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「サッカーやろっか?」最初の出会い。
女の人たちの嬌声。
・・・・ボクは、テーブル席の片隅で「パフェ」を食べていた。
いろんなフルーツが入った、巨大なパフェだ。・・・・有名。この喫茶店の名物なんだと。
新入社員のボクは「社員寮」住まいだった。
んで、明菜さんも、会社の寮住まいだ。
ゼネコン本社は、東京郊外にある。
巨大な敷地に、研究センターだの工場だのが存在している。
・・・・で、その周りに「寮」が点在している。
「独身寮」
ファミリータイプの「社員寮」
企業城下町だ。
ゼネコン社員は、「町」を挙げて優遇されている。
町中の店という店で、社員証を見せれば、全ての商品が5%引きになった。
ラーメン店・・・・家電店・・・雑貨屋・・・全ての種類が揃う。
で、
ここ、・・・・このパフェを食べている喫茶店でも、社員証を見せれば5%引きになった。
「総務」の女の人たちも、ほとんどが「寮」暮らしだった。
東京在住。実家暮らしってのは、ほっとんどいなかった。
寮は、会社からは近い。・・・・遠いところでも歩いて10分だ。
ところが、電車の主要駅からは、ちょっと距離があった。・・・・歩くにはちょっと遠い。・・・・バスで10分とか。
日常生活・・・・ウィークデーには不便はないけれど、
休みの日。
都心へ出て遊ぶには、ちょっと不便だ。
日常でも、
何か買い物するにも、電車の駅ビル・・・・駅の商店街が一番栄えているわけで・・・
そこへの「足」が不便だった。
それで、明菜さんに「足」にされた。・・・・・ら、「寮」住まいの先輩女子たちからも「足」にされた。
彼女たちは、週末・・・・休みとなれば、都心に出かけていく。・・・・買い物に行く。
買ってきた荷物を持ってバスに乗るのはメンド―だ。・・・・・で、ボクが呼び出された。
ボクは、
東京には知り合いはいない。・・・・友達もいない。土地勘もない。
・・・・ついでに、「お金」もない・笑。
新入社員の給料なんて、・・・んとに「安い」・・・・ましてや「高卒」
ボクが就職したのは大企業だ。
・・・・よく言われた。
「大企業の方が給料は安い」
中小の方が給料は高い。
そのかわり、大企業は年々給料は上がっていく。潰れない。安定している。
そんな風に言われたもんだ。
同じ理屈で、
「公務員の給料も安い」
親方日の丸。
絶対に潰れることがない・・・・絶対の安定・・・そのかわり給料安いよ。
・・・・なんか、今とは隔絶の世界だよな・笑。
今や、
公務員給与が「高い」とかって言われる時代だ・笑。
不景気。
失われた10年から、失われた20年・・・・さらに30年・・・今や、「ず~~~~っと失われてる」笑。
気づけば、先進国で給料安いランキング1位!・・・みたいな国に成り下がった・笑。・・・・そもそも、今の日本は先進国だって言えるのか???笑。
民間企業の「ベア」・・・・ベースアップは全く止まってしまい・・・そんな中でも、一応、公務員は年次昇給はなされてきた。
おかげで、
今や、
公務員は「高給取り」・・・・みたいな言われ方をするようになった。
世の中。
「常識」
なんてのは、20年もすれば、
すーーーっかり変わってしまうもんだ。
んで、
新入社員時代。
とにかく、
「カネがなかった」
高校生の頃の方が、よっぽどカネあったもん・笑。
高校生の頃には、
カネがなきゃ、
パチンコ行って勝てばいいし、
麻雀やって、同級生から巻上げればいい。
