛してる・・・亜貴・・・・愛してる・・・
官能の焔。
歓悦の鳴き声。
・・・・互いの心臓。ひとつに溶け堕ちていく・・・・
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