超能力者なので、特別なスキルはいりません!

ごぢう だい

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やっとパーティ結成!

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 ギルドの扉を開けると、午前の繁忙時間を過ぎた所為か、割とみんなのんびりとした雰囲気で働いていた。
 そんな私達の前を、書類を持ったネネが横切ろうとして足を止める。
「もしかしてルウリィ?」と目を丸くしてネネはルウリィを見てる。
「……」ルウリィは赤い顔でコクンと頷く。
 ネネは抱えてた書類をカウンターに置くと、ルウリィの両手を握って、長い尻尾をブンブンと振ってる。
「すごい!! 今日は美少女じゃない!! 一体どうしちゃったの?」と、嬉しそうにルウリィに詰め寄るネネ。「カオルコに…、ちょっと……」と言いながら、赤い顔で私を指差す。
 途端に目がすうっと細くなるネネ。「アイツに何かされたの…?」ついに「アイツ」呼ばわり!!
「…ちょっとね……、色々ね……」声に疲れを滲ませて言うルウリィ。
そんなルウリィに告げるネネ。
「ルウリィ、気を付けて。月目族としての私の勘が告げてるの。アイツはトンでもないヤツよ」オイっ! 本人に聞こえてんぞゴルァ!!。
「それでカオルコさん。今日はこんな時間にどうされたんですか?」
 ネネとルウリィとのやり取りを見かねて、リーンが間に割って入って来る。
「あー…、今日はね、そっちにいるルウリィとハーティ申請をしに……」と、言い掛けた途端、ネネが「パーティ!?」と大声を出す。
 そしてまたルウリィに耳打ちする「考え直しなよルウリィ。今後もトンでもない目に合わされるよ?」
 だーから聞こえてんだっつーのっ!!
 そんなネネに、「…大丈夫…。カオルコはちょっと頭がアレかも知れないけど…、今日、私をこんな風にしてくれたし……」と答えるルウリィ。
 一応私に感謝してくれてるみたいだけど、誰の頭がアレだってぇ???
 と、憤慨しそうになる私の肩に誰かが手を置いた。
 振り向くと「やぁ、カオルコ。今日は何の用だ?」と、ニッコニコの笑顔のサラが立っていた。
「あ、サラさんコンニチハ。今日はパーティの申請に…、ってか、すっごい上機嫌ですね?」と私。
「まぁな! お前が描いてくれた地図のお陰でな」
「へ? 地図?」とマヌケな声で聴く私。
「今日、ギルドに来るまでやたらと人通りが多くなかったか? 春風亭も客が多かったろ?」と、相変わらずニコニコのサラ。
 そう言われれば…、いつもはのどかなココタが、今日はやたらと人が行き来してたような…。それに春風亭で朝食も食べられなかったし……。
「今この村を賑わせてるのは商人たちさ。お前が描いてくれた正確な地図を求めて集まって来てるんだよ。お陰でギルドの財政も潤ってウハウハだ」
 なるほど、そう言う事か。? ってか、あんなでかい地図を?
「商人さん達はあんなでかい地図を買いに来てるんですか?」と、驚いてサラに尋ねる。
 するとサラはニコっと笑って「あの地図の縮小版さ。あんなでかい地図をそのまま手に入れても使いようがないだろ」
 なるほど、そう言う事かぁ。私もこの村の事が好きだから、優しい皆の役に立てたのなら嬉しい。
「そこでだ! カオルコ! お前にしか頼めない依頼が二つある!」と言いながら、サラは両肩を掴んできた。「な…、何ですか…?」嫌な予感しかしない…。
「これからパーティの申請をするんだろ? それが終わったら相棒と一緒に私の部屋に来い!!」
「は…、はぁ…。善処しま……いだだだだっ!!!」サラのバカ力で肩を強く握られる。有無を言わせないつもりらしい。
 そしてサラはニコニコしながら「二階で待ってるぞ! あーそれと、全職員は申請が終わっても終わらなくても、この二人を逃がさないようになっ!!」と言いながら、二階へ上がっていくサラ。そんな命令に全職員が「はいっ!!」と元気に応える。
「ちょっとカオルコ! アンタ一体何をしでかしたのよ?」と、ルウリィが抗議する。
 どうせまた「地図を描け」っつー依頼だろう。
 あのカンヅメにされてた悪夢の日々が蘇る…。
