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月天宮のフルムーン
第6話 初日はだれでも・・・。お疲れ颯太。
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月天宮の漆や金糸に縁どられた優雅な調度品。
アワビや松茸といった贅沢な食材で彩られたいくつもの膳。
きらびやかな装いで天慶さまや瑞潤さんといった高貴なオーラを放つ方々といただくお食事は・・・
はっきりいって食べた気がしませんよ。とほほ。
「くすくす 情けない顔をしておるな」
「ふふ、颯太くん食事の作法しっかりしてるじゃない 箸の使い方も上手!」
瑞潤さんに褒められて、天慶さまをチラッとみると満足気にうなづかれてる様子。
ほっ。
「ありがとうございます。そこは天慶さまに・・・」
そう、食事の作法とか食事中の会話とか、うるさくはいわれないんだけど天慶さまと暮らしてると身についているらしく、どこに行っても褒められる。
ただ、お食事のお世話はするものだ、と思っているので落ち着かないし、この衣装は動きずらくて粗相してしまいそうで。はあ。
「つかれた?」
「えっいや、その」
とっても、たいへん、疲れました。あは。
「大丈夫です」
ってほんとは大丈夫じゃないです。
出来れば楽な格好でのびのびしたいです。
ぴえん。
瑞潤さん好きだけどなんかくつろげないとゆうか・・・。
今日はもう。限界近し。
「颯太、あの時の薬。ほらお前にかえした。」
「あっ?ハチミツと薬草を調合したやつですよね。あれ持ってきましたよ。」
「あっぼくも知ってる。」
「それは疲れには効き目がないのか?」
「あっ」
「もうそれ飲んで、今日は早く寝ろ」
「ふふ。もう良い子は寝る時間だね。」
チラッと瑞潤の方をみる天慶さま。
「瑞潤、おまえも早く部屋に帰って寝ろ」
月天宮にて
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