虚弱生産士は今日も死ぬ ―遊戯の世界で満喫中―

山田 武

文字の大きさ
2,993 / 3,140
DIY、天を仰ぎ試練へと挑む

RSプロジェクト開始 その01

しおりを挟む


 アイスプル 偽装都市

「えー、本日はお集まりいただき誠にありがとうございます。それでは、さっそく本題に移らせていただきます」

『…………』

 風兎と今後について話し合い、RSプログラムの使用や共通規格のメカ武器を決めたその翌日──俺はアイスプルに、客を招き入れていた。

「まずはこちら──RSプログラムと言いまして、『プログレス』に導入することでこれまでとはまったく異なる仕様を楽しむことができます。具体的に言うと、魔石による幅広い強化と固有種討伐による簒奪ですね」

「……ちょっと待て、それはいったいどういうことだ」

「ええ、いい質問です。他の方々も同じように思われていますね……お手元の資料をご覧ください。これらのシステムについて、ご説明を行います」

 俺を除き、この場には6人が座っている。
 誰も彼もが原人たちにとって、何らかの憧憬を抱かれるような存在

 武力だけではない、そのカリスマや知力の証明によって多くの者を導いている。
 そんな彼らにこそ、これからの変化を先んじて知ってもらうべく集まってもらった。

「──以上となります。まあ、お堅い説明はこの辺で終わるとして……本題に入りましょうか」

 わざわざ資料まで用意して、風兎に行った以上の説明を済ませる。
 質問などはしてこない、俺の本題を聞いてから判断するためだろう。

「こほんっ……さっきも説明した通り、これは休人だけのシステムになる。死亡リスクが高い点、加えて魔物の魔石を現状以上に使うことで起きる異常を調べ切れていないから。あくまでも、テストモデルだからな」

 ここからは口調を変えて説明を行う。
 本題というからには、本心を晒す方が分かりやすいからな。

 本来の『プログレス』でも、魔石による作用は確認されている。
 そちらについては『プログレス』が許容できるレベルに留め、制限を掛けておいた。

「たとえば魔獣、あれらは力を蓄え復活する機会を待っている。過剰な量の魔石、自らの力を宿す器、何度も使うことで馴染ませていき……乗っ取るなんて展開があってもおかしくはない」

 うん、というか面白そうだから可能な風に仕込んではいる。
 創作物でも定番、武器か自分に宿る相棒と共に戦うというのは男のロマンだからな。

「──はい、というわけでドーン!」

『…………』

 天井から降りてくる幕、部屋の明かりが消えるとそこに映像が投影される。
 映し出されるのはデモ映像、風兎と話した後にサクサクっと用意した物だ。

「RSプログラムは導入後、これまで使用してきた『プログレス』の擬似権能がいっさい使えなくなる。その分、最低限の能力を魔石で補いつつ、固有種を討伐してそのリソースで更に強化する……それが主な強化方法だ」

「だが、倒せない……いや、そもそも遭遇できない者も現れるだろう」

「当然だ。そうなれば、強くなるために取れる選択肢は限られていく──それでも探す、あるいは別の方法に切り替える」

 本題が始まってからの第一質問者──『騎士王』の問いには、そう答える。
 映像が切り替わり、映し出されるのは──機械仕掛けの防具と武器だ。

しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

神殴り代行 異世界放浪記 〜俺の拳は神をも砕く〜

ファンタジー
「フォース」——それは、あらゆる生命の魂に宿るエネルギー。 23世紀、日本は新たなエネルギー「フォース」を発見した。 石油の枯渇による世界戦争の中、日本が生み出したこの力は、やがて世界を変革する。 フォースの研究は、「能力開発」へと発展し、人々は意志と感情によって能力を発現するようになった。 主人公・神谷錬(かみやれん)。 東京で働く25歳のサラリーマンであり、趣味は走ることと美味いものを食べること。 幼少期からフォースに興味を持ち、独学で研究を重ねた結果、**「空間干渉」**という独自の能力を会得する。 空間干渉——それは、フォースの膨大なエネルギーを利用し、空間を操る力。 レンは、自在に空間を歪め、破壊することすら可能となった。 しかし、ある事件をきっかけに、世界の壁の向こう側へと放り出される。 彼が目を覚ましたのは、何もない**「虚無空間」**——そこから、レンの果てしない旅が始まる。 辿り着いた異世界には、神々すら支配する強大な力が渦巻いていた。 しかし、レンの拳は、世界の理すら破壊する力を持っていた——。 世界の壁の向こうにあるのは、希望か?それとも絶望か? 異世界を旅する放浪者が、神々と拳を交える物語が、今始まる——。

勇者辞めます

緑川
ファンタジー
俺勇者だけど、今日で辞めるわ。幼馴染から手紙も来たし、せっかくなんで懐かしの故郷に必ず帰省します。探さないでください。 追伸、路銀の仕送りは忘れずに。

なんか修羅場が始まってるんだけどwww

一樹
ファンタジー
とある学校の卒業パーティでの1幕。

魔道具は歌う~パーティ追放後に最高ランクになった俺を幼馴染は信じない。後で気づいてももう遅い、今まで支えてくれた人達がいるから~

喰寝丸太
ファンタジー
異世界転生者シナグルのスキルは傾聴。 音が良く聞こえるだけの取り柄のないものだった、 幼馴染と加入したパーティを追放され、魔道具に出会うまでは。 魔道具の秘密を解き明かしたシナグルは、魔道具職人と冒険者でSSSランクに登り詰めるのだった。 そして再び出会う幼馴染。 彼女は俺がSSSランクだとは信じなかった。 もういい。 密かにやってた支援も打ち切る。 俺以外にも魔道具職人はいるさ。 落ちぶれて行く追放したパーティ。 俺は客とほのぼのとした良い関係を築きながら、成長していくのだった。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様

あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。 死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。 「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」 だが、その世界はダークファンタジーばりばり。 人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。 こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。 あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。 ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。 死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ! タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。 様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。 世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。 地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。

鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。 鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。 まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。 ──────── 自筆です。

処理中です...