 ルウリィを置いて逃げようかと思った時、「逃げたら冒険者資格を剥奪しますよ?」と冷たい目で言ってくるネネ。
 私はがっくりと肩を落とした…。
---------------------------------
 パーティ申請の書類を書き終わり、リーンに提出する私。後ろではルウリィが何やら難しい顔をして書類と睨み合っている。
 どうしたんだろう? 名前と生年月日を書くくらいの簡単な書類なのに……。
 と思っていると、リーンが遠慮がちに私に訊いて来た。
 「あ…、あのう…、カオルコさん…、この書類の『パーティ名』の項目ですが、本当にこの名前でいいんですか……?」
「ん? 何か問題ある?」と私。
「いっ、いえっ! 特に問題はないんですけど、そのぅ……」何か奥歯にモノが挟まったような言い方だ。
 何だろう? と思っていると、横からルウリィが、「…すいません。新しい申請用紙下さい…」と、申し訳なさそうにリーンと私の間に割って入って来る。
「どしたの? ルウリィ」と私。
「えへへ…、ちょっと書き損じちゃって……」照れ笑いとも苦笑いとも付かないような表情のルウリィ。
 「どこを書き損じたの?」と、ルウリィが手に持ってた書類を手に取って見る。「あっ…」と小さく言うルウリィ。
 それは…、書き損じどころの話じゃなかった。
 名前と生年月日を書く項目が何度も書き直され、最早書くスペースがなかった。
 もしかして……。「もしかしてルウリィ…。アンタ…、文字の読み書きは?」
「あ…、あんまり…、得意…じゃ…ない……」と、胸の辺りで指を交差させながら恥ずかしそうに言うルウリィ。
 なるほど…。これで合点がいった…。
あの日ルウリィが連中に痛めつけられていたのはこう言う理由だったのか……。
文字の読み書きが満足でないルウリィは、恐らく勘で依頼書を選んだんだろう。
 それで連中は依頼をこなせなかった。だからその腹癒せとしてルウリィは連中に痛めつけられていたんだ。
「…………」書き損じた書類を黙って見つめている私。
「カオルコ……」と不安そうな顔のルウリィ。
 よし! 決めた!! 「リーンちゃん…、この書類って代筆でもOKなの…?」
「へ? あ、はい。全然OKですけど…」それを聞いて私はルウリィに向き合う。
 そして「ルウリィ! アンタにはこれから読み書きを覚えて貰うわ! ついでに四則演算も習得させる!! これは決定事項よ!!!」
 ずびしっ! とルウリィを指差しながら高らかに宣言する。
 その宣言に、当のルウリィはきょとんとした表情を浮かべてた。
---------------------------------
 受付のリーンからの受付終了のハンコを貰った後、その書類をギルマスであるサラに提出して、パーティ承認の手続きは終わる。
 リーンがギルマス室に持って行こうとするが、どうせサラは私に用事がある。その書類をリーンから預かり、私はギルマス室の扉をノックした。
 中から「入れ」と言う言葉が聞こえて来たので、私はルウリィを伴って中へと入った。
 そこには、執務机に座ってニコニコしているサラがいた。……嫌な予感しかしない…。
「どれ、書類を見せて見ろ」と、サラが左手を出す。
 「……」私は何も言わずに、持参した書類をサラに手渡す。
「………」暫くルウリィの書類に目を通して、「ルウリィ、お前、孤児か?」と尋ねてきた。
「…はい…」と真剣な声で答えるルウリィ。
「…ルウリィ・フォークナー…。フォークナーって事は、お前はあの孤児院出身か…」
「…はい……」と答えるルウリィ。
 後からサラに教えて貰ったが、この世界では、孤児院育ちの子が成人を迎えると、苗字は孤児院の名前を名乗る取り決めがあるらしい・
「フォークナー孤児院は4カ月ほど前に閉鎖になったが…、知ってるか?」
「…はい。知ってます…」段々と重苦しい雰囲気になって来た…。
 何故か緊張しつつある私…。ルウリィの顔は赤面が消え、緊張した真面目な声のトーンに変わって来てる…。
「あの…、何で閉鎖になったの?」と素朴な疑問を持つ私。
「まぁ、色々と職員の不正が発覚してな……」と、言いながら、今度は私が書いた書類に目を通すサラ。
 そして椅子からずり落ちそうになる。何か記入漏れとか問題でもあったっけ?