・・・・社会人になっちゃうと、そーゆーわけにはいかないからなぁ・・・
せっかく3年ローンで買った、
愛車の「スカイライン」も、
ガソリン代がなくて、駐車場に停まりっぱなしだ。
休みの日ごとに掃除・・・磨いてたりするだけだった。
・・・・ちなみに、
とーぜんだけど、「新入社員」で、車を買うってなバカはボクしかいなかった・笑。
そりゃそーだ。
「何考えてる???」 って話だもんな・笑。
まだ、仕事もロクにできないのに・・・・できないってか・・買っちゃったのは「研修期間中」だ・笑。
そんな中で、遊ぶことだけは一人前か?ってことだもんな・笑。
んなわけで、新人で車乗ってるのはボクだけだった。
・・・・まぁ、「世間体」ってだけじゃなく、物理的に「買えない」ってのもあったと思う。
新入社員は、地方から出てきてるのが多い。
「実家に仕送りする」
そんな新入社員も多かったんだよな。
東京来て、
車買って、
最初はけっこう出かけていった。
土日ごとにスカイラインで走りに行った。・・・・もちろんひとりで。
土日どころか、平日ですら、仕事が・・・「新人研修」が終われば出かけていった。・・・なんたって、残業があるわけじゃない。
寮には、5時半には帰れてしまう。・・・・そこからドライブにでかけた。
地方にいても嫌でも聞こえてくる「首都高」ってやつを走りに行った。
・・・・んで、帰りが遅くなって・・・・
「寮」には門限があった。
それを破って寮長に怒られたりもした・笑。
・・・・最初はカネがあったんだ。
ボクは、東京に出てくる時に、
自慢のバイクを後輩に売った。
・・・・さらには、バンドをやっていて・・・そのドラムも売った。・・・・他にも、東京に持ってこれないものは、全て売り払った。
それが、けっこうな金額になっていた・笑。
スカイラインを買う時には、カーオディオも同時に買って、それもローンに組み込んだ。
手元に「カネ」を残しておいた。・・・・それが、ガソリン代、首都高料金に消えた。
・・・・今となっては、ガソリン代にも事かいた。
会社では、
「問題集」の日々だ。
残業があるわけでもない。
「安い」基本給のみでの生活だ。・・・・ガソリンも満足に入れられなかった。
東京生活。
「車」・・・・スカイライン以外楽しみはない。
他には、
遊びに行けるはずもなく、
寮で、ぼぉ~~~~~っとしてるのがほとんどだった。
給料出た時だけ、ガソリンを満タンにした・・・そしてドライブに行った・・・・
・・・・それが、
ほんとに「楽しい時間」だった。
嫌なこと・・・・未来への不安とか・・・・そんなことを忘れる時間だった。
寮はふたり部屋。
水道光熱費含めて1ヶ月1万円で住めた。・・・・そんな環境だったから、東京、新入社員で車を買うなんてことができたんだった。
カネがない。
休みは、寮で、ぼぉ~~~~っとしている。
・・・・んなことから、
気づけば、「総務」・・・・寮暮らしの先輩女子たちの「足」になっていた。
巷では、
当時、
女の子の「足」を務める「アッシー君」ってのが流行っていた。
しかし、
流行りの「アッシー君」は、
「女の子」の機嫌をうかがって、
無料で、
車の送迎だけのための存在だったけど、
ボクは、それとはちょっと違っていた。
逆に、オネーサンたちに奢ってもらっていた。
こうやって、2,000円もするパフェを奢ってもらえた。
ファミレスでご飯を奢ってもらえた。
モスバーガーを奢ってもらえた。
・・・・初めて「モスバーガー」食べた時には、
こんな旨いものがあるのか!!??
