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「不思議体験最終話」いったん終了。
しおりを挟む「1年に3度の交通事故」
・・・・しかも、
「3カ月連続」だ。
彼女は、
自らの愛車、
「メルセデスベンツ・AMG」
ボクに譲ろうとした。
そのためには、
「人身事故」が必要だった。
・・・・ボクに費用を与えるために、だ。
1度目は物損事故。
2度目も物損事故。
・・・・3度目にして、ようやく「人身事故」となった。
これが、
「3カ月連続の交通事故」
その謎解きだと思っている。
・・・・・しかし、まだ、疑問は残る。
まだ、「不思議」はある。
「何故に高級外車だったのか???」
ぶつかってくる車、
突っ込んでくる車両。
その全てが、
「高級外車」だった。
3回連続だからな、
統計学から言ったら、
とんでもない確率だろう。
これは、
どういう意味だったのか・・・???
・・・・・おそらく・・・・
ボクの想像でしかないけど、
「高級外車 = 保険は完璧」
こういう理屈だったのではないか。
彼女によって、
仕組んだ通りに、
目論んだ通りに、
「人身事故」が起こる。
・・・・・として、
もし、
加害者が、
「無保険だったらどうなるか???」
・・・・・自賠責保険には入っているが、任意保険には未加入とか。
それでは、
危険を冒すだけで、意味がない。
それが理由での、
「高級外車」だったのではいか。
・・・・それも、
「チョー」が付く高級外車。
それほどの車に乗るくらいなら、
保険も「完璧」・・・・・良い保険に入っているはず。
そういう理屈だったのではないか。
・・・・どうもなぁ・・・・
それ以外には考えられない。思いつかない。
・・・しっかし・・・
なんともまぁ、凄まじい物語だ。
・・・・・こんなことがあるのかなぁ・・・・
しかし、
ボクの身に起こったのだから、
・・・・そして、
最後の結果から推測するには、
「彼女が仕組んだこと」・・・・・しかも、亡くなってから。
そうとしか思えない。
もし、
これが、
人生で初めての経験であれば、
ボクも、
ちょっと信じられないというか、
んなバカな・・・
そうも思う。
しかし、
「1年に3度の交通事故」
ボクにとっては初めての経験じゃない。・・・・2回目だ。
・・・・・さらには、
ここまで、
ここまでの人生で、
とにかく、
「不思議な経験」というものをしてきた。
だから、
今回の件は、
間違いなく、
彼女が引き起こしたものだと思っている。
・・・・さて・・・・
・・・・・もし・・・・
もし・・・
人生に、
「もし」はないけれど、
もし、
ボクが、
最後に手にする保険金、
その金額を知っていたら・・・どうだろう・・・・???
ボクは、
迷わず、
彼女のAMGを譲り受けた。そう断言できる。
この一連の事故すら、
彼女が仕組んだことだとわかるからな。
・・・・・そこまで愛されていたんだ・・・・
あらためて思うだろう。
絶対に、
彼女のAMGを乗り継いでいただろう。
・・・・それは、
ボクの「義務」
「責務」といっていいものだもんな。
・・・・今は、
かなり、
忸怩たる思いがある。
・・・・・自分の「小ささ」に歯がゆさを感じている。
自分を恥じている・・・・
・・・・どうして、
あの時、
ボクは逃げちゃったんだろうな・・・
まったく、
カッコ悪いヤツだよなぁ。
・・・・・さて・・・・
そんなわけで、
ボクは、
今は、
彼女のではない、
「メルセデスベンツ・AMG」
に乗っている。・・・・・これを保険金で買ったことになる。
この「兄貴のAMG」がボクの手元に来たのは、
彼女の想いなのか・・・・・?
「カズくんも、
女の子迎えに来るなら、ベンツくらい乗ってよね。
いい大人なんだからさ」
彼女の声がこだまする。
ボクは、
彼女のAMGを運転して、
とても嬉しそうな顔をしていた。
自分に度胸がなくて、
彼女のAMGを貰い受けなかった。
・・・・・それでも、
なんとか、
ボクをAMGに乗らせたい。
彼女が、
そう思ったんじゃないか。
彼女の「PLAN・B」
それが、
兄貴の「AMG」だったんじゃないか。
ボクは、
そう思っている。
「不治の病」だ。
人生の、最終局面。
まさか、
「メルセデスベンツ・AMG」
乗れるとは思わなかった。
・・・・これが、
「1年に3度の交通事故」
その、
全ての顛末だ。
これにて、
「不思議体験」
いったんの幕引きとさせていただきます。
描き始めたには、2022年からだ。
長々とありがとうございました。
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