「おい…、カオルコ…」
「はい」
「このパーティ名はマジで書いたのか?」
「極めてマジですけど?」と答える私に、サラが「はああぁぁぁぁっ…」と大きなため息を吐く。
「全く…、お前と言うヤツは……。どこの世界にパーティ名に『健康』と付けるヤツがいるんだっ!!」と、怒鳴り気味に言うサラ。
 そのパーティ名を聞いて、物凄い勢いで目を見開き、こっちを見るルウリィ。
「ここに居ますけど?」と、しれっと答える私。
「いいか? カオルコ! 冒険者稼業は同業に舐められたらオシマイなんだぞ? だからみんな勇ましい名前を付ける。それをお前はよりにもよって『健康』だとぅ?」更に食って掛かるサラ。
「カオルコ! 私もそんな名前やだっ!!」とルウリィも文句を付けてくる。
 だからと言って、私は中二病みたいなパーティ名を付けるつもりは毛頭ない。
「サラさん。冒険者って実力主義の世界でしょ?」
「そうだが?」
「だったらパーティ名なんてどうでも良くて、実力を示せればいいんじゃないの?」と持論を展開する私。
「そのお前の言う実力主義だが、何で周りが勇ましい名前を付けるかと言いうと、実際に実力で成り上がったら、貴族とか商人とかからの指名依頼が多くなる。その為に覚え良くしておく必要があって、そんな名前を付けてるんだ」と、反論してくるサラ。
「だからっつーて、この間の青いナンチャラみたいなイタい名前は御免ですっ!! 実力も伴わないクセに、名前だけ立派なんて見かけ倒しもいいところでしょっ!!」と、更に反論する私。
「コイツめ…、ああ言えばこう言う……」と、反論が出来ないサラ。
だがルウリィ。は「カオルコっ! 私そんなパーティ名なんて絶対にヤダっ!! カッコ悪過ぎるよっ!! 恥ずかしくて名乗れないよっ!!」と言ってくる。
「へー、んじゃ名乗らなきゃいいじゃん。その代わり、武器屋で受け取るはずだった武器はキャンセルするから」私がそう言うと「んなっ…」と素っ頓狂な声を上げるルウリィ。
「今まで買った服はそのままアンタにあげるわ。けどこれから買う予定だった武器は、自前でどーにかしてちょーだいね」と言い放つ。
「そ…、そんなヒドイよカオルコ…。私が半人前なのを知ってるクセにぃ……」ルウリィがベソかきそうな顔で私を見てくる。
 そんなルウリィの様子につい意地悪な態度を取ってしまう。
「ちょっと待て」と、そこで割り込んでくるサラ。
「ルウリィ、その服はカオルコに買って貰ったのか?」と続ける。「あ…、はい。今までの私の恰好が余りに見すぼらしかったので……」
「…………」ルウリィの返事に暫し考え込むサラ。
「もしかして、その髪の毛とかもか?」
「はい。フィオさん? と言う人の店で整えて貰い増した」…何だが会話の雲行きが怪しくなってきてる気がする…。
「……ルウリィ…、お前カオルコに何かされなかったか?」と言うサラの質問に、「はい。おっぱい揉まれました」と、キッパリハッキリと答えるルウリィ。ちょ…、何言ってんのこの子!! そして「やっぱりか……」と納得するサラ。ちょ、何で納得してんのサラ!!
「ギルマスもカオルコにおっぱい触れたんですか?」と真面目な口調で質問するルウリィ。
 何を言ってんの? ルウリィ!! 
「いや、直接はないが、コイツは隙あらば私に抱き着いて、私の匂いを嗅いでくるんだ」
 二人とも何言ってんの? 何言ってんの?? 「ド変態ですね」と、全く感情が籠ってない声で言うルウリィ。「ああ、まごう事無きド変態だ……」こちらも抑揚のない棒読みで返すサラ。そして軽蔑の視線を向けられる私。何この公開処刑! 何この息の合ったコンビネーション罵倒!! うあああぁぁぁぁぁっ……。
「違うのぉっ!! 私は美人で可愛くて柔らかくていい匂いが好きなだけなのぅっ!! 変態なんかじゃないのおおぉぉぉっ!!」と絶叫する私。だがそんな主張も空しく……、
 その後も暫く、サラとルウリィの「このド変態!」と言う罵りに、私はついに口から魂が抜け出るのだった……。
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