って衝撃を受けたなぁ・・・笑。
毎週末。
休みの日。
「総務女子」4、5人が集まって喋っている中で・・・・ボクは・・・・運転手のボクは、
片隅で、
ご飯、
デザート、
ご相伴に預かっていた。
姉貴に「足」にされてる「弟」そのまんまだった。
ボクにとって、
それは、「嬉しい」ってか・・・
女の人と一緒にいられて「嬉しい」ってんじゃなく、
ご飯を食べさせてもらったり、
デザートを食べさせてもらえるのがありがたかった。
東京では、ご飯が食べられなかった。
ホントに。
マジで。
んっとに食べられなかった。
んとに「味」が合わなかった。
・・・・唯一食べられるのが、「ファミレス」「ファーストフード」の類だけだった。・・・・つまりは、日本全国で「同じ味」って店だ。・・・・厳密には違うけどさ。
同じファミレスチェーンでも、
関西と関東では、味の「濃さ」を微妙に変えている。・・・・これは、カップ麺でも同じだ。
でも、
東京の・・・地場の「定食屋」よりも、
ファミレス、
ファーストフードのほうが、圧倒的に食べられた。
・・・・けど、
「高い」
高卒、新入社員。・・・・ましてや、車の維持費を払ってる身からすると、
その一食、600円・・・・ファミレスなら1,000円弱か。
そのお金がなかった。
だから、
先輩女子に食べさせてもらえる「ご飯」はありがたかった。
・・・・たまには、「お寿司」や、「焼肉」をご馳走になることもあった。
先輩女子と話していると・・・
なんだか、
やっぱり、
みんな「食事」では苦労したらしい。
先輩女子から、
彼女たちが、東京に数年住んで・・・「食べられる」となった店に連れていかれた。・・・・そりゃ、ボクが「美味しい」と感じるはずだった。
先輩女子の集まりには、
会社の「課長」・・・・総務課長、秘書課長が入ることもあって・・・
女の人たちの「結束」の強さのようなものを感じた。
ボクは、ずーーーっと「虐められっ子」だった。
「透明人間の術」が使える。
さらには、「未成年」・・・すぐに20歳になったけど・・・
それでも、
オネーサンたちからは「人畜無害」に思えたんだろう。
本社には「大人」がいっぱいだ。
そんな中でのボクは、
人畜無害な「弟」って感じだった。
それに、
「寮」暮らしで、車を持ってる人はいない。・・・・特に、女の人では皆無だ。
使いやすい「タクシー」でもあったんだろう。
・・・・そして、その代金が「食事」だったってわけだ。
「WIN WIN の関係」ってやつだったんだろうな。
オネーサンたちは、会社の中では圧倒的に少数だ。
「女の人」ってのは・・・・全体の2%もいないんじゃなかろうか。
しかし、「総務」から各課に派遣されている。・・・・ってことは、「各課」の事情に詳しかった。
各課で動いているプロジェクトや・・・その成否・・・・
人事・・・人手が足りているとか・・・不足しているとか・・・
毎週のように、どこかの店に集まっては情報交換をやっていた。
毎週、そんなふうな休日で終わった。
んで、月曜日。
また、日常が始まる。
ボクは「問題集」の日々だった・笑。
「図面の手伝い」
頼まれたのは、単発に終わった。・・・・と、思ったら、別の先輩からも「図面の手伝い」を頼まれた。
・・・・けど、どれも、続かなかった。
どれもが「単発」
数枚清書して終わりだった・・・・・
また、何もすることがない・笑。
係長に言われた通りで「問題集」と格闘していた。
・・・・てきとーに煙草を吸って・・・
・・・てきとーにジュースを飲んで・・・
「透明人間の術」を使って日々を過ごしていた。
「針の筵」の毎日だった・・・・
・・・でも、
考えてみれば・・・・
会社も困ってたのかもしれないな。
配属した「現場」で、
「使えねー」
ってことになり、
本社に戻した。
・・・・たぶん、
たまに言われる、
「図面手伝ってくれる?」
は、
会社としての「試験」だったんじゃないだろうか?
「課」を挙げて、
「誰か、この新人使ってくれるチームはないかーーーー???」
ってことだったんじゃないかな・笑。
で、
テストに、
「図面の清書」をやらせてみる・・・・ところが、
「やっぱり使えない」 笑。
そんなことの繰り返しだったんじゃなかろーか・・・・笑。
「カズくん、サッカーやろっか?」
・・・は?
また、いきなり途方もないことを言い出す。
斜め前。
明菜さんが、クルリと椅子を回転させて言った。
・・・・サ、サッカーっすか・・・・???
今度の土曜日。
サッカークラブの練習があるんだと言う。
会社には「実業団」として、ちゃんとしたサッカー部があった。
なので、明菜さんが言ってるのは、
フットサルクラブらしい。・・・・ってか、そこまでも本気ってわけじゃなく、
「フットサル」を口実としたレクリエーションってことらしい。
・・・・たぶん、大学のサークルみたいなもんだな。
要は、
たまーに、・・・不定期に、運動不足を解消するために、場所を借りて、「サッカーごっこ」をして遊ぶってものらしい。
他課・・・「課」を横断してメンバーがいるんだとか。
もちろん、メインは「男性社員」たちだ。
で、
「総務」・・・・いつもの先輩女子たちが、ジュースを用意したり・・・なんだか、そんなことをしてるらしい。
・・・・んで、
終わった後で、みんなで「ご飯」を食べるってことなんだと。
・・・・どうやら、「用具運び」にボクのスカイラインをアテにしてるっぽい・笑。
・・・・まぁ、
どーせヒマだからいいけどさ・・・
当日。
ボクは、スカイラインで明菜さんたちを迎えに行って・・・・用具とかを乗せて体育館に向かった。
場所は会社の体育館だ。
駐車場には何台かの車が停まっている。
・・・・お・・・・すげー・・・・
今時の、流行りの車たちが集結してる。
日産フェアレディZ
スカイライン・・・ボクのと違って最新型。
・・・・それに、トヨタのセリカ・・・スープラも停まってる。
新入社員じゃ、絶対に手の届かない「憧れの車」がいっぱいだ。
スカイラインを降りれば、明菜さんたち先輩女子が男性社員たちと挨拶を交わす。
・・・・んで、ボクも紹介される。
「この季節外れに、本社に配属された10代社員」
そんなふうに、面白おかしく紹介された。
「ああ・・・・君がそうなんだ・・・・」
ってのが、概ねの反応で・笑。
・・・・どーやら、
ボクは、
本社中での、「話題の新人」ってことらしい・笑。
会社では、
ほっとんど、「私語」ってのがなかった。
先輩社員たちと、話すってことがなかった。
ましてや、
「車」の話題なんてまったくなかった。
ボクの「課」は・・・・
なんていうか・・・
「お通夜」みたいな「課」だった。
シーーーーンンンンンン・・・・って、静か―な感じ・・・
「私語厳禁!!」 ・・・みたいな感じだった。
進学校の授業のような・・・・「進学校」の授業なんか受けたことないけど。
明菜さんたちが、ジュースだの・・・スポーツドリンクだの・・・なんだか、用意をするのを横目で、
先輩社員さんたちと「車」談義になる。
明菜さんはじめ、
先輩女子とは・・・
やっぱり「車」ってのは話題にならない。
車種とかは、話題になっても、
エンジンや・・・メカ的な話題になることはない。
先輩たちとそんな話になる。
「やっぱりトヨタのツインカムだろう・・・」
「日産のターボだろうさ」
「いやいや、ロータリーだって」
・・・・んな会話が弾む。
みんなが「車好き」なのがわかる。
・・・・なんだか不思議な感じだった。
ボクの「課」の先輩たちとは、まったく違う感じだった。
こんな先輩たちも会社に居たんだ・・・・そんな驚きを感じていた。・・・・それとも、やっぱり、このメンバーたちは、会社でも「異質」ってことなのか・・・・
とーぜんに、他の社員さん・・・先輩たちは30歳くらい。
ボクから見ればずいぶんな大人、「お兄さん」たちだった。
それでも、
とにかく、
久しぶりに、
高校時代みたいな、
男同士の、どーでもいい話題になる。・・・・そんな会話が楽しかった。
とても居心地の良さを感じていた・・・・
一台の車が入ってきた。
真っ白なセドリックだ。
日産の高級車。
・・・・しかも、最新型だ。
メチャメチャ憧れた車だ。
トヨタにも、高級車の「クラウン」ってのがある。
しかし、
クラウンが、全てに保守的なことから比べて、
日産のセドリックは・・・
同じ高級車でも、
どこかスポーティーな・・・・若者向けのイメージがあった。
若者憧れの最高峰。
日産・セドリック。・・・・しかも、真っ白だよ。
やっぱ、「白」がチョーかっこいい。
新入社員じゃ、絶対に買えない・・・・どころか、
大の大人でも、おいそれと買える車じゃない。・・・たっかいもんな。
・・・それに、
それなりの「社会的地位」がなければ買えない・・・乗れない車だった。
「車」は、
社会的ステータスを示す道具だ。
お金を出せば買える。
お金が出せれば乗っていい・・・そいうものじゃなかった。
「車」には、
その「車」に相応しい、社会的地位というのが必要だった。
サラリーマンで、日産の高級車、セドリックに乗る・・・・それが許される。・・・・よっぽど、仕事の能力が高いってことなのか・・・・・
セドリックが停まった。
運転席から降りてきたのは、いかにも「やり手」といった男の人だった。
背が高く、スポーツマンタイプ。
・・・・それでありながら、爽やかな笑顔だった。
これが、桐原先輩と会った最初だったんだ